測量士の業務補助などを担当する測量士補。

資格を取得したものの、就職や転職にどう活かすべきかなど、気になっている方もいるでしょう。

当コラムでは、測量士補の有資格者にどのような就職の道が開かれているかについて解説。

実務経験の有無や、ダブルライセンスにおすすめの資格についても併せて紹介します。

ぜひ参考にしてください。

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測量士補の就職先・転職先5選  

測量士補の主な就職先・転職先としては、以下の5パターンが代表的です。

  • 測量会社
  • 測量士事務所
  • 建設コンサルや建設会社
  • 地図専門会社
  • 公務員

それぞれの就職先について、特徴を解説します。

測量会社

測量士補のもっとも一般的な就職先としては、測量会社が挙げられます。

測量士の補佐として測量や調査を行うことが主な業務内容となるでしょう。

会社の規模によっては企業や官公庁からの依頼も多く、大きな案件に携わる機会にも恵まれやすいです。

体系的に業務が行われている場合が多く、測量士をサポートするチームプレイとコミュニケーション能力が問われる就業形態といえます。

大きい企業ほど自分の担当業務が明確になっている場合が多く、専門性の高い仕事が経験できるでしょう。

測量士事務所

測量士事務所は測量士補の代表的な就業先のひとつです。

法人化していない小規模な個人事務所なども含まれるため、測量会社などと比較すると事業の規模は小さめ。

少人数のスタッフで運営されていることも多いです。

業務内容としては測量士の補佐としての測量や調査がメインとなりますが、事業所の規模が小さい分、案件も小規模なものになりがち。

大きな案件を経験したい場合にはやや不適でしょう。

また、アットホームな環境でのびのび仕事ができる点はメリットですが、小さい事務所の場合は担当業務の線引きが曖昧な可能性も。

人手が足りない場合は測量以外の雑務などが回され、忙しい場合もあるでしょう。

建設コンサルや建設会社

建設コンサルタントや建設会社の求人もよく見られます。

クライアントは、官公庁やゼネコンなどです。

建設前の測量業務や公共施設などの調査を担当することになるでしょう。

建設会社は大手の企業も多く、事業規模に見合った大きな案件にかかわる機会も多くなります。

原則はチーム作業になる可能性が高いため、自分の担当業務が明確な方が働きやすい人に向いた就業先といえます。

大きな会社が多い点から福利厚生などの「働きやすさ」も充実している可能性が高め。

ワーク・ライフバランスが取りやすいメリットは大きいでしょう。

地図専門会社

地図専門会社が求人を出していることもあります。

「測量士補」としてよりも「地理情報システム(GIS)技術者」などとしての採用枠であることが多い点が特徴。

技術者の求人の場合に測量士や測量士補の資格が歓迎条件として設定されていることがあります。

GIS技術者として採用された場合、専用ソフトを使って地図データの作成や編集を行うことになります。

GISは測量士補の試験にも出題される内容であるため、就業前におさらいしておくとスムーズに業務に入れるでしょう。

公務員

採用枠は一般企業よりも少ないですが、公務員として測量業務に携わる道もあります。

測量士補を募集する代表的な省庁は、国土交通省国土地理院や各都道府県の土木課などです。

定期的に測量士補の有資格者の採用が行われているため、興味があれば試験概要などを見てみるといいでしょう。

珍しいところでは、予備自衛官補の技能採用枠に応募もできます。

任用されるには野外勤務や実弾射撃などを含む所定の教育訓練を突破する必要があります。

測量士補の業務未経験でも就職・転職できる? 

測量士補の業務が未経験でも就職・転職は可能です。

未経験歓迎の測量士補求人はたくさんあります。

中には、応募の段階で資格を取得していなくても、資格取得を目指している人であれば応募可という求人も。

会社が受験を後押ししてくれる場合もあります。

測量士補はそもそも測量士の補助業務を任されることが多いため、実務未経験であっても大きなハードルにはならないと考えてよいでしょう。

なぜ測量の仕事をしたいのか、なぜ求人に応募したのかなどを具体的にアピールできると効果的です。

複数の測量会社や測量事務所に応募し続けても採用が決まらない場合は、まずは派遣やアルバイトとしての就業を目指してもよいでしょう。

現場で実務経験を積んでからであれば、「経験者としての採用枠」も狙えるようになります。

最初に測量業界の実態を知ることになるため、本格的な就業前に測量士としての適正があるかどうかを知りたい場合にもおすすめです。

就職・転職を有利にするために取得すべき他資格とは

測量士補の資格を持っているだけでも就職・転職の求人は多くありますが、ダブルライセンスならさらに有利になる可能性も。

ここでは、測量士補の資格に加えて目指したい資格について、以下の3資格を紹介します。

  • 測量士
  • 土地家屋調査士
  • 行政書士

測量士

測量士は測量士補の上位資格です。

測量計画を作成して土地の位置や面積、距離などを測定することが主な業務内容となります。

測量士補は資格名通り、測量士の業務の補助を目的とする職種です。

つまり、測量士補の資格単体の場合は測量士がいない現場での仕事は難しいですが、測量士であれば独立開業も可能となります。

試験難易度にも差があるため、まずは測量士補の資格を取得して現場を体験したのち、改めて測量士の資格を目指す人もいます。

土地家屋調査士

土地家屋調査士は不動産登記の専門職です。

「測量業務」の点に測量士補との共通項がありますが、土地家屋調査士の資格があれば独占業務である「不動産の表示に関する登記」も担当できます。

測量士補の有資格者が土地家屋調査士試験を受験する場合は午前試験が免除されるため、ダブルライセンスを目指しやすい資格のひとつです。

独立開業のきっかけにもできるため、いずれ自分の事務所を持ちたいと考えている人にもおすすめです。

行政書士

行政書士は官公庁に提出する申請書や権利関係の書類を作成・申請できる資格です。

行政書士の業務内容には実地調査に基づく図面の作成なども含まれるため、測量士補との相性はよいでしょう。

行政書士の資格をもっていれば測量士や土地家屋調査士が作成した図面の代理申請ができるため、特に測量事務所などでは重宝されるはず。

独立も目指せますが、ほかの有資格者とのチームプレイで輝くダブルライセンスといえるでしょう。

まとめ

当コラムでは、測量士補の就職・転職などについて以下の内容で解説しました。

  • 測量士補の主な就職先は、測量会社や建設会社、地図専門会社など。測量職員として公務員になる道もある。
  • 測量士補は実務未経験でも就職・転職はできる。もともと測量士の補助的な業務がメインとなるため、未経験は問題にはなりにくいと考えられる。採用が難しい場合は、まずは派遣やバイトスタッフとして現場に出るルートがおすすめ。
  • 測量士補とのダブルライセンスで有利になる資格としては、上位資格である「測量士」のほか、「土地家屋調査士」や「行政書士」がおすすめ。業務幅が広がるだけでなく、独立開業も目指せる。

測量士補は上位資格の補助業務を主に担当する資格であるため、測量士が所属している事業所など、就職先は多いです。

測量士補の資格単体で独立することは難しいかもしれませんが、まずは測量士補として業界に入り、経験を積みながら上位資格を目指すのがおすすめ。

未経験可の求人もたくさんあるため、興味のある求人を見つけたら積極的に挑戦してみましょう

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