電験三種は、年齢を問わず取得できる国家資格です。

電験三種の取得を検討している方は、定年後も電験三種の資格を活かして働けるのか、気になっているのではないでしょうか。

本コラムでは、電験三種の資格があれば定年後も働けるのかについて解説します。

定年後の再就職や、独立開業についても触れているため、ぜひ最後までご覧ください。

電験三種は定年後でも働ける資格？

結論から述べると、電験三種の資格があれば、定年後でも働ける可能性が高いです。

経済産業省の「電気保安人材の現状分析と取組の方向性について」によると、電験三種の外部委託従事者の約半数以上が60代以上です。

また、すべての外部委託従事者のうち、60代が占める割合は31%・70代以上が27%であり、定年後の年齢になっても、現役で働いている方が多いことがわかります。

電験三種は、定年後も働きつづけたい方にとって、特におすすめの資格であると言えるでしょう。

なお、電験三種の新規免状取得者のうち、もっとも大きな割合を占めているのは20代ですが、すべての免状取得者が電験三種として働くわけではありません。

そのため、入職者数と退職者数の割合は、概ね拮抗状態にあると言われています。

対して、電験三種による監督が必要な設備は増加傾向にあるため、将来的な人手不足が予想されています。

これらの背景から、電験三種の業界は需要が高く、職を得られやすいと考えられるでしょう。

参考：電気保安人材の現状分析と 取組の方向性について

電験三種があれば定年後でも再就職できる？

電験三種の資格を取得すれば、定年後でも再就職できる可能性があります。

前述のとおり、電験三種は需要が高く、60代以上の従事者も多くおられます。

また、電験三種の資格保有者しか携われない独占業務を有しているため、常に一定の需要が期待できるでしょう。

実際に、転職サイトで電験三種の求人を見ると、年齢不問の求人が多く見受けられます。

ホテル・ビル・学校・医療施設などにおける施設管理の求人も豊富なため、電験三種の資格や、これまでの実務経験を活かして働けるでしょう。

ただし、一般的な求人と同様に、電験三種の場合も実務経験がある方が就職しやすいと考えられます。

具体的な求人を知りたい方は、求人サイトを確認してみましょう。

独立開業なら定年を気にしなくてもいい

電験三種の資格を活かして独立開業すれば、定年に関係なく働けます。

定年が近づき、これからも働けるかどうか不安に思っている方は、技術者としての独立を視野に入れてみましょう。

電験三種の業界は人手不足であるため、仕事に困る可能性は低いと考えられます。

実務経験を積み、必要な手続きを行えば、年齢を問わず自分のペースで働けるでしょう。

電験三種の試験は何歳まで受けられる？

電験三種の試験には受験資格が設けられていないため、年齢にかかわらず、何歳でも受験できます。

過去3年間における、電験三種試験の年代別の受験者割合は、以下の通り。

年度	10代	20代	30代	40代	50代	60代以上
令和4年	7％	30％	26％	17％	15％	5％
令和3年	7％	31％	25％	20％	12％	5％
令和2年	6％	32％	25％	21％	12％	4％

年代別の受験者割合をみると、例年60代以上の受験者がいることがわかります。

実際に60代以上の合格者も存在するため、年齢によって資格取得を諦める必要はありません。

電験三種は仕事に役立つ資格であるため、社会人になってから電験三種試験を受験する方も多くおられます。

また、電気設備に関する実務経験がある方は試験内容を理解しやすいと考えられるため、これまでの経験が有利にはたらくでしょう。

まとめ

本コラムでは、電験三種の資格があれば定年後も働けるのかや、定年後の再就職について解説しました。

電験三種は将来的な需要が高まると言われており、定年後の仕事に役立てたい方には、特におすすめの資格です。

また、電験三種試験は年齢を問わず受験できるため、何歳からでも合格を目指せます。

一方で、電験三種試験は非常に難易度が高く、合格するためには長時間の勉強が必要です。

最短で合格を目指したい方は、通信講座や予備校を利用しましょう。