「スキルアップしたいけど、忙しくて勉強する時間がない」「転職や昇給に役立つ資格を取りたいけれど、何を選べばいいのかわからない」と悩んでいませんか？

このコラムでは、忙しい社会人でも働きながら取得できるおすすめ資格を紹介します。

各資格の難易度や必要な勉強時間、活用シーンを詳しく解説するので、自分にぴったりの資格を見つけたい方はぜひ最後までご覧ください。

社会人が働きながら取得できるおすすめ資格10選

社会人が働きながら取得できるおすすめ資格は以下のとおりです。

資格名	特徴
ITパスポート	・ITの基礎知識を幅広く学べ、初心者にもおすすめ ・ビジネス全般で役立つスキルを習得できる
日商簿記	・経理や会計の基本知識を習得でき、2級以上を取得すると就職 ・転職で有利 ・ビジネスパーソン全般に役立つ
宅地建物取引士	・不動産業界で必須の国家資格で、独占業務がある ・法令や実務に関する知識が身につく
ファイナンシャルプランナー	・ライフプラン設計や資産運用に関する知識が学べる ・2級以上の取得で実務でも活かせる
第二種電気工事士	・電気工事に必要な資格で、住宅やビルの電気設備工事が可能 ・受験資格がないため社会人に人気
マンション管理士	・マンションの管理・運営に関する専門知識を習得 ・独立やキャリアアップに役立つ
管理業務主任者	・建物管理や修繕計画に関する専門資格 ・管理業務に従事する方に特に有用
危険物取扱者	・危険物の取扱いや管理に必要な資格 ・工場やガソリンスタンドでの業務に必須
社会保険労務士	・労働・社会保険の専門家として活躍できる国家資格 ・企業の人事・労務部門で重宝される
介護福祉士	・介護現場での実務経験を活かせる国家資格 ・高齢化社会での需要が高い

ITパスポート

合格率	約50％前後
受験資格	特になし
勉強時間の目安	・IT未経験者：約180時間 ・IT基礎知識がある方：約100～150時間

ITパスポートは経済産業省が認定する国家試験で、ITに関する基礎的な知識を証明する資格です。

試験内容は、IT技術に関する知識だけでなく、経営戦略やマーケティング、財務、法務といったビジネス全般の知識も問われるため、幅広い分野での理解が求められます。

受験資格は特になく誰でも受験できるため、IT初心者や社会人にとっても挑戦しやすい資格です。

合格率は約50％前後と比較的高く、国家試験の中では難易度はそれほど高くありません。

勉強時間の目安としては、IT未経験者の場合約180時間が推奨されており、基礎知識を持つ方であれば100～150時間程度での合格を目指せます。

業種や職種を問わずビジネスシーンで必要とされるITリテラシーが身につき、就職・転職時に有利に働くこともあります。

日商簿記

合格率	【1級】10～20％ 【2級（統一試験）】10～30％ 【2級（ネット試験）】35～40％ 【3級（統一試験）】30～40％ 【3級（ネット試験）】35～45％
受験資格	なし
勉強時間の目安	【1級】500～800時間 【2級】200～350時間 【3級】100～150時間

日商簿記は、日本商工会議所が主催する簿記検定試験で、経理・財務分野の基礎から応用まで幅広い知識を身につけられる資格です。

企業活動において必須の会計知識を学べるため、経理職はもちろん、営業職や管理職、さらには経営者にも役立つ内容となっています。

特に2級以上を取得すると、企業の財務諸表の読み解きや決算業務の実務能力が証明され、採用時や昇進の際に評価されることが多いため、社会人には2級以上の取得を強くおすすめします。

合格率が級によって大きく異なるのも日商簿記試験の特徴です。

最も難易度の高い1級の合格率は約10～20％と低いため、かなりの学習量と深い理解が求められます。

一方で、2級は統一試験で10～30％、ネット試験では35～40％と、試験形式により差がありますが、2級取得者は即戦力として企業からの評価が高いのが特徴です。

3級は経理の入門レベルで、統一試験では約30～40％、ネット試験では40％前後の合格率を誇り、初学者にも取り組みやすい資格です。

勉強時間の目安は、1級が500～800時間と長期間の学習が必要で、専門的な知識の習得が求められます。

2級は200～350時間で合格を目指せ、実務に直結する知識を短期間で身につけたい社会人に最適です。

3級は100～150時間の学習で合格可能で、経理初心者や会計に触れたことがない方の第一歩としておすすめです。

日商簿記の魅力は、取得後の実用性と評価の高さにあります。

経理職への転職や昇給を目指す場合はもちろん、営業職でも取引先の財務状況を分析できるようになるため、提案力や交渉力が向上します。

特に2級は、社会人のキャリアアップや転職市場での競争力向上に直結するため、時間と労力をかける価値のある資格です。

宅地建物取引士

合格率	約15～17％
受験資格	なし
勉強時間の目安	300～400時間

宅地建物取引士（宅建士）は、不動産取引に関する法律や実務の専門知識を有する国家資格です。

不動産会社が土地や建物の売買・賃貸契約を行う際、重要事項説明書の説明や契約書への記名・押印などを行えるのは宅建士のみと法律で定められており、業界内で独占的な業務があることが強みとなります。

宅建士は不動産業界で特に重要視されており、事務所ごとに5人に1人以上の有資格者を配置することが義務付けられているため、需要が常に高い資格です。

受験資格はなく、年齢や職歴、学歴に関係なく誰でも挑戦できるため、社会人や転職希望者、学生など幅広い層が受験しています。

合格率は例年約15～17％とされ、決して簡単ではありませんが、しっかりと計画的に勉強すれば合格を目指せる難易度です。

合格に必要な勉強時間は独学で約300～400時間が目安とされ、仕事をしながらの取得も十分に可能といえます。

効率よく学ぶために、通信講座や予備校を利用する受験者も多いです。

宅建士の資格を取得することで、不動産会社での営業や賃貸管理、売買仲介などの業務に直結するだけでなく、建設業、金融業（特に住宅ローンや不動産投資関連）、保険業界などでも重宝されます。

また、資格取得後は独立開業の道も開けるため、将来的に自分の事務所を持ちたい方にもおすすめです。

企業によっては資格手当が支給され、月額5,000円〜20,000円程度の収入アップが見込めます。

さらに、宅建士の知識は実生活でも活かすことが可能。

例えば、マイホームの購入や投資用不動産の契約時に不利益を被らないよう自ら契約内容を理解できるほか、税金や登記に関する基本的な知識も身につきます。

不動産取引のプロフェッショナルとして信頼を得やすく、営業職や管理職としても業務の幅が広がり、キャリアアップに直結する資格といえるでしょう。

ファイナンシャルプランナー

合格率	【1級】7～18％（学科）／82～99％（実技） 【2級】20～60％（学科・実技） 【3級】40～80％（学科・実技）
受験資格	【1級】実務経験1年以上かつ2級合格者、または指定講座修了者 【2級】実務経験2年以上、もしくは3級合格者や指定講座修了者 【3級】制限なし
勉強時間の目安	【1級】500～800時間 【2級】150～300時間 【3級】80～150時間

ファイナンシャルプランナー（FP）は、個人や企業の資産設計に関するアドバイスを提供する専門家で、税金、保険、年金、資産運用、不動産、相続など幅広い分野の知識が問われます。

ライフプラン設計に役立つため、金融機関、保険会社、不動産業界をはじめとした多くの業種で高く評価される資格です。

また、個人の生活でも家計管理や老後資金準備、資産運用の知識を得ることができます。

FP資格は3級から1級まであり、3級は初心者向けで受験資格がなく誰でも受験可能です。

合格率は40～80％と高めで、基礎的な知識が身につきます。

しかし、実務での活用や転職・昇進に役立てるなら、2級以上の取得をおすすめします。

2級は実務経験2年以上か、3級合格者および指定講座修了者が受験可能で、合格率は20～60％程度です。

学科と実技の両方に合格する必要があり、実質的な合格率は20～30％程度とされています。

勉強時間の目安は150～300時間で、社会人でも計画的に学習すれば無理なく取得可能です。

最難関の1級は、資産設計の高度な知識と実務経験が求められます。

受験資格としては、実務経験1年以上で2級合格者、または所定の講座修了が必要です。

学科試験の合格率は7～18％と難易度が高い一方、学科合格者のみが受験できる実技試験は82～99％と非常に高い合格率を誇ります。

勉強時間は500～800時間が目安で、取得には継続的な学習が必要です。

FP資格は、金融業界でのキャリアアップや独立開業を目指す方にとって強力な武器となります。

特に2級以上を取得することで、企業内での評価が高まり、顧客への信頼度も向上します。

また、税理士や不動産関連資格とのダブルライセンスで業務の幅を広げることも可能です。

家計改善や老後資金の準備など、日常生活での実用性も高く、自己投資としても価値のある資格であると言えるでしょう。

第二種電気工事士

合格率	・学科試験：55～60％ ・技能試験：65～75％
受験資格	制限なし
勉強時間の目安	100～200時間

第二種電気工事士は、一般住宅や小規模な商業施設の電気設備工事を行うために必要な国家資格です。

この資格を取得することで、照明器具やコンセントの設置、配線工事などの作業が法的に認められ、安全かつ適切に電気工事を行うことが可能となります。

特に、電気工事業界への就職や転職を目指す方、またはDIYで電気工事を行いたい方にとって、有用な資格と言えるでしょう。

試験は学科試験と技能試験の二段階で構成されており、学科試験では電気に関する基礎知識や法規が問われ、技能試験では実際の配線作業や器具の取り付けといった実技能力が評価されます。

近年の合格率は、学科試験が55～60％、技能試験が65～75％と比較的高めであり、しっかりと対策すれば合格の可能性は十分にあります。

受験資格に制限はなく、誰でも挑戦できる点が魅力です。

勉強時間の目安は100～200時間とされており、独学でも合格は可能ですが、特に技能試験対策では実際の器具や工具を用いた練習が不可欠となります。

そのため、練習用のキットや教材を活用し、手を動かしながら学習を進めることが重要です。

社会人にとって、この資格はキャリアアップや業務の幅を広げる手段として有効です。

特に、受験資格が不要であることから、未経験者でも挑戦しやすく、電気工事の基礎から学ぶことで実務に直結したスキルを身につけられます。

また、資格取得後は独立開業も視野に入れるため、将来的なキャリアパスの選択肢が広がる点も大きなメリットです。

マンション管理士

合格率	約7～10％
受験資格	制限なし
勉強時間の目安	500～700時間

マンション管理士は、マンションの管理組合や区分所有者に対して、管理運営や修繕計画、トラブル解決などの専門的なアドバイスを提供する国家資格です。

具体的な業務内容としては、管理規約の作成・改定、長期修繕計画の立案、住民間の紛争調整などが挙げられます。

この資格を取得することで、マンション管理会社や不動産関連企業でのキャリアアップや、独立してコンサルタントとして活躍する道が開けるでしょう。

試験の合格率は例年約7～10％と低く、難易度の高い試験とされています。

受験資格に制限はなく、誰でも受験可能ですが、合格するためには500～700時間程度の学習が必要とされています。

特に、法律や建築、会計など幅広い分野の知識が求められるため、計画的な学習が重要です。

独学での合格も可能ですが、効率的に学習を進めるためには通信講座や専門学校の利用も検討すると良いでしょう。

マンションの老朽化や住民の高齢化が進む中、専門的な知識を持つマンション管理士の需要は今後ますます高まると予想されます。

管理業務主任者

合格率	約20～23％
受験資格	制限なし
勉強時間の目安	約300時間

管理業務主任者は、マンション管理会社において、管理組合との重要事項の説明や管理委託契約の締結など、法律で定められた業務を行うために必要な国家資格です。

具体的には、管理組合への運営サポートや建物の維持管理に関するアドバイス、会計業務の支援など、多岐にわたる業務を担当します。

この資格を取得することで、マンション管理業界でのキャリアアップや専門性の向上が期待できるでしょう。

試験の合格率は例年約20～23％で推移しており、比較的高めの合格率となっています。

受験資格に制限はなく、誰でも受験可能です。

合格に必要な勉強時間の目安は約300時間とされており、独学でも十分に合格を目指せる範囲といえます。

学習内容は、民法や区分所有法、マンションの設備・管理に関する知識など、多岐にわたるため、計画的な学習が求められる資格です。

管理業務主任者の資格を持つことで、マンション管理会社での重要なポジションを任される機会が増え、業務の幅が広がります。

また、マンション管理士と併せて取得することで、より専門的な知識とスキルを備えたプロフェッショナルとして活躍することが可能です。

危険物取扱者

合格率	約30～40％
受験資格	制限なし
勉強時間の目安	約30～60時間

危険物取扱者は、消防法に基づき、ガソリンや灯油などの危険物の取り扱いや管理を行うために必要な国家資格です。

資格は大きく「甲種」「乙種」「丙種」の3種類に分類され、特に乙種第4類（通称：乙4）は、ガソリンスタンドや石油関連施設での業務に必須とされることが多く、人気の高い資格となっています。

資格を取得することで、危険物を取り扱う施設での就職や転職が有利になるほか、業務の幅を広げることが可能です。

試験の合格率は例年約30～40％で推移しており、比較的取得しやすい資格といえます。

受験資格に制限はなく、誰でも受験可能です。

合格に必要な勉強時間の目安は約30～60時間とされており、短期間での学習で合格を目指すことができます。

学習内容は、危険物に関する法令や物理・化学の基礎知識、各種危険物の性質とその取り扱い方法などが中心となります。

独学での合格も十分可能ですが、効率的に学習を進めるためには、通信講座や専門の教材を活用することも検討すると良いでしょう。

危険物取扱者の資格を取得することで、危険物を取り扱う業界での専門性が高まり、キャリアアップや業務の幅を広げることが期待できます。

特に乙4の資格は需要が高く、取得することで就職・転職市場でアピールしやすいです。

社会保険労務士

合格率	約6～7％
受験資格	大学卒業、短期大学卒業、専門学校卒業、高等専門学校卒業、高等学校卒業後3年以上の実務経験、または同等以上の学歴・資格を有する者
勉強時間の目安	・独学：800～1,000時間 ・通信講座・予備校利用：600～700時間

社会保険労務士（社労士）は、労働・社会保険に関する法律の専門家として、企業の人事・労務管理や社会保険手続きのサポートを行う国家資格です。

具体的には、就業規則の作成・改定、労働問題の相談対応、年金や健康保険の手続き代行など、多岐にわたる業務を担当します。

近年、労務管理の重要性が高まる中、社労士の需要も増加しています。

試験の合格率は例年約6～7％と低く、難易度の高い試験に合格しなければなりません。

受験資格は、大学卒業や短期大学・専門学校卒業、高等学校卒業後3年以上の実務経験などが求められます。

合格に必要な勉強時間の目安は、独学の場合で約800～1,000時間、通信講座や予備校を利用する場合で約600～700時間です。

学習内容は、労働基準法、社会保険法令、労務管理など多岐にわたり、幅広い知識が求められます。

社労士資格を取得することで、企業内でのキャリアアップや独立開業の道が開けるでしょう。

特に、中小企業では社労士のニーズが高く、労務管理のプロフェッショナルとして活躍することが期待されています。

介護福祉士

合格率	約80％
受験資格	実務経験3年以上＋実務者研修修了、または福祉系養成施設卒業など
勉強時間の目安	約500～600時間

介護福祉士は、高齢者や障がい者の日常生活を支援する専門職で、介護現場のリーダーとして活躍します。

主な業務内容は、食事や入浴、排泄などの身体介護や、生活援助、家族への介護指導など多岐にわたります。

また、介護計画の作成や他職種との連携も重要な役割です。

受験資格は、主に以下の2つのルートがあります。

1つ目は、介護施設や在宅介護サービスなどで3年以上（従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上）の実務経験を積み、実務者研修を修了するルートです。

2つ目は、福祉系の養成施設（専門学校や短期大学など）で所定の課程を修了するルートです。

これらの要件を満たすことで、国家試験の受験資格を得ることができます。

試験の合格率は約80％と高めですが、これは受験資格取得の段階で一定の知識と経験が求められるためです。

合格に必要な勉強時間の目安は約500～600時間とされ、試験範囲は広範囲にわたるため、計画的な学習が重要です。

介護福祉士の資格を取得することで、介護現場での専門性が高まり、キャリアアップや給与面での向上が期待できます。

また、介護サービスの質の向上にも寄与できるため、社会的意義の大きい資格といえます。

社会人が働きながら取得できる資格を選ぶポイント

ここでは、資格選びで失敗しないために押さえておくべきポイントを解説します。

• 受験資格はあるか
• 自分に合う難易度か
• 描くキャリアに必要か

受験資格はあるか

資格取得を目指す際に最初に確認すべきなのが「受験資格」です。

いくら勉強をしても、受験資格を満たしていなければ試験を受けることができません。

特に国家資格や専門性の高い資格では、一定の実務経験（〇～〇年以上）や関連資格の取得を条件としているケースが多く見受けられます。

例えば、社会保険労務士やファイナンシャルプランナー2級以上などは、実務経験や関連する講座の修了が求められることがあります。

そのため、資格取得を目指す前に、公式サイトや資格情報を確認し、自身が受験資格を満たしているか必ずチェックしましょう。

もし現時点で満たしていない場合は、必要な経験や講座修了を計画に組み込むことが大切です。

自分に合う難易度か

働きながら資格を取得する場合、難易度は非常に重要なポイントです。

自分のレベルに見合わない難しい資格を選んでしまうと、勉強時間が膨大になり、本業に支障をきたす恐れがあります。

特に忙しい社会人にとって、スキマ時間での学習が中心になるため、難易度が高すぎると学習が追いつかず、結果として中途半端な知識しか習得できない可能性があります。

資格の難易度は合格率や必要な勉強時間を目安に判断しましょう。

例えば、合格率が10％未満の資格は時間と労力を大きく必要とするため、仕事との両立が難しくなることがあります。

一方、合格率が30～50％程度の資格であれば、働きながらでも無理なく取り組めることが多いです。

「確実に合格したい」「モチベーションを保ちたい」という方は、段階的に難易度を上げていくのも一つの方法です。

まずは簡単な資格で学習習慣をつけた上で、次のレベルに挑戦することで負担を抑えられます。

描くキャリアに必要か

資格を選ぶ際は、「自分のキャリアプランに本当に必要か？」を考えることが不可欠です。

資格取得には時間と費用がかかるため、実際に取得してから「思ったより使わなかった」「実はいらなかった」と気づくのは避けたいところです。

無駄な労力を防ぐためにも、事前に希望する業界や職種の求人を確認し、どの資格が求められているのかを把握しましょう。

また、資格取得後の活用方法をイメージすることも重要です。

例えば、経理職を目指すなら「日商簿記2級」、不動産業界を希望するなら「宅地建物取引士」といったように、目指す職種に直結した資格を選ぶことがポイントです。

必要な資格であれば、取得後にキャリアアップや転職活動で有利に働き、投資した時間と費用が将来の自分に返ってきます。

社会人が働きながら資格を取得するメリット・デメリット

ここでは、資格取得を目指す社会人が知っておくべきポイントについて解説します。

資格を取得するメリット

資格を取得する最大のメリットは、キャリアの選択肢が広がることです。

まず、現在の職場で昇進・昇給を目指す場合、資格は大きなアドバンテージとなります。

多くの企業では、特定の資格を取得した社員に対して昇格要件を満たすものとして評価したり、資格手当を支給したりすることがあります。

これにより、モチベーションの向上だけでなく、実際に収入アップにつながる可能性があります。

また、資格は転職活動においても有利に働きます。特に専門性の高い資格は、スキルの証明として強力な武器となり、未経験の分野へのキャリアチェンジを目指す際にも有効です。

例えば、日商簿記2級を取得すれば経理職への転職がしやすくなり、宅地建物取引士や社会保険労務士などの資格は不動産業界や人事・労務分野での採用率を高めることができます。

さらに、資格によっては独立や開業を目指せるのも魅力の一つです。

行政書士や中小企業診断士、ファイナンシャルプランナーなどの資格は、取得後に自分の事務所を開設して仕事を請け負うことが可能です。

これにより、自分の裁量で仕事を進められるようになり、収入面や働き方の自由度が大きく向上します。

企業によっては資格取得に対して手当を支給するケースもあるでしょう。

資格手当は月額5,000円から20,000円程度が一般的で、取得後も継続的に給与に上乗せされるため、長期的な収入増を見込めます。

こうした経済的メリットも資格取得を目指す大きな動機となります。

資格を取得するデメリット

資格取得には多くのメリットがある一方で、特に社会人にとって大きな課題となるのが「勉強時間の確保」です。

日中は仕事に追われるため、学習に割ける時間は限られています。

平日でも毎日1～2時間程度の学習時間を確保することが理想ですが、仕事で疲れて帰宅後に机に向かうのは簡単ではありません。

加えて、試験前の追い込み期には、平日に加えて土日もまとまった時間を確保しなければならず、家族や友人との時間が減ったり、趣味やリフレッシュの時間が取れなくなったりすることもあります。

また、スキマ時間の活用も求められます。

通勤中にスマホで講義動画を視聴したり、昼休憩中に問題集を解いたりするなど、日常生活の中で少しでも勉強時間を増やす工夫が必要です。

しかし、こうしたスキマ時間を積み重ねるだけでは難易度の高い資格には対応しきれないこともあり、結果として学習が中途半端になってしまうこともあります。

さらに、長期間の勉強に取り組むことで、モチベーションの維持が難しくなることもデメリットです。

特に、すぐに結果が出ない場合や、模擬試験で思うように点数が伸びない場合は、精神的な負担が大きくなります。

忙しい社会人が資格取得を目指す場合は、「なぜ取得したいのか」「取得後にどのように活かしたいのか」という目的意識を持つことが、学習を継続する上での鍵となります。

自身のライフスタイルや仕事とのバランスを考慮しながら、無理のないペースで学習を進めることが大切です。

まとめ

改めて、社会人におすすめの資格を以下にまとめました。

• ITパスポート
• 日商簿記
• 宅地建物取引士
• ファイナンシャルプランナー
• 第二種電気工事士
• マンション管理士
• 管理業務主任者
• 危険物取扱者
• 社会保険労務士
• 介護福祉士

働きながらでも、スキマ時間を活かして効率的に学習を進めれば、資格取得を目指すことは十分可能です。

朝の通勤時間や昼休憩、就寝前の30分など、日常の中に小さな勉強時間を取り入れることで、着実に知識を積み重ねられます。

そのためには、明確な学習方針を立て、わからないことをすぐに質問できる環境が整った通信講座での学習がおすすめです。

通信講座なら自分のペースで進められる上、専門講師のサポートを受けられるため、効率的に知識を習得できます。

ぜひこのコラムを参考に、自分に合った資格を見つけ、キャリアアップへの一歩を踏み出してみてください。