中国語検定に興味はあるものの、

「中国語検定って就職に有利になるの？」
「どの級から就活でアピールできるの？」

という疑問をもつ方は多いのではないでしょうか。

このコラムでは、中国語検定は就職に有利なのか、何級から役立つのか、そして中国語検定を活かせる具体的な仕事にはどのようなものがあるのかを詳しく解説します。

中国語検定は就職に有利？

中国語検定は就職において有利になります。

中国語検定は、日本国内で中国語能力を示す指標として最も多く利用されている資格試験です。

多くの企業が中国語スキルの判断基準として注目しています。

特に以下のような理由から、中国語検定は就職活動のアピールとして非常に有効といえるでしょう。

中国語検定が就職に有利になる理由

中国語検定が就職に有利になる理由は次の4点です。

• 世界最多の中国語話者と国際的影響力
• 世界最大級の中国市場
• 中国語人材の希少性
• 高まる中国語通訳・翻訳の需要

それぞれ詳しく解説していきます。

世界最多の人口と国際的影響力

中国の人口は世界最多の約14億人。中国語は、世界で最も話されている言語のひとつです。

中国以外にもシンガポールやマレーシアなどでも広く使用されており、国際連合の公用語のひとつでもあります。

中国の国際的な影響力は、今後もさらに高まることが予想されます。中国語を使える人材の需要はますます高まるでしょう。

世界最大級の中国市場

中国はGDP世界第2位の経済大国です。多くの日本企業が進出しており、現在は約1万3千社の日系企業が中国で活動しています。

こうした企業にとって、中国語スキルをもつ人材は極めて重要です。

中国語検定によって保証された中国語人材の需要は、今後も続くことが予想されます。

中国語人材の希少性

中国語人材の需要に対して、中国語を使える日本人は非常に少なく、企業にとっては貴重な存在です。

多くの企業が中国語人材の確保に力を入れているため、中国語検定取得者は就職の際、ほかの応募者よりも一歩リードできるでしょう。

高まる中国語通訳・翻訳の需要

これまで英語が中心だった通訳・翻訳業界においても、中国語の需要が急速に高まっています。

特に「中国語から日本語」への翻訳需要が増えているため、日本人の中国語翻訳者のニーズが拡大中です。

インターネット上でも中国語コンテンツの重要性が高まり、中国語スキルをもつ人材の活躍の場は広がり続けています。

中国語検定は何級から役立つ？

就職や仕事で中国語検定を活かしたいと考えるなら「3級」からが目安となります。

準4級から1級までの6段階にレベルがわかれている中国語検定。

3級を取得することで「基礎ができている」と評価され、接客業などの現場で「中国語を多少使える実力」と見なされます。

具体的には、相手の意図がある程度予測できる場面で、スムーズな対応ができるレベルです。

なお、4級は語彙や文法の力がまだ十分ではないため、日常会話における対応にも不安が残るレベルといえます。

一方、3級取得者は約1,000〜2,000語の語彙力があるため、簡単な読み書きや「駅での切符購入」「レストランでの注文」など、日常的なやり取りが可能となります。

ただし、ビジネス文書の読解や商談など、より高度な実務に対応できるレベルとされるのは2級からです。

まずは3級で「使える中国語の土台」を築き、そのあと2級を目指すとよいでしょう。

中国語検定が活かせる仕事とは

中国語検定が活かせる仕事には、以下のような業種があります。

• 旅行・観光業、小売・飲食・販売業（3級～準1級）
• 商社・貿易会社（2級～）
• 中国系企業の日本支社（2級～）
• 通訳・翻訳（1級～）

旅行・観光業、小売・飲食・販売業（3級～準1級）

比較的会話の内容が決まっている旅行・観光業、小売・飲食・販売業は、語彙力が少ない3級でも対応できる業務があります。

以下のような職種で中国語検定が活かせるでしょう。

ホテル・旅館スタッフ（3級～）

訪日観光客の約45％が中国語話者であるため、ホテルや旅館では日常的に中国語を使う機会があります。

3級レベルがあれば、チェックイン・チェックアウトの対応、レストランでの注文の説明、観光地案内など、基本的なやり取りが可能です。

特に、北海道や沖縄など中国人観光客に人気のエリアでは、中国語対応ができるスタッフが重宝されるでしょう。

空港スタッフ（3級～）

空港のグランドスタッフや案内係なども中国語を活かせる仕事。

チェックインや乗り継ぎ案内、入国書類の記入説明など、定型的な会話が多いため、3級レベルの語彙力で対応可能です。

空港という国際的な環境では、中国語スキルがあるだけで即戦力と見なされることも少なくありません。

通訳案内士（準1級～）

中国語を使って外国人観光客に観光案内を行う「通訳案内士」は、全国通訳案内士試験(中国語)の合格が必須となる国家資格。

準1級以上の語学力が求められます。

2級取得者は、全国通訳案内士試験(中国語)の試験準備には入れるレベルです。

なお、1級取得者は全国通訳案内士試験(中国語)の外国語筆記試験が免除となります。

フリーランスで活躍する人も多く、自由な働き方ができる職種です。

飲食店・免税店・小売店などのスタッフ（3級）

飲食店や免税店、小売店などでは、中国語を使って接客を行う場面が頻繁にあります。

商品説明や注文対応、免税書類の処理などは決まった会話や定型文が多いため、3級レベルの語学力でも対応可能です。

特に都市部や観光地では、訪日中国人客の増加に伴い、中国語対応ができる人材のニーズが高まっています。

商社・貿易会社（2級～）

中国は日本の最大の貿易相手国。商社や貿易関連の企業では、中国語スキルをもつ人材が常に求められています。

中国語検定2級レベルがあれば、取引先とのメール対応、契約書や仕様書の読み書き、簡単な電話応対などが可能です。

中でも語学力とビジネス知識が求められる貿易事務や海外営業の職種は、中国検定2級以上があることで大きなアドバンテージとなるでしょう。

中国系企業の日本支社（2級～）

スマホや電気自動車などの分野で急成長中の中国企業が、日本市場向けに人材を採用するケースが増えています。

2級レベルの中国語力があれば、中国本社とのやりとりや現地担当者との調整など、専門的で重要な役割を任されやすくなるでしょう。

中国語検定を取得していることで、昇進や部署異動のチャンスも広がるでしょう。

通訳・翻訳者（1級～）

社内会議の通訳、技術資料や契約書の翻訳、ゲームや書籍などのローカライズ作業などは、高度な言語運用能力が求められます。

通訳者や翻訳者として働くためには、中国語検定1級レベルの語学力が必要となります。

近年、中国語コンテンツの需要が急増しているため、特に翻訳の仕事は多様化しています。

働き方は、企業に所属して働く「社内通訳者・翻訳者」と、独立して活動する「フリーランス通訳者・翻訳者」の2種類。

まとめ

以上、「中国語検定は就職での有利性」「就活に役立つのは中国語検定何級からなのか」「中国語検定を活かせる仕事」について解説しました。

コラムの概要は以下のとおりです。

• 中国語検定は就職に有利
• 就職に有利になる理由として「世界最多の人口と国際的影響力」「世界最大級の中国市場」「中国語人材の希少性」「高まる中国語通訳・翻訳の需要」があげられる。
• 就活で使えるレベルは「3級」から
• 中国語検定が活かせる業種と職種には「旅行・観光業、小売・飲食・販売業（3級～）」「商社・貿易会社（2級～）」「中国系企業の日本支社（2級～）」「通訳・翻訳（1級）」などがある

中国語検定3級のリスニングは、4級よりも文章や会話文が長く、音声のスピードが格段に速くなります。

初学者の場合、中国語の音声に慣れるまで時間がかかることが多いです。

最短合格を目指すなら、ネイティブ講師から指導を受けられる通信講座の利用を検討しましょう。