プログラミング言語

Python 3 エンジニア認定基礎試験・エンジニア認定データ分析試験とは

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データサイエンス人材を目指す方は、近年人気が高まっているPythonの資格に興味を持つことが多いです。

この記事では、Pythonの2資格を紹介します。
次のような方が対象です。

・就職・転職・キャリアップに有利なPython資格を取りたい方
・AIエンジニア、データ分析官などのデータサイエンス職を目指す方
・Python技術の習熟度を客観的に証明できるものが欲しい方
・Pythonを勉強するモチベーションが欲しい方

2つのPython試験

Pythonはデータ分析、機械学習システムやウェブアプリケーション開発など、幅広いことができる汎用的なプログラミング言語です。

Pythonはデータサイエンスのための言語の中でも最も人気が高い言語であり、データサイエンティストやAIエンジニアにとって重要なスキルの1つです。

Pythonの資格試験は以下の2種類があります。

「Python3 エンジニア認定基礎試験」
「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」

どちらも、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施している資格試験です。

以下では、それぞれの試験の詳細について説明します。

Python3 エンジニア認定基礎試験とは?

「Python3 エンジニア認定基礎試験」(英名:Python 3 Certified Engineer Basic Examination)

◆受験に関する基礎情報
【受験日】通年
【場所】全国にあるオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター(会場のPCを使用)
【申込URL】http://cbt.odyssey-com.co.jp/pythonic-exam.html
【受験料金】1万円(税別) 学生は半額
【問題数】40問(全問が選択問題、マウス操作のCBT形式)
【試験時間】60分
【合格ライン】正答率70%

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会「基礎試験より」

Python3 エンジニア認定基礎試験には、Pythonに関する基礎概念や文法とそれらを応用した計算や処理の挙動について出題されます。

Pythonの便利さを理解し、正しく利用できるために必要な知識やスキルを測定することが理念です。

出題内容と出題範囲、およびその内訳は明確に公開されています。

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会がオフィシャルな教材として、オライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第3版」を指定しています。

オフィシャルな教材を完全に理解することができれば、合格の可能性は高まります。

多くの受験者の感想によると、良心的な試験であり、「Pythonチュートリアル 第3版」の内容をしっかりと勉強し応用レベルまで到達していれば、合格ラインである70%をクリアできるようです。

また、あまり難しい問題はない中で、1時間で40問解くので、焦って解く必要もありません。

指定教材は体系的に構成されているため、試験のために勉強しながら、自分が知識を満遍なく身につけていくのを実感でき、Pythonを勉強するにあたって良いモチベーションとなってくれる存在でもあります。

オライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第3版」の出題分野は公式サイト上も公開されています。

これを見ると、問題の出題数が多いのは、以下の章です。

■『気楽な入門編』
出題数が非常に多いのですが、決して難しい内容ではなく、むしろ大事なプログラミングの超入門的な知識が全部ここに揃っています。
例えば、数値変数、文字列変数、配列型変数のlist などです。
論理的なことというよりも知識を覚えることに専念するパートです。
まず大前提として、Pythonインタープリタの使い方、起動の仕方、引数の渡し方をここで把握しましょう。

■『制御構造ツール』
出題数9問と一番多い章です。
Python文法のうち、プログラミングにおける自動処理のための制御構文をここで学びます。
例えば、条件分岐を記述するための if-elif-else文、繰り返し処理/ループ処理のための、For , range()関数、break, continue、そして、ユーザー関数の定義や関数への引数の渡し方などが試験で問われます。
試験では、コードを実行した時の出力結果を提示し、これを達成するために制御構文コードの一部(空白)に入るべき答えを選択させることがあります。

■『データ構造』
出題数7問とやや多いです。
Python特有のデータ型listに関して、内包表現や値の追加など、もう少し高度な使い方、そしてタプル、集合、ディクショナリ(辞書型データ)などのデータ型とそれぞれの特徴もここで学びます。

■『エラーと例外』
出題数は4問です。
構文エラー(Pythonの根本的なルールに違反した記述をした場合)、例外と例外の処理についての内容です。

■『標準ライブラリめぐり』
出題数は4問です。
標準ライブラリとは、Pythonに元から付属している、様々な便利な機能を包括した「機能集」です。
オペレーティングシステムとのやり取り、数学に関するもの、ファイルパスと扱うもの、日付データを扱うもの、それらの使い方が問われます。

なお、「Pythonチュートリアル 第3版」はデータサインス職のために書かれた書籍ではないので、データサイエンス職の業務に近くない内容も綴られています。

例えば、モジュール、クラス、パッケージ、仮想環境はエンジニアを目指す方にとって重要です。

逆に、出題数が少ないものでも、データサイエンティストの実務のなかで、幅広く使われているものもあります。

勉強法について

まずは、試験範囲と分野ごとの重み(出題数の割合)を確認することです。

過去問は公開されていないかわりに、指定書籍における各分野の出題数は明確に表示されています。

覚える知識も多いですし、文章や書籍中のサンプルプログラムを見るだけでは理解しにくいものもあります。

その場合は、Pythonのコードをインタプリター、もしくはanacondaなどの任意の環境で実際に書いて、挙動を確認するとよいでしょう。

プログラミングの初心者の方は、いきなり「Pythonチュートリアル 第3版」を学習するのではなく、まずは、一般的な市販のPythonの入門書を一冊読むことをおすすめします。

試験で問われているのと同じ文法項目を使用した類似問題は、ウェブ上で、「例えば、Python 例外処理」等と検索すると調べることができます。

また、市販のPythonの参考書のどれにもある基礎項目ばかりです。

プログラミングの初心者が独学で学習するのが不安の場合は、アガルートアカデミーのPythonプログラミング講座の受講を大いにお勧めします。

世の中には入門講座がある程度存在しても、本当の「超初心者」に優しい講座は実はそんなに多くありません。

アガルートのPythonプログラミング講座のLv1〜Lv3は親切かつ徹底的な講義で受講者を段階的に導きます。

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Python 3 エンジニア認定データ分析試験とは?

「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」
(英名:Python 3 Certified Data Analyst Examination)

受験に関する基本情報(試験形式、会場、問題数、合格ラインなど)は「Python3 エンジニア認定基礎試験」と同じです。

データ分析試験は、基礎試験の知識を既に所有している前提で、機械学習の活用を含めた、分析業務に特化したライブラリ、そして分析業務に頻繁に使われるプログラミング環境の使い方について主に問われます。

データ分析試験のオフィシャル書籍として指定されているのは、「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」(翔泳社)です。

こちらも、出題範囲と分野ごとの出題数(割合)が公開されています。

章ごとに見ていくと、圧倒的に割合が大きいのは、NumPy、Pandas、Matplotlib、scikit-learn に関する内容です。

これらは数多くあるPythonの分析ライブラリの中で、最も頻繁に使われる最重要なものです。

分析ライブラリの意義、上記の最重要なライブラリの詳細説明、ライブラリを手軽に使うためのAnaconda環境に関してはこちらの記事をご参照ください。

それぞれのライブラリを簡単に説明します。

■Pandas
分析対象のデータの多くは「表形式」のデータ、別名「構造化データ」です。
csv、excel、SQLデータベースなどが典型例です。
Pandasは表形式データの処理に特化したライブラリです。
多様な形式のデータを柔軟に処理するための機能が非常に豊富に揃えています。
例えば、データの読み込み・書き出し、特定の条件を満たすデータを検索・抽出・置換、データの結合や分割、欠損値の判定、処理などです。

■NumPy
ビッグデータを処理する上で、演算速度は肝心です。
NumPyは多次元配列データの高速演算が得意とするライブラリであり、画像処理や機械学習の高度なアルゴリズムの多くは仕様上、NumPyの配列を引数として受け取ることがお決まりです。

■Matplotlib
分析のプロセスの中で、データを効果的に「見える化」「可視化」することによって、データの傾向、異常点、特徴を把握できて、分析手法を的確に選べられるようになります。
Matplotlibは、Pythonを用いてヒストグラム、折れ線グラフ、円グラフ、散布図、など多様なグラフを高いカスタマイズ性で描くためのライブラリです。

■scikit-learn
機械学習の実装を担うあらゆるアルゴリズムや機能を提供する、機械学習のための王道的なライブラリです。
指定書籍の内容のうち出題範囲に含まれるものについては、Jupyter Notebook の上で、積極的に手を動かしながらで、ライブラリをデータに応用させて、練習を重ねてください。
後半の章となると、ただ覚えるというよりも、使ってみて体感することが何よりも重要です。
また、教材を超えた不明点がある場合は、ウェブで検索してオンライン・ドキュメントと技術系ブログを上手に活用してください。

この点に関しては、こちらの記事の最後尾をご参照ください。

認定基礎試験と認定データ分析試験はどちらにも合格したほうがよいか?

「Python3 エンジニア認定基礎試験」は以下のようなケースに受験される方が多いです。

・Pythonの基本的なスキルを有することを証明できる肩書きを手に入れたい
・プログラミングの初学者、文系出身の方が、分析官やAIエンジニア、としてのキャリアアップを目指している
・自分自身がデータサイエンス業務に直接かかわらなくても、AI開発の担当者と一緒に仕事をしていく上で、低コストで効率よく相手の作業を理解したい
・データサイエンス学校の運営者として、カリキュラムを設計したい
・他のプログラミング言語を業務・学業で普段お使いの方でも、Python言語の文法や特徴を満遍なく、体系的に学びたい

それに対して「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」は、名前に「分析」とついているだけに、AI開発エンジニアというよりも、機械学習を用いてデータを分析し、そのためのデータの前処理、データクレンジングを行う、データ分析官(別名:データ・アナリスト)を目指す方が受験するイメージです。

データ分析や機械学習に特化したライブラリや関数の使い方を問うことが特徴的です。

ただ、「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」を受験するのにあたって、前提となる知識レベルは「Python3 エンジニア認定基礎試験」の方となります。

初学者レベルであれば、まずは、「Python3 エンジニア認定基礎試験」に合格してから、より専門性の高い「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」に挑戦すると良いでしょう。

一方で、ある程度プログラミングに抵抗がなく、キャリアが分析業務に寄っていることが事前に分かっていれば、「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」へ直接アプローチすることもひとつの手でしょう。

また、他にもPython試験を両方受験するメリットがあります。

すでにPythonを業務で使っていても、業務上で実際に発生するプログラミングタスクには、クライアントの分野・業界、データの種類から来るバイアスが生じています。

そうすると、所有する知識や技術に抜け穴があることも珍しくありません。

2種類のPython試験を受けると、Pythonの「知った方が良い」基本事項のほぼ全てを綺麗に再整理できます。

そういう意味で、すでに実務で使っている方、独学で学ばれた方が受験してみるのも良いでしょう。

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