第三種電気主任技術者（以下、電験三種）は、試験の難易度が高いことで知られています。

電験三種資格の取得を目指している方は、難易度がどれくらいなのか、気になっているのではないでしょうか。

合格率や、必要な勉強時間の目安を把握し、どのような対策が必要かを判断したいですよね。

本コラムでは、電験三種試験の難易度について解説します。

電験三種の合格率が低い理由についても触れているため、ぜひ参考になさってください。

電験三種の難易度は大学でいうとどのくらい？

電験三種試験の難易度を大学入試に例えると、MARCH（マーチ）と同レベルであると言われています。

マーチの偏差値は60～64であるため、電験三種試験の難易度は、偏差値60以上に該当すると言えます。

ただし、電験三種と大学入試は全く異なる試験であるため、難易度や偏差値を正確に比較することはできません。

あくまで、難易度を把握するための例としてお考えください。

以下に、資格試験の難易度と、大学入試の偏差値を分類した表を記載します。

大学	偏差値	試験
東大、京大	68～	司法試験・予備試験
早慶上智	65～67	不動産鑑定士・司法書士・弁理士
マーチ	60～64	電験三種・土地家屋調査士・中小企業診断士・社労士・行政書士技術士二次試験・通関士・マンション管理士・ケアマネジャー
日東駒専	55～56	技術士一次試験・宅建・測量士・管理業務主任者・社会福祉士・インテリアコーディネーター

電験三種の難易度は、社労士や中小企業診断士と同程度に分類されます。

宅建や測量士よりも難易度が高いため、数ある資格試験の中でも、難易度が高い部類に入るといえるでしょう。

高校生（高卒程度）で電験三種試験の合格は難しい？

電験三種試験には受験資格が定められていないため、学歴や性別を問わず受験できます。

そのため、十分な対策を行えば、高卒の方でも合格を目指せるでしょう。

ただし、電験三種は合格率が低い難関資格であるため、一般的に高校生が合格することは難しいと考えられます。

電験三種の難易度は？

過去5年間における電験三種試験の合格率は、約8%〜21%で推移しています。

例年の合格率は約10%であるため、難易度は高いといえるでしょう。

以下に、過去5年分の合格率を記載します。

年度	受験者数	合格者数	合格率
2023年下期	24,567人	5,211人	21.21%
2023年上期	28,168人	4,683人	16.63%
2022年下期	28,785人	4,514人	15.68%
2022年上期	33,786人	2,793人	8.27%
2021年	37,765人	4,357人	11.54%
2020年	39,010人	3,836人	9.83%
2019年	41,543人	3,879人	9.34%

電験三種の合格率が低い理由

電験三種の合格率が低い理由は、以下の通りです。

• 幅広い専門知識を勉強する必要がある
• 計算問題が多い
• 受験資格がなく受験者が多い
• 理解が不十分なまま受験する人が多い

電験三種試験では、理論・電力・機械・法規の4科目が出題されます。

すべての科目において応用的な問題が出題されるため、幅広い専門知識が必要です。

また、理論の科目では、計算問題が多く出題されるため、数学の知識が求められます。

さらに、電験三種の試験には受験資格が定められていないため、毎年多くの方が受験するという特徴があります。

一発合格ではなく、科目合格を目指している受験者も多いため、受験者の人数が増え、合格率が低くなっていると考えられるでしょう。

電験三種試験の合格に必要な勉強時間は？

電験三種試験の合格に必要な勉強時間は、一般的に約1,000時間であると言われています。

平日に2時間・週末に4時間ずつ勉強時間を確保した場合、約1年2か月かかる計算です。

ただし、物理や数学が苦手な方や、初めて電験三種の勉強に取り組む方は、これ以上の時間が必要になる場合があります。

これまでの学習経験などによって個人差があるため、勉強時間はあくまで目安であると考えましょう。

電験三種試験に合格するためには、多くの時間がかかるため、自分に合った勉強方法を見つけることが重要です。

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本コラムでは、電験三種試験の難易度について解説しました。

電験三種試験は、ほかの資格試験と比較しても難易度が高く、合格率は例年約10%となっています。

合格には多くの勉強時間が必要であるため、試験日から逆算し、無理のない学習計画を立てることが重要です。

初学者の方が独学で取り組む場合は、モチベーションの維持が課題となるでしょう。

学習の優先順位を判断する自信がない方や、独学に不安がある方には、通信講座の利用がおすすめです。

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