土木で役立つおすすめ資格11選!難易度や取得順番をわかりやすく解説!
本ページにはプロモーションが
含まれていることがあります

土木業界で活躍するために、資格の取得は大きな武器になります。
施工管理、測量、設計、コンクリート技術など分野ごとに多様な資格があり、それぞれの専門性を証明することで、キャリアアップや年収アップにもつながります。
しかし、「どの資格を取得すればいいのか?」「未経験からでも取れる資格はあるのか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では土木業界で役立つ資格を厳選し、それぞれの特徴や取得のメリットを詳しく解説します。
最適な資格を見つけ、より高いスキルと知識を身につけましょう。
目次
土木で役立つ資格11選
土木で役立つ資格11選は、以下の通りです。
なお、それぞれの資格に掲載する表の「難易度」の項目は、合格率20%ごとに★をひとつ付ける形で判定しています。
土木施工管理技士
分類 | 1~2級 |
合格率 | 【1級】 ・第一次検定:44~60% ・第二次検定:28~41% 【2級】 ・第一次検定:43~65% ・第二次検定:35~62% |
難易度 | 1級:★★★★★ 2級:★★★★☆ |
受検資格 | 【第一次検定】制限なし 【第二次検定】3年~の実務経験 他 |
土木施工管理技士は、土木工事の現場で施工管理を行うための国家資格です。
1級と2級があり、1級を取得すると大規模工事の監理技術者、2級を取得すると中小規模工事の主任技術者として従事できます。
試験は第一次検定(学科)と第二次検定(実地)に分かれており、特に第二次検定では実務経験が求められるため注意が必要です。
総合的な合格率は1級が18%程度、2級が26%程度と比較的難易度の高い試験といえるでしょう。
建設機械施工技士
分類 | 1~2級 |
合格率 | 【1級】 ・第一次検定:20~28% ・第二次検定:52~80% 【2級】 ・第一次検定:38~58% ・第二次検定:68~84% |
難易度 | 1級:★★★★★ 2級:★★★★☆ |
受検資格 | 1級:3年以上の実務経験 2級:1年以上の実務経験 |
建設機械施工技士は、建設機械を用いた施工管理の専門知識と技術を認定する国家資格です。
1級と2級に分かれており、取得することで建設現場での機械施工の計画・指導・監督を行うことができます。
試験は学科と実技に分かれ、特に上位級では実務経験が求められます。
総合的な合格率は1級が約16%、2級が約36%と難易度の高い試験です。
測量士
合格率 | 5~15% |
難易度 | ★★★★★ |
受検資格 | なし |
測量士は、土地や建物の位置・形状・面積などを正確に測定し、地図作成や土木設計などに必要なデータを提供する国家資格です。
取得すると、公共測量や基準点測量などの業務を独立して行うことができます。
試験は年に1回実施され、合格率は約5〜15%とされています。受験資格に制限はなく、誰でも受験可能です。
測量士補
合格率 | 21~47% |
難易度 | ★★★★☆ |
受検資格 | なし |
測量士補は、測量業務において測量士の指導のもと、測量作業を補助する国家資格。
受験資格に制限はなく、誰でも受験可能です。
試験は毎年5月に実施され、合格率は約30%前後で推移しています。
試験内容は8科目から構成され、28問中18問(約65%)の正解で合格です。
技術士
合格率 | 第一次試験:30~50% 第二次試験:11.6~11.9% |
難易度 | ★★★★★ |
受検資格 | 第一次試験:なし第二次試験:4年〜7年の実務経験 |
技術士は、日本における技術分野の最高峰の国家資格で、科学技術に関する高度な知識と経験を持つ専門家として認定されます。
取得することで、技術コンサルタントやプロジェクトマネージャーとしての活躍が期待され、社会的信頼も高まります。
受験資格は第一次試験は特になく、第二次試験は技術士補としての実務経験が4年〜7年必要です。
総合的な合格率は、約5%しかない非常に難易度の高い試験といえます。
技術士補
合格率 | 30~50% |
難易度 | ★★★☆☆ |
受検資格 | なし |
技術士補は、技術士法に基づく国家資格で、技術士の第一次試験に合格すると取得可能です。
取得することで、技術士の指導の下で専門的な技術業務に従事でき、技術士へのステップアップとして重要な役割を果たします。
受験資格は特になく、誰でも受験可能です。試験は第一次試験のみで、合格率は30~50%となります。
コンクリート技士
合格率 | 28~30% |
難易度 | ★★★★☆ |
受検資格 | 以下のいずれかを満たすこと ・コンクリート診断士等の資格 ・3年以上の実務経験 ・指定の学歴と実務経験 |
コンクリート技士は、公益社団法人日本コンクリート工学会が認定する資格で、コンクリートの製造、施工、検査、管理など幅広い業務を遂行する能力が求められます。
主に生コンクリート業や建設業、コンクリート製品業などで活躍できる資格です。
試験は年に1回、11月下旬に全国の主要都市で実施されます。
受験資格は、関連する資格の保有、一定の実務経験、または学歴と実務経験の組み合わせなどが必要です。
合格後は、コンクリート診断士の受験資格を得ることができます。
コンクリート診断士
合格率 | 15~16% |
難易度 | ★★★★★ |
受検資格 | 以下のいずれかを満たすこと ・関連資格の保有 ・指定の学歴と実務経験 |
コンクリート診断士は、既存のコンクリート構造物の健全性を評価し、維持管理や修復に関する専門的な助言を提供する資格です。
取得することで、コンクリートの劣化原因を調査し、適切な修復方法を提案する能力が認められ、キャリアアップや年収の向上につながります。
試験は筆記形式で、四肢択一問題と記述式問題が出題され、合格率は例年15%前後と難易度が高めです。
受験資格として、関連する資格の保有や学歴と実務経験の組み合わせが求められます。
舗装工事管理技術者
分類 | 1~2級 |
合格率 | 1級:10~20% 2級:32~55% |
難易度 | 1級:★★★★★ 2級:★★★★☆ |
受検資格 | 学歴や職歴に応じて1年〜7年の実務経験 |
舗装工事管理技術者は、舗装工事の施工管理に関する専門知識と技術を有することを証明する資格です。
この資格は、舗装工事の品質向上と安全確保を目的としており、取得することで業界内での信頼性と評価が高まります。
受験資格として、一定の実務経験が必要であり、具体的には学歴や職歴に応じて1年〜7年の実務経験が求められます。
総合的な合格率は1級が約15%、2級が約40%となるため、まずは2級から挑戦してみるのがおすすめです。
労働安全コンサルタント
合格率 | 第一次試験:約15〜40% 第二次試験:約70〜80% |
難易度 | ★★★★★ |
受検資格 | 以下のいずれかを満たすこと ・技術士等の資格保有 ・学歴に応じ5年~15年以上の実務経験 |
労働安全コンサルタントは、職場の安全管理に関する専門知識を持ち、労働災害の防止や安全衛生管理の向上を支援する国家資格です。
取得することで、企業や公共機関に対して安全管理の指導や助言をできるようになります。
試験は第一次試験と第二次試験で構成されており、合格率は第一次試験が約15〜40%、第二次試験が約70〜80%とされています。総合的な合格率は約20%です。
RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)
合格率 | 30%~50% |
難易度 | ★★★☆☆ |
受検資格 | なし |
RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)は、建設コンサルタント業務における土木技術者の専門資格です。
この資格を取得することで、管理技術者や照査技術者として活躍でき、建設プロジェクトの企画・調査・設計から施工管理、維持管理まで幅広く関与できます。
試験は22の専門分野から1つを選択して受験し、合格後は4年ごとの更新が必要です。
土木関連の資格の取得順番のおすすめは?
土木業界でキャリアを積むうえで、資格の取得順番は下記がおすすめです。
- 2級土木施工管理技士
- 1級土木施工管理技士
- 技術士(技術士補)
2級土木施工管理技士は、土木工事の施工管理を行うための基本的な資格です。
取得することで、小規模な工事現場で施工管理業務を担当できるようになります。
ただし第二次検定の受験には実務経験が必要なため、未経験の方はまず第一次検定に合格し「2級土木施工管理技士補」として実務経験を積むのがおすすめです。
2級取得後は、1級土木施工管理技士を目指しましょう。
1級を取得すると、大規模な土木工事の現場管理や監督業務を担当でき、より責任のある立場で働けます。
また、公共工事の入札資格要件となるケースも多く、キャリアアップに直結する資格です。
施工管理だけでなく、設計や計画立案、技術的な意思決定に携わるなら、技術士の資格取得も視野に入れましょう。
まずは「技術士補」を取得し、実務経験を積んで技術士試験に挑戦する流れが一般的です。
プロジェクトの技術的な責任者としての役割を担い、業界全体での信頼を高められます。
このように、まずは基礎的な資格を取得し、実務経験を積みながら上位資格へとステップアップすることで、土木業界でのキャリアの選択肢が広がります。
土木関連の資格を取得するメリット
土木業界で活躍するうえで、資格を取得するメリットは以下のとおりです。
- 仕事の幅が広がる
- 専門性を客観的に証明できる
- キャリアアップに有利にはたらく
仕事の幅が広がる
土木関連の資格を取得すると、担当できる業務の範囲が広がります。
たとえば、2級土木施工管理技士を取得すると、「土木」「薬液注入」「構造物塗装」の3分野で主任技術者になれます。
さらに、1級土木施工管理技士を取得すれば、土木のすべての分野で主任技術者・監理技術者として活躍することが可能です。
このように資格を取得することで、携われる業務の幅が広がり、より重要なポジションで仕事ができるようになります。
専門性を客観的に証明できる
土木関連の資格は、自身の専門知識やスキルを客観的に証明する手段にもなります。
たとえば、技術士(技術士補)の資格を持っていると、専門知識と応用力を備えた技術者として認められ、各現場で責任のあるポジションを任されやすくなります。
結果的に、昇進や昇給のチャンスも増え、キャリアの安定につながるでしょう。
キャリアアップに有利にはたらく
土木関連の資格を取得することは、キャリアアップにも直結します。
特に、土木施工管理技士などの実務経験を必要とする資格は取得難易度が高いため、転職市場でも「即戦力」として評価されやすくなります。
資格を持っていることで、より条件の良い職場への転職や独立の選択肢も広がるため、将来のキャリアの可能性を広げることが可能です。
土木関連の資格の勉強方法
土木関連の資格の勉強方法は以下のステップがおすすめです。
- 学習計画を立てる
- 参考書・問題集で学ぶ
- 過去問で経験を積む
学習計画を立てる
最初に、しっかりと学習計画を立てましょう。
勉強を始める前に「何を」「いつまでに」学ぶのかを決めることで、効率よく学習を進めることができます。
おすすめは、以下のように目標を分けて計画を立てる方法です。
- 長期目標:「〇〇までに合格する」など、試験日や合格目標を設定する
- 中期目標:「1~3か月以内に〇〇をマスターする」といった具体的な学習進捗を決める
- 短期目標:「直近1日~1週間でこの範囲を学ぶ」と、毎日の学習内容を細かく決める
ただし、詰め込みすぎると予定通り進まなかったときにモチベーションが下がり、挫折の原因になってしまいます。
ある程度余裕を持ったスケジュールを立て、計画通りに進められない日があってもリカバリーできるようにしておくことが大切です。
参考書・問題集で学ぶ
計画を立てたら、次は参考書と問題集を活用して学習を進めます。
まずは参考書を使って基礎知識をインプットしましょう。
土木関連の資格は幅広い知識が求められるため、いきなり問題を解かずテキストで要点を押さえることが重要です。
一通り学習したら、問題集を使ってアウトプットします。
問題を解くことで、実際に問われるポイントを理解し、知識の定着を図ることが可能です。
この「インプット(参考書)」と「アウトプット(問題集)」の反復学習が、試験合格への近道です。
特に苦手な分野は重点的に復習し、理解を深めていきましょう。
過去問で経験を積む
問題集での誤答が少なくなってきたら、次のステップとして過去問演習に取り組みます。
過去問を解くことで、試験の傾向や出題パターンを把握できるうえ、時間配分の練習もできます。
本番と同じ制限時間で解いて、試験当日のペース配分も体感しておきましょう。
間違えた問題をしっかり復習することが重要です。
ただ解くだけではなく、解説を読み、なぜ間違えたのかを分析することで、同じミスを防ぐことができます。
過去問は一度解いたら終わりではなく、繰り返し解くことで得点力を上げましょう。
独学が難しい場合は?
「勉強を始めたものの、なかなか理解が進まない」「独学ではモチベーションが続かない」という場合は、通信講座を活用するのもおすすめです。
通信講座のメリットは、体系的に学習できるカリキュラムがあること、そしてわからない部分を質問できる環境が整っていることです。
特に難易度の高い資格では、独学よりも講座を受講したほうが効率的に合格へと近づけるケースも少なくありません。
また、動画講義を提供している講座であれば、スキマ時間を活用して学習できるというメリットもあります。
「仕事が忙しくてまとまった時間が取れない」という方でも、通勤時間や昼休みを活用しながら、自身のタイミングで学習を進めることが可能です。
実務経験なしで土木関連の資格は取得できる?
土木業界の資格は、実務経験が必要なものが多いのが特徴です。
土木工事は高い危険性を伴うため、「安全性の確保」「品質の保証」「法令遵守」の3つが欠かせないことが理由として挙げられます。
そのため、多くの資格では現場での経験を積んでからでないと受験できない仕組みです。
しかし、すべての資格が実務経験を要するわけではありません。
たとえば「土木施工管理技士補」は、土木施工管理技士の第一次検定に合格すれば実務経験なしでも取得可能です。
未経験から挑戦できる資格もあるため、土木業界を目指す方はチェックしてみてください。
まとめ
本記事では、土木業界で役立つ資格を紹介しました。
- 土木施工管理技士
- 建設機械施工技士
- 測量士
- 測量士補
- 技術士
- 技術士補
- コンクリート技士
- コンクリート診断士
- 舗装工事管理技術者
- 労働安全コンサルタント
- RCCM
これらの資格を取得することで、業務の幅が広がり、キャリアアップにも大きく貢献します。
ただし、土木関連の資格には難易度の高いものも多く、特に実務経験を必要とする資格は独学での合格が難しい場合があります。
効率的に学習を進めるためには、アガルートの講座など、資格取得をサポートする専門的な教材や講義を活用するのもおすすめです。
資格取得を目指す方は、まずは自分のキャリアプランに合った資格を選び、計画的に学習を進めていきましょう。
土木業界のプロフェッショナルとして成長するために、ぜひ資格取得に挑戦してみてください。