一般社団法人全国建築CAD連盟インタビュー!建築CAD検定とは?
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建築CAD検定を実施されている、一般社団法人全国建築CAD連盟にインタビューを行いました。
建築CAD検定の概要や受験するメリットなどについて、詳しくご回答いただいています。
建築CAD検定に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
建築CAD検定とはどのような検定なのでしょうか?

「CAD」とは computer-aided designの略で、自動車や住宅、服飾などのほか、様々な分野の設計や製図を支援するシステムソフトのことをいいます。
建築CAD検定は、文字通り建築用図面を「CAD」を使って描く技量を測るもので、1993年に日本で初めて誕生した建築CADの資格試験です。
実践型の実技試験なので筆記試験は課されませんが、その分採点は厳しく行われ、CAD操作技能の正確さやスピードなど真の実力が試されます。
どのような方が受験されることが多いのでしょうか?
受験方法は「団体受験」と「一般受験」、そして「社内受験」の3つの方法があります。
「団体受験」は、全国でCAD教育を実施している教育機関の学生が自らの学校を会場として受験する方法で、受験者全体の9割がこれにあたります。
現在全国で約760の教育機関が試験認定校として登録されています。
一方、「一般受験」は社会人の方や、学生の方でもご自身が通う学校が試験認定校としての登録が無い場合、全国に用意された一般受験会場に出向いて受験する方法です。
さらに、最近では従業員のスキルアップや競争力強化に力を入れる建設関連企業からも注目を浴び、企業が自らの会社内で従業員を受験させる「社内受験」も増加傾向にあります。
建築CAD検定を受けるメリットを教えてください
昔、設計業務はドラフターと呼ばれる製図台を使った手描き作業が中心でした。
今はCAD化されましたが、CADが普及する過程で悩ましいことも起きました。
それは、CADの使い方や表現方法を正しくマスターした人がいる一方、そうでない人もいることです。
そのため、CADオペレーターを採用する企業は応募者のCAD操作能力のレベルを全く把握できないことに悩まされました。
CADの操作技術は手描き図面と異なり、扱う人によって恐ろしい程にレベルの差が生じます。
そういった背景からもわかるように、建築CAD検定のメリットは何といっても「自らのCADの操作能力を社会に対して的確に証明できる」ということ。これに尽きると思います。
建築CAD検定の試験概要について教えてください
建築CAD検定は、2次元の「汎用CAD」といわれるソフトを使って実施します。
汎用CADとは、特定の業種に特化した「専用CAD」といわれるソフトとは異なり、図面を自動で生成する機能を持たないCADで、どのような分野でも利用できるCADソフトを指します。
具体的には、jw_cad、AutoCAD、VectorworksといわれるCADなどがこれにあたります。
汎用CADであれば、これら以外のCADでも受験は可能です。
試験は准1級(1級はございません)から4級(高校生のみ)までに分かれており、受験者のスキルにあわせ受験級を選択することができます。
各級の詳細は、以下のとおりです。
- 准1級
課題図面:4題
試験時間:4時間10分
受験料:14,700円(税込み) - 2級
課題図面:2題
試験時間:5時間
受験料:10,500円(税込み) - 准2級
課題図面:2題
試験時間:3時間
受験料10,500円(税込み) - 3級
課題図面:4題
試験時間:2時間
受験料:10,500円(税込み)
※受験料は10月より変更予定。
なお、建築CAD検定の実施時期は以下のとおりです。
- 団体受験:年に4回(4月・7月・10月・1月)
- 一般受験:年に2回(4月・10月)
- 社内受験:随時実施
建築CAD検定は今後どうなる?

現在、わが国の教育機関では2次元CADを中心に基礎を学び、そしてその後の高機能な3次元CAD教育、さらには最近大手ゼネコンなどで採用されるBIMシステムの概論についても学ぶ機会が増えてきているようです。
ただ、高機能なシステムを利用するにあたっては、図面を読み解く基本的な力が必要です。
2次元CAD教育には「製図に関する知識」や「図面の読み取り能力+創造力」、「作図能力と技術の育成」などといった大変重要な役割があるため、今後も多くの教育機関で採用され、その能力の有無を測る当検定の役割も益々大きなものになっていくものと期待しています。
また、教育機関のほか、当検定を受験する企業も多くなって参りました。
様々な業務が複合化した現代の建設業界では、CADの技能や知識は設計部門のみに求められるものではありません。
建設現場・営業・商品開発・企画広報・事務・人材育成部門など多岐にわたる分野での活躍が期待されるため、今後も多くの企業に注目され受験いただけるものと考えています。
一般社団法人全国建築CAD連盟様より一言
東京オリンピックの建設バブル後の現在でも、建設需要は衰えず今後も大規模な国家プロジェクトが目白押しです。
そして、業界では「建設DX」が急速に推進されており、労働環境も飛躍的に改善されています。
つまり、建設業界は非常に明るい未来が期待できる業界といえるでしょう。
CAD資格を得た皆さんがこの建設業界の扉をたたき、多くの有能な技術者や建築士らとともに、この国の未来を築くプロの職業人として活躍してほしいと願っています。
<令和7年度の建築CAD検定>
2025年度の試験日程は、以下のとおりです。
- 【 4月 団体受験 】
4/6(日)~4/27(日)の中のいずれか ※終了 - 【 4月 一般受験 】
4/6(日)、4/13(日)、4/20(日)、4/27(日)の中のいずれか ※終了 - 【 7月 団体受験 】
7/6(日)~7/20(日)の中のいずれか - 【 7月 一般受験 】
なし - 【 10月 団体受験 】
10/5(日)~10/26(日)の中のいずれか - 【 10月 一般受験 】
10/5(日)、10/12(日)、10/19(日)、10/26(日)の中のいずれか - 【 1月 団体受験 】
1/4(日)~1/18(日)の中のいずれか - 【 1月 一般受験 】
なし
一般受験の試験日程や申し込み方法はホームページでご確認いただけます。
- 一般受験の試験日程
https://www.aacl.gr.jp/21ippan-nittei01.html
- 申込み方法