法律系の資格の中には、出題範囲に民法が含まれるものも数多くあります

そのため民法をしっかり押さえておけば、ダブルライセンスを狙うことも不可能ではないでしょう。

今回は数ある資格の中から、試験に民法が出題されるものを国家資格を中心にまとめました。

民法は学んでおいて損はないと考えられるので、自分に合うものがないかぜひチェックしてみてください。

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民法が出題される資格試験一覧!国家資格を中心に

ここでは試験科目として「民法」が出題される、あるいは試験内容として「民法の知識」が問われる資格を、国家資格を中心にまとめました。

興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業を対象として経営課題に関する診断やアドバイスを行う専門家

中小企業診断士の主な業務は、経営コンサルティングや経営改善計画書・経営診断書の作成、専門知識の発信などです。

中小企業診断士のメリットとして、まず資格を取得することで経営に関する幅広い専門知識を持っている証明になる点が挙げられます。

また資格を取得する過程で幅広い経営知識を手に入れることで、キャリアの幅が広がる点も大きなメリットです。

中小企業診断士の試験は1次試験と2次試験があります。1次試験はマークシート択一式の7科目、2次試験は筆記4科目と口述試験といった試験構成。

1次試験の科目は経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策となっています。

中でも経営法務は、民法や会社法を含む経営に関する法律知識が問われる内容

実は、経営法務は1次試験の中でも平均的に合格率が低い科目になっています。

中小企業診断士試験に合格するためには、この経営法務への対策も一つの鍵となるでしょう。

※関連コラム:中小企業診断士とは?仕事内容や取得のメリット・なるまでの流れを詳しく解説

弁理士

弁理士は、知的財産法を取り扱う専門家。仕事内容は、申請書類作成や産業財産権の紛争解決、コンサルティング業務など多岐にわたります。

中でも、知的財産権の取得や海外の知的財産権取得やライセンス契約交渉といった産業財産権の取得は、弁理士だけが行える独占業務。

弁理士はその性格上理系出身者が多いといわれていますが、弁理士試験には学歴など受験資格の制限がないため、文系の方でも資格取得は可能。

弁理士試験の1次試験は短答式、2次試験は論文式、3次試験は口述試験といった構成になっています。

特にポイントとなるのが、論文式試験でどの科目を選択するかという点。

選択科目となっているのは理工I(機械・応用力学)、理工Ⅱ(数学・物理)、理工Ⅲ(化学)、理工Ⅳ(生物)、理工Ⅴ(情報)、法律(弁理士の業務に関する法律)の6種類。

なお法律の選択問題は民法から多く出題されています。

その他の選択科目がいわゆる理系科目である中、文系の受験者を中心に人気の選択科目となっています。

※関連コラム:弁理士とはどんな資格?仕事内容や主な業務など徹底解説!

行政書士

行政書士は、国に認められた法律の専門家で、他の人や会社の代わりに、役所などに提出する書類の作成や申請をするのが主な業務。

いうならば、町の身近な法律家です。

行政書士になるためには、いくつかの方法があります。

その中でも、国家試験である行政書士試験に合格するのが最も一般的です。

基本的に行政書士になるには、試験に合格するのが最短のルートということになります。

行政書士試験の出題科目は、法令科目と一般知識に分かれています。特に法令科目の出題割合が圧倒的に多く、配点も全体の8割以上を占めています。

法令科目の出題範囲は基礎法学・憲法・行政法・民法・商法の5種類です。

この中でもポイントとなるのが民法です。商法は民法の特別法なので、民法の基礎知識が必須となっています。

行政書士試験に合格するためには、まず民法をしっかり押さえておくことが重要となるでしょう。

※関連コラム:行政書士とは?仕事内容・なり方・試験概要までまとめて解説!

司法書士

司法書士とは法律系の国家資格者で、登記を中心とした法律事務の業務を行う専門家

従来からの業務としては不動産登記や商業登記の申請があり、以前は登記の専門家というイメージが強い資格でした。

しかし近年では業務は多岐にわたっています。

認知症の高齢者等の権利を守るための成年後見人になったり、簡易裁判所で訴訟代理人になったり、相続対策として遺言書や民事信託契約を作成するなど、法律事務全般に活躍の場を広げています。

司法書士試験の内容は、筆記試験と口述試験の2種類で構成されています。そして司法書士試験は、とにかく筆記試験を突破することが最も重要であるとの話が。

司法書士試験の筆記試験は全部で11科目あり、対策がとても大変だからです。

中でも民法は商法・不動産登記法・商業登記法と並び、司法書士試験の主要科目とされています。実はこの4科目だけで、全体の4分の3近くの出題数を占めています。

民法の攻略は、司法書士試験の合格に直結しているといっても過言ではありません

※関連コラム:司法書士とは?仕事内容をわかりやすく解説

マンション管理士

マンション管理士とは、専門知識を活かしてマンションの維持管理に関するコンサルティングを行う職業

マンション管理士は、公益財団法人マンション管理センターを指定試験期間として実施される国家資格となっています。

マンション管理士の主な業務は、管理規則等の素案の作成・修繕計画等へのアドバイス・マンション住民の紛争解決に向けた交渉などです。

なおマンション管理士は管理組合側の立場からアドバイスを行うため、後述の管理業務主任者とは立ち位置が異なります。

マンション管理士の試験方法は、50問4肢択一のマークシート方式。受験資格に制限はありません。

合格率は概ね7~9%となっており、難易度は高め。試験の出題分野は法令、管理実務、建築・設備の3つに分かれています。

マンション管理士試験において、圧倒的に出題数が多いのが法令関係です。

出題範囲は民法・その他法令、区分所有法等、標準管理規約、マンション管理適正化法となっています。合格のためには、これら法令関連の攻略が欠かせません。

※関連コラム:マンション管理士資格とは?仕事がない?役に立たないって本当?仕事内容も紹介

管理業務主任者

管理業務主任者は、前述のマンション管理士とよく似ている資格

本来マンション管理業者は管理組合に対して、管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行わなければなりません。

管理業務主任者は、これらの業務を行う際に必要な国家資格となります。

よく管理業務主任者はマンション管理士と比較されますが、両者にはいくつかの違いが存在しています。

管理業務主任者には独占業務や、管理組合30組合につき1名の設置義務があります。

管理業務主任者の試験方法もマンション管理士と同じく、50問4肢択一のマークシート方式となっています。

こちらも受験資格に制限はありません。試験範囲もマンション管理士とほぼ同じです。

ただし、分野別の出題数はマンション管理士試験とは少し異なっています。

マンション管理士試験と比べると、民法・その他法令の出題数がやや多めです。その分、法令関係の問題の難易度はマンション管理士試験ほど高くはないともいわれています。

※関連コラム:管理業務主任者とは?仕事はきつい?平均年収は?意味ない資格って本当?

競売不動産取扱主任者試験

競売不動産取扱主任者とは、不動産競売のプロとして競売に関するアドバイス及びサポートを行うために必要な知識・能力を有していることを示す民間資格

競売不動産取扱主任者は、2011年に誕生した比較的新しい資格となっています。

まず競売不動産とは、購入したものの何らかの理由で支払いがなくなり差し押さえられた不動産のこと。

近年の不動産取引の透明化などにより不動産投資市場が盛り上がる中で、競売不動産に対しても注目が集まっています。

競売不動産取扱主任者は競売不動産の取り扱いを専門に行う唯一の資格なので、今後さらに需要が伸びると予想できるでしょう。

競売不動産取扱主任者試験の出題分野は広範囲に及びます。中でも「不動産競売に関する基礎知識」と「不動産競売の法理論と実務」に関して多く出題されます。

不動産競売に関わる法律の分野としては民法が挙げられます。

不動産競売を理解するためには民法の理解が必須なため、民法について入念に押さえおくのも試験対策としては効果的でしょう。

※関連コラム:競売不動産取扱主任者の仕事内容とは?業界ごとの働き方を紹介

公務員試験全般

公務員を一言で説明すると、国や地方自治体において公務を担当する人のこと。

国の機関で働く人は国家公務員、地方自治体で働く人のことは地方公務員と定義されます。さらに、これらの中に職種や区分が細かく分けられています。

民間企業や個人ではカバーできない、我々の生活の中に網の目のように張り巡らされた業務を公務員は日々行なっています。

公務員になるためには、まず面接試験の前にある筆記試験を突破しなければなりません。筆記試験の形式は択一と記述、分野は教養と専門があります。

なお、どの形式や分野が課されるかは受ける自治体や総合職か一般職かなどによって異なります。

ただし、その中でも総じて民法は出題される場合が多いです。公務員試験においては、1日も早いスタートが内定可能性を高める大きな要因となります。

公務員を目指している方は、まず民法について押さえておくのも一つの手かもしれません。

※関連コラム:公務員の職種・種類とは?仕事内容や違いをわかりやすく解説

予備試験

司法試験法5条によると、予備試験とは「法科大学院を修了者と同等の学識及びその応用能力並びに法律に関する実務の基礎素養を有するかどうかを判定する」ための試験

正式名称は「司法予備試験」ですが、一般的には「予備試験」と呼ばれます。

現在の司法試験には受験資格が求められており、予備試験に合格するか、法科大学院を卒業するか、いずれかのルートを選ばなくてはなりません。

そして法科大学院ルートと比較すると、予備試験はコスト等さまざまな面でメリットがあります(法科大学院は文字通り「大学院」であるため、学費がかかります)。

予備試験は短答式試験・論文式試験・口述式試験の3つの試験に分かれています。尚且つ、1つずつ順番に合格しなければ次の試験を受けることができません。

口述試験に合格すると予備試験最終合格となり、翌年から司法試験を受験することが可能となります。

予備試験の出題範囲には、もちろん民法も含まれます。予備試験の合格を目指している方は、予備試験についてもしっかりと押さえておきましょう。

※関連コラム:【令和5年】予備試験とは?日程・配点、司法試験との違い等を解説

まとめ

民法は法律系の資格において、特に頻出の分野です

民法をしっかり学んでおくことで、ダブルライセンスを取得することも不可能ではないでしょう。また、資格によっては科目別の合格や科目の免除を狙うのにも効果的。

アガルートの資格対策講座の中には、オプションで民法に関する講座をつけられるものもあります。民法には特に力を入れているので、カリキュラムの内容には自信があります。

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