難関資格として知られる電験二種試験。

一次試験を突破したものの、二次試験の試験内容や有効な対策、概要などが気になっている方も多いでしょう。

この記事では、電験二種二次試験の具体的な試験内容や受験の際の注意点などを詳しく解説します。

有効な試験対策についても紹介しますので、受験を検討している方はぜひ参考にしてください。

電験二種二次試験の概要

ここでは、第二種電気主任技術者試験（以下、電験二種）の二次試験の概要について以下の内容で解説します。

• 電験二種二次試験の内容
• 電験二種二次試験の日程（試験日・合格日）

電験二種二次試験の内容

科目名	科目の内容
電力・管理	発電所、蓄電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路（屋内配線を含む。）の設計及び運用並びに電気施設管理
機械・制御	電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御及びメカトロニクス

参考：一般財団法人 電気技術者試験センター

電験二種二次試験は「電力・管理」「機械・制御」の2科目で構成されており、いずれも記述式で解答します。

計算問題と論説問題が出題されるため、電気工作物や設備に関する知識をつけることはもちろん、論理的な文章構成や四則演算・開平計算についても問題なく行えるように学習を積んでおくことが重要です。

また、二次試験では開平計算に対応した電卓の使用が許可されています。

試験会場での貸出などは行われていないため、「平方根（√）」のキーを搭載した電卓を事前に選び、当日忘れずに持っていきましょう。

ただし、

• 数式が記憶できる電卓
• 印字機能のある電卓
• 関数電卓

などの使用は「不正行為」と見なされるため要注意です。

電験二種二次試験の日程

電験二種二次試験の試験日

電験二種二次試験の試験日は、例年11月中旬の日曜日が指定されることが多いです。

各科目には試験開始時間のそれぞれ20分前に「集合時刻」が決められているため、遅れないように試験会場へ入室しましょう。

例えば、「電力・管理」の科目が10時開始だった場合、集合時刻は9時40分までとなります。

やむを得ず遅刻してしまった場合は、試験開始から30分までは受験することができます。

30分以降は試験会場への入室はできません。

電験二種二次試験の合格発表日

電験二種二次試験の合格発表日は、例年1月下旬頃が多いです。

合格していた場合は試験センターの窓口から免状交付の申請を行います。

申請時には交付手数料として非課税で2,350円が必要です。

参考：令和6年度第一種・第二種電気主任技術者試験 受験案内

電験二種二次試験の3つの対策法

ここでは、電験二種二次試験の対策法について、以下の3つを紹介します。

• 無理のない学習計画を立てる
• 過去問を分析する
• 計算問題を重点的に学習する

無理のない学習計画を立てる

無理のない学習計画を立てることは、モチベーション維持のためにも重要です。

電験二種二次試験はカバーすべき学習範囲が広く、専門性も難易度も高め。

一度で合格したいからと短期間で無理やり頭に詰め込むような学習方法はNGです。

無理のある学習スタイルは、挫折にも繋がります。

受験の前には長期間の学習を前提とした余裕のある計画を立て、自分自身を追い込みすぎないようにしましょう。

電験二種試験では、一次試験に合格した年の二次試験に不合格だった場合、翌年の受験の際に一次試験を免除してもらうことができます。

二次試験の挑戦には2年分チャンスがあると捉え、一度は不合格だった場合も落ち込みすぎずに学習を深めましょう。

なお、一次試験免除の際には申請が必要です。

参考：令和6年度第一種・第二種電気主任技術者試験 受験案内

過去問を分析する

過去の試験で出題された問題を分析することは非常に有効な試験対策です。

余裕があれば、前年の問題だけでなく直近数年分の過去問題にも目を通してみましょう。

過去の試験において問われる頻出傾向のある問題は、今後の試験でも問われる可能性は高いといえるでしょう。

実際に出題された問題に取り組むことで、自分はどの分野が得意か・どの分野が弱点かといった傾向も見えてきます。

ただし、最新技術や変更された法令などの情報は、当然過去の問題には出てきません。

前年までの出題傾向を分析するとともに、業界の最新動向は必ずチェックするようにしましょう。

計算問題を重点的に学習する

計算問題を重点的に学習しておくことは有効な試験対策です。

電験二種二次試験では、電卓を用いた計算問題が出題されます。

実践的な演習を重ねて計算方法や使用する公式などへの理解を深め、速く正確な計算ができるよう練習しておきましょう。

試験本番に用いる電卓を学習時から使い、操作に慣れておくことも大切です。

数式自体が簡単なものであったとしても、限られた時間の中では焦燥感が募り、ひとつの計算問題に時間を取られることもあり得ます。

本番と同じ制限時間・同じ問題数で計算してみるなど、実際の試験状況を想定した演習もおすすめです。

電験二種二次試験の合格率

年度	受験者数（人）	合格者数（人）	合格率
令和6年度	2,922	553	19％
令和5年度	2,682	474	18％
令和4年度	2,904	698	24％
令和3年度	2,407	413	17％
令和2年度	2,512	701	28％
令和元年度	2,513	574	23％
平成30年度	2,624	381	15％
平成29年度	2,435	329	14％
平成28年度	2,364	459	19％
平成27年度	2,406	297	12％

参考：一般財団法人 電気技術者試験センター

電験二種二次試験の合格率は、例年20%ほどを推移しています。

10名の受験者のうち約8名は不合格の割合ということになり、一次試験を合格していてさえ突破が難しい難関資格であるといえるでしょう。

電験二種二次試験は試験範囲が広く、内容の専門性も高いため、合格は簡単ではありません。

しかし、状況はどの受験者も同じ。

気後れせずに有効な対策をしっかりと取ることで、着実に合格を目指しましょう。

二次試験が一度は不合格だったとしても、一次試験に合格した翌年の受験に限り、二次試験の受験免除を申請することもできます。

試験制度を有効に活用し、無理なく学習を続けることが大切です。

電験二種に最短で合格するならアガルート！

この記事では、電験二種二次試験について、以下の内容で解説しました。

• 二次試験は、「電力・管理」「機械・制御」の2科目構成で、記述式。論説問題や計算問題が出題される。
• 二次試験の日程は、11月中旬の日曜日が指定されることが多い。
• 合格発表は翌年の1月下旬頃。合格していた場合は試験センターで免状交付の申請を行う。
• 有効な試験対策は、「無理のない学習計画を立てる」「過去問を分析する」「計算問題を重点的に学習する」の3つ。
• 電験二種二次試験の合格率は例年20%ほどで、難関資格のひとつ。

電験二種二次試験は合格率が低い難関試験であるため、計画的に学習を行い、有効な試験対策を取る必要があります。

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二次試験の焦点となる計算問題も、専用の計算ドリルでしっかりカバーしています。

最短で合格を目指すなら、ぜひ一度検討してみてください。

参考：第二種電気主任技術者講座