第三種電気主任技術者(以下、電験三種)の試験は、数ある資格試験の中でも難易度が高いと言われています。

しかし、最近では「電験三種の試験が簡単になった」という意見が見受けられます。

難易度の高さが理由で電験三種試験の受験をためらっていた方は、実際にどれくらい試験の難易度が下がっているのか、気になっているのではないでしょうか。

本コラムでは、電験三種試験が簡単になったという噂の真偽や、誰でも取れる資格になったのかについて解説します。

電験三種試験の難易度を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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電験三種の試験は簡単になった?

結論から述べると、電験三種の試験問題が簡単になったという事実はありません。

しかし、実際の数字として、電験三種試験の合格率は上昇傾向にあります。

過去5回分の電験三種試験の合格率は、以下の通り。

年度受験者数合格者数合格率
令和5年下期24,5675,21121.21%
令和5年上期28,1684,68316.63%
令和4年下期28,7854,51415.68%
令和4年上期33,7862,7938.27%
令和3年37,7654,35711.54%
参考:試験実施状況の推移(第三種電気主任技術者試験) | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター

電験三種試験の例年の合格率は、約8〜10%でした。

しかし、最近の合格率を見ると、令和5年上期試験の合格率は16.63%・令和5年下期試験の合格率は21.21%と、大幅に上昇していることがわかります。

電験三種試験の合格率が上がった背景

電験三種試験の合格率が上がった背景は、主に以下の3つであると考えられます。

  • CBT方式が導入された
  • 試験が年二回になった
  • 過去問の使いまわしが増えた

それぞれについて、詳しく解説します。

CBT方式が導入された

CBT方式が導入されたことにより、受験者が試験科目ごとの試験日や試験会場を自由に選択できるため、従来の筆記方式の試験よりも、受験のハードルが下がっています。

電験三種試験は、2023年よりCBT方式が導入されました。

従来の筆記方式の試験は、試験日があらかじめ決まっており、試験会場もランダムに指定されていました。

また、受験者が自分のペースで受験できるようになったことで、試験に向けて十分な準備を行えるようになり、結果として合格率の上昇に繋がったと考えられます。

筆記方式とCBT方式の違いは、以下の通り。

筆記方式CBT方式
試験日電気技術センターが指定した日受験期間の中から、受験者が選択した日
試験会場電気技術試験センターがランダムに指定全国約200か所の試験会場の中から、受験者が選択した会場
試験科目1日に4科目の受験科目ごとに試験日を選択可能
参考:電験三種のCBT方式とは?難易度日程試験当日の持ち物について解説!

試験が年二回になった

試験回数が増えたことも、電験三種試験の合格率が上がった理由のひとつであると考えられます。

2022年の試験制度変更により、電験三種試験の回数は、年一回から二回に増加しました。

試験が年一回しか行われない場合、試験に落ちてしまうと、次のチャンスは一年後です。

次の試験までに長い期間が空いてしまうため、せっかく学んだ知識を忘れてしまったり、モチベーションが低下してしまったりするリスクがありました。

しかし、試験回数が年二回になったことで、次の試験までのブランクが短くなり、知識の鮮度を保ったまま試験に望めるようになりました。

また、今回の試験に落ちてしまっても約半年後には次のチャンスがあるため、試験に対するモチベーションを維持しやすくなっています。

過去問の使いまわしが増えた

最近の電験三種試験は、過去問の使い回しや、類似問題などの割合が増えていると言われています。

これにより、以前よりも試験対策を行いやすくなっている可能性があります。

電験三種試験に挑む際は、過去問演習が不可欠です。

きちんと過去問演習を行ってから試験に臨めば、本試験で過去問に似た問題が出題された際に、スムーズに解答できるでしょう。

直近の過去問だけでなく、幅広い年代の過去問に取り組めば、合格の可能性が上がるかもしれません。

電験三種は誰でも取れる資格になった?

以前と比較すれば試験の合格率は上がっているものの、電験三種は誰でも取れる資格ではありません。

電験三種試験の合格率は、10%台で推移しています。

10人の受験者のうち、2人未満しか合格できない計算です。

ほかの国家試験と比較しても、電験三種試験の合格率が高いとは言えません。

また、電験三種の試験は出題範囲が広く、各科目における専門知識が必要です。

合格するために必要な勉強時間の目安は約1,000時間とも言われており、長期間の努力が求められます。

電験三種試験は今もなお難関であるため、合格するためには、適切な対策を行う必要があるでしょう。

電験三種の価値は落ちている?

結論から述べると、電験三種の価値は落ちていません。

電験三種は、法律によって定められた業務独占資格です。

電気設備の保安監督を行えるのは電験三種以上の資格保有者に限られているため、電験三種に対する需要がなくなることはありません。

また、電験三種は、特定の施設に対して有資格者の配置が義務づけられている「必置資格」でもあります。

加えて、電験三種の業界は、将来的に人手不足になると言われています。

主な理由は、電験三種の外部委託従事者の約半数以上が60代以上であり、高齢化が進んでいることと、電験三種による監督が必要な設備が年々増加していることです。

そのため、電験三種の資格があれば、職に困らない可能性が高いでしょう。

先述の通り、電験三種は、数ある国家資格の中でも試験の難易度が高い部類に入ります。

また、資格保有者に対する需要が高いため、最近の合格率が上がっているからといって、電験三種の価値が落ちることは考えにくいでしょう。

参考:電気保安人材の現状分析と 取組の方向性について

まとめ

本コラムでは、電験三種試験が簡単になったという噂の真偽や、合格率が上がった理由について解説しました。

電験三種試験は難関であり、誰でも合格できるという訳ではありません。

しかし、CBT方式の導入や、試験回数の増加などの背景により、最近の電験三種試験の合格率は上昇しています。

また、過去問対策をしっかり行っていれば、以前よりも点数を得られやすくなっているという意見も見受けられます。

難易度の高さが理由で電験三種を諦めていた方は、もう一度電験三種に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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