AWSとは、AmazonのサービスであるAmazon Web Service というクラウドコンピューティングサービスの通称です。

Amazonは、AWSについてのスキルや理解度を13の資格で認定しています。

クラウドプラクティショナー(CLF-C02)は、そんなAWSの認定資格の基礎レベルにあたる入門者向けの資格です。

この記事では、AWS認定クラウドプラクティショナーについて、試験内容・勉強法とあわせてご紹介します。

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AWS認定クラウドプラクティショナーとは?

AWSとは、Amazonが提供する100以上のクラウドコンピューティングサービスの総称です。

セキュリティやデータベース、AIなどのさまざまなサービスが含まれており、幅広い業種でデータ分析などに活用されています。

これらのサービスを活用するスキルを証明するのがAWS認定資格で、難易度や分野に応じ、全部で13種類が設定されています。

いずれも全世界共通で、評価も高いグローバルな資格です。

この中で、クラウドプラクティショナーの資格は「入門・基礎レベル」に該当します。

クラウドプラクティショナーは、内容を理解することでIT業務担当者との意思疎通がしやすくなったり、対外的なスキルの証明となるなど、業務未経験者や非エンジニアの方にも有用な資格です。

AWSの認定資格

AWSの認定資格は世界共通で、全部で10種類あります。

AWSを適切に運用・構築するスキルを証明する資格が7種と、独立した専門知識の認定資格が3種です。

AWSの運用・構築 基礎コース クラウドプラクティショナー
アソシエイト
ソリューションアーキテクト
(アソシエイト)
SysOps アドミニストレーター
デベロッパー
Data Engineer
プロフェッショナル ソリューションアーキテクト
(プロフェッショナル)
DevOps エンジニア
専門スキル 専門知識 セキュリティ
機械学習
アドバンスドネットワーキング

難易度は基礎、アソシエイト、プロフェッショナルの順に難しくなります。

難易度による受験資格の制限はないため、自分に合った資格から受験することが可能です。

クラウドプラクティショナーの内容

クラウドプラクティショナーはAWSを適切に利用するための知識を問う、もっとも基礎になる資格です。

試験では、下記4つの内容についての知識が問われます。

  • クラウドのコンセプト
  • セキュリティとコンプライアンス
  • クラウドテクノロジーとサービス 
  • 請求、料金、およびサービス

クラウドプラクティショナーでは、コーディングなどのエンジニアリングに関する内容は含まれません。

クラウドとは何か?といった概念的な内容から、データ保管やセキュリティなどの、実際によく使われる機能についての内容となっています。

また、「テクノロジー」分野ではデータベースやストレージなど、AWSの主なサービスについての知識も問われます。

主だったサービスの特徴や、状況に応じた選び方についても把握しておきましょう

クラウドプラクティショナーはどんな人におすすめ?

AWS認定クラウドプラクティショナーは、AWSサービスを活用している企業で働いている人、特に非エンジニアの方におすすめの資格です

クラウドプラクティショナーの資格を有していることで、ITやAWSに関する前提知識を理解していることの証明になります。

直接サービスを扱わない人でも、エンジニアの意図が理解できてコミュニケーションが取りやすくなったり、業務への理解度が上がるため、AWSを活用する業種の人であれば取得を目指して損はありません。

逆に、経験のあるエンジニアの方はより上位の資格から受験した方がいい場合があります。

以前は、より上位の資格を受験するために、クラウドプラクティショナーの資格を取得する必要がありましたが、現在は制限が撤廃されています。

どのレベルの資格からでも受験ができるため、ご自身のスキルや知識にあった難易度の資格の取得を目指すと良いでしょう

※エンジニアにおけるAWSスキルや知識の必要性については、下記記事をご参照下さい。

インフラエンジニアに必要なAWSスキル【元エンジニアが教える】|IT転職・就活のユニゾンキャリア」

 AWS認定クラウドプラクティショナーの試験内容

クラウドプラクティショナー試験の概要は以下のようになっています。

名称AWS認定クラウドプラクティショナー
認定団体Amazon
受験資格18歳以上であること
科目・クラウドのコンセプト
・セキュリティとコンプライアンス
・クラウドテクノロジーとサービス 
・請求、料金、およびサービス
出題形式65問択一選択または複数選択形式
受験料15,000円(税抜)
試験日程任意
試験会場テストセンターまたは自宅 (オンライン)
試験時間90分

試験はテストセンターで受けることも、自宅などでオンライン受験することもできます

オンライン受験はリモートの試験監督が付きますが、開始時間も場所も自由に選べるため便利です。

出題形式には正解が1つだけの「択一選択問題」と、正解が 2 つ以上ある「複数選択問題」があります。

落ち着いて、問題の形式をよく見て解答するようにしましょう。

試験への解答が終了すると、その場ですぐに合否が反映されます。

受験会場

クラウドプラクティショナー試験は、全国のピアソンVUE テストセンターでの受験に加え、自宅や職場など、任意の場所と端末でオンライン受験をすることも可能です。

オンライン受験の場合は、受験するPCのウェブカメラとマイク・スピーカーを使用して、リモートの試験監督が付きます。

試験監督との対応は日本語も選択できるので安心です。

受験する場所や端末についてはいくつかの条件があり、カメラによるデスク周辺のチェックや他のソフトウェアの停止などが必要になります。

事前の準備は必要ですが、自宅受験の場合は24時間いつでも受験が可能なので非常に便利です

受験申込スケジュール

AWS認定資格は、いずれも受験者の好きな日時で受験することができます

受験申込には「AWS認定アカウント」が必要になります。

これは、AWS認定試験やトレーニングを受けるための専用のアカウントです。買い物などで使うAmazonアカウントと紐付けが必要なので注意しましょう。

テストセンターで受験する場合は、受験の24時間前までに申込みを完了する必要があります。

オンライン受験の場合は、当日申し込みも可能です。

科目と出題割合

試験範囲全体の内容が満遍なく出題されます

ややテクノロジーについての出題が手厚くなっています。

分野 出題割合
クラウドのコンセプト24%
セキュリティとコンプライアンス 30%
クラウドテクノロジーとサービス 34%
請求、料金、およびサービス12%

CLF-C02 (2023 年 9 月 19 日から実施)となってから、出題割合も変更されました。

特に、テクノロジー分野ではAWSの代表的なサービスについての知識も多く問われます

主だったサービスの特徴や選び方、それぞれのサービスでどんなことができるのか、といった内容についてしっかり理解しておきましょう。

出題形式

試験問題には、正解が1つの択一選択問題と、正解が 2 つ以上ある複数選択問題があります。それぞれ、以下のような形式です。

  • 択一選択問題:正しい選択肢が1つ、誤った選択肢が3つ(計4つ)提示される
  • 複数選択問題:5つ以上の選択肢のうち、正解が2つ以上ある

問題をよく確認して解答する必要があります。

また、試験の問題数は全部で65問ですが、そのうち点数に反映されない問題が 15 問含まれています。

この採点対象外の問題は、AWS が受験者のデータを収集するための設問になっています。

どれが採点対象外の問題かはわからないため、気にせず全ての問題を解答しましょう。

合格率・合格点

クラウドプラクティショナー試験の合格率は公開されていません

ですが、資格の位置付けと難易度から、さほど低くはないことが予想されます。

試験の点数は100〜1000 のスコアとして算出されます。

これは試験ごとの難易度を考慮したスケールスコアとなっており、合格点は一律 700 点です。

点数と合否については、試験への解答が終了したその場で確認することができます。

注意点:AWS認定資格には有効期限がある

AWSクラウドプラクティショナーを含む、AWS認定資格の有効期間は「取得から3年間」となっています。

これは、定期的にAWSの最新知識を学び直すことで資格保持者のレベルを担保するためです。

有効期限が切れてしまう前に、同じ試験を受験し直して再度認定を受けるか、より上位の資格を取得することで有効期限の延長が可能です。

なお、有効期限が失効する前にAWSから再受験案内が送られてくるため、知らずに失効してしまう恐れはありません。

AWS認定クラウドプラクティショナーの難易度

クラウドプラクティショナーは AWS認定資格の中でも「入門・基礎レベル」の位置付けですので難易度はそれほど高くありません

試験範囲もAWSの基本にあたる内容がメインです。

クラウドプラクティショナー試験の合格率は公開されていません

ですが、700点という明確な合格スコアがあり、公式の模擬試験も公開されているため、合格点を目指して勉強すれば大丈夫です。

IT知識やAWSの実務経験がある人は難易度が下がる

すでにITについての知識がある方は、資格取得の難易度が下がります

「クラウドのコンセプト」や「セキュリティとコンプライアンス」についてある程度理解している場合や、AWSを活用していてサービスの特徴や使用シーンのイメージが掴めている場合は、新しく学ぶボリュームが減るためです。

後述の公式トレーニングなどを確認して、知識の足りない部分を補うように勉強を開始すると良いでしょう

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 AWS認定クラウドプラクティショナーの勉強方法

クラウドプラクティショナー資格にむけての勉強法は、大まかに以下のような流れになります。

  1. AWSが公開している無料トレーニングを受講する
  2. 参考書を確認し、理解できていない部分を補う
  3. AWSの無料の模擬テストを受ける

また、可能なら実際にAWSのサービスを使用してみることもおすすめです。

AWSの無料トレーニングを受講する

 「AWS スキルビルダー」上でAWSについての無料のトレーニング(e-Learning)が公開されています

Amazonアカウントでサインインすることで、いつでもトレーニングを受講することができます。

講義は全部で6時間分となっており、かなりボリュームのある内容です。

日本人向けに日本語で作成されているので、まずはこれを見て勉強すると良いでしょう。

ITに馴染みのない方は、出てくる専門用語などを確認しながら進めると理解が深まります。

参考書を確認し、理解できていない部分を補う

上記の無料トレーニングで理解が足りていない部分を、市販の参考書を使って深く学んでいきます

  • AWSとはどんなもので、どう優れているのか
  • 代表的なサービスとその特徴は何か
  • 何ができて、何ができないのか
  • どこまでがAWS 側の責任になるのか

等が重要なポイントになります。

AWSの内容は日々進歩し変わっていくので、参考書は出版年が新しいものをおすすめします

古い書籍では、サービスの提供する内容などが現在と異なるものもあるため、注意が必要です。

AWSの模擬テストを受ける

ある程度内容を理解できるようになったら、実際に問題を解いてみて知識を定着させます。

「AWS スキルビルダー」上で無料の模擬テストが公開されています。

この模擬テストではクリック選択式の20個の設問が出題され、1問ごとに正解/不正解を確認することができます。

実際の出題の雰囲気が掴める上、詳細な解説も確認できます。

また、公式サイトから公式問題集も公開されています。

どのような資格試験でも、知識を定着させるためには問題をこなすことが重要です。

間違いやすい出題内容を把握したり、解説を読み込んで理解を深めると良いでしょう。

クラウドプラクティショナーの過去問は公開されていないため、模擬試験や参考書の練習問題を活用して学習しましょう。

独学では不安…そんな方は講座を利用しませんか?

アガルートアカデミーの「AWSクラウドプラクティショナー試験対策講座」は、クラウドの学習のはじめの一歩を踏み出す方におすすめの講座です。

クラウドを使い始めてみると、サービスの多さに圧倒されたり、ドキュメント内のIT専門用語がわからずつまずいててしまう方が多くいます。

本講座では初めに使うであろう主要なサービスを重点的に、ITの基礎知識も含めて解説しており、ストレスなく学ぶことができます。

講座の特徴

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クラウドサービスには非常に多くのサービスがあり、試験で問われる内容も多岐にわたります。

本講座では、その中でも特によく使われる主要なサービスやつまずきやすいポイントに絞って重点的に解説しています。

ネットワーク、サーバー、データベースなどITの基礎的な用語も説明!

クラウドはインターネットで利用する物なので、ネットワークやサーバー、データベースについてある程度の知識がないと、構築や運用が難しいです。

本講座ではクラウドサービスの利用に必要なITの基礎知識から解説しています。

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試験では問われることが少ない、構築の手順や料金の計算方法なども講座で解説します。

本講座を通して、クラウドサービスの概要を知るだけでなく、実際に使い始めるイメージを付けることができます。

新しいことを始める際、何も知らないところから手探りで学んでいく一番最初が最も大変でストレスも溜まります。

しかし、そこで諦めてしまったり、遠回りしてしまうのはもったいないです。

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この記事の著者 アオミ ソウ

アオミ ソウ

薬学系大学院の修士課程を主席卒業後、大手製薬企業で有機合成・データサイエンス関連業務に従事(専門は生物有機化学)。

現在は研究の傍ら、ライターとして記事の執筆・イラストの制作を行っている。

主な執筆分野はサイエンス(医療、生化学、情報科学)をはじめ、ガジェット、資格など。

保有資格
2018年 危険物取扱者甲種
2021年 データサイエンス数学ストラテジスト(上級)
2021年 応用情報技術者

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