土地家屋調査士は不動産の表示に関する登記の専門家です。

試験の合格率は8~9%程で、難関の国家資格となっています。

関連記事:土地家屋調査士とは?資格の基本情報と仕事内容

しかし、そんな難関資格でありながら、この試験には独学で臨む方も多くいます。

今回は、独学で試験に合格するために必要な時間や勉強法についてお伝えしたいと思います。

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土地家屋調査士試験に独学で合格できる勉強時間は1000時間

土地家屋調査士試験に合格するためには、一般的には1000時間程度の勉強時間が必要だと言われています。

仮に、平日は1.5時間、休日は3時間勉強したとすると、1週間で13.5時間、1ヶ月で54時間です。

すると、単純計算すれば、約1年半でこの時間に達することとなります。

しかし、当然といってはなんですが、全ての人がこの時間勉強すれば合格できるわけではありません。

土地家屋調査士試験は、法律系の知識だけでなく、計算や作図といった技能が必要となる特徴的な試験ですので、人によって得手不得手がかなり分かれます。

得意な人であればより早く合格できるでしょうし、苦手な人にとってはさらに多くの時間が必要になるでしょう。

また、勉強を効率的にできるか否かによっても、かなり差が出ると思います。

効率的に知識を習得できればおそらく1000時間は必要ありませんし、非効率なやり方をしていては、倍の時間をかけても合格できないかもしれません。

私が知る中では、6年も勉強を続けている人がいます。

きっとこれまでの勉強時間は倍どころではないでしょう。

人間は忘れる生き物です。

必死に覚えた知識でも、しばらく経てば忘れてしまいます。

穴の開いたバケツに水を注ぎ込むイメージを持つと分かりやすいかもしれません。

穴が大きいと、せっかく入れた水もどんどんこぼれ落ちてしまいますし、注ぎ込む水の量が少なければ、ちっとも溜まらないことになります。

勉強もこれと同じで、効率よく勉強しなければ、学んだそばから忘れてしまいますし、いつまで経っても知識や技術が定着しません。

闇雲に時間をかけても合格はできないでしょう。

関連記事:土地家屋調査士試験に独学で合格するための勉強法と知っておくべきリスク

勉強時間の内訳

調査士試験に必要なおおよその勉強時間をお伝えしましたが、では具体的にどんな勉強にどれくらいの時間を割り振って進めていけばよいのでしょうか。

分かりやすいように、1年間で学習を行う場合のスケジュールを以下のように立ててみました。

なお、1000時間を12ヶ月で割り、月の勉強時間は約80時間の想定です。

学習計画 初期 前期 中期 後期
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12
1
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6
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8
9
10
インプット テキスト熟読 テキスト再インプット 総復習 本試験
アウトプット 択一式   過去問演習
(1週目〜3週目)
過去問演習
(4週目〜5週目)
記述式   過去問演習
(1週目〜3週目)

初期

まずは、基礎知識の習得に時間をあてます。

調査士試験には市販のテキストが少ないですが、なんとか入手しましょう。

まずはそれを読み込み、基本的な知識を身につけます。

あまり時間をかけても定着しないので、1ヶ月程度でざっと読み込み、全体像を把握しましょう。

不動産登記法は、最初に抽象度の高い総論を学び、その後に個別具体的な各論へ続きます。

よって、一通り見終えた後に、改めてもう一度総論から戻って読み直すとよいでしょう。

これによって、抽象的だったものの形がハッキリ見えてくるようになります。

このインプット期間に2ヶ月ほどを見込みます。

前期

次に、問題演習に入っていきます。

こちらも市販の問題集を入手しましょう。

必要なものは、過去問と、計算の練習問題です。

土地家屋調査士試験の問題には計算が出てきます。

よって、法律知識だけで合格することはできません。

まずは、択一式の過去問を解きつつ、今まで学習で学んだ内容をアウトプットする練習を行います。

中には難易度の高い問題もあるため、何度も繰り返し解き、解説を熟読しましょう。

1ヶ月のうちに1周回すことを心がけてください。

繰り返し解くことが大事なので、3ヶ月で3周を目標にするとよいでしょう。

また、今後取り組む記述式への準備のために、計算練習、申請書例、図面の書き方も同時進行で覚えましょう。

中期

択一式の学習で基礎知識が身に付き、計算や申請書、作図のルールが分かってきたら、中期では記述式の過去問演習を開始します。

記述式は長文なので、読解力も試されます。

文章だけでなく、各種の図も提示されますので、その中から必要な情報を読み解かなければいけません。

最初のうちは1問解くのも大変ですので、2日で1問ぐらいのペースでよいでしょう。

慣れてきたら1日1問のペースにしていきます。

記述式も繰り返し解き、出題傾向や重要論点を把握することが大事です。

4ヶ月で3周を目標にするとよいでしょう。

なお、この間ももちろん択一の学習は平行して続けます。

後期

答練や模試で実力を試しつつ、本試験に向け、最終調整します。

過去問の繰り返しだけですと、新問に対応できなくなりますので、模試答練を使って新問にもチャレンジしましょう。

2時間半のうちに全てを終えられるようにスピードも意識します。

そのようにして最終調整してから、本試験に臨みましょう。

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土地家屋調査士試験に独学で合格することが難しい理由

土地家屋調査士試験に独学で臨む人は結構いますが、実際に合格できる人は一握りだけです。

それだけ独学合格者は難しいといえます。

ではなぜ難しいのかご説明しましょう。

理由1 専門用語や概念が難しい

土地家屋調査士の試験勉強で一番ウェイトが重いのが「不動産登記」に関する知識です。

そしてこの不動産登記には、専門用語や特有の概念がたくさんあり、初学者では条文などの意味を正しく理解することはできないと思います。

例えば、一般的に、不動産を持っている人のことを「所有者」といいますよね。

しかし不動産登記の世界では、「所有者」だけではどういう所有者かが分かりません。

不動産の表題部に名前があるのであれば、それは「表題部所有者」と呼び、もし所有権の登記がされていれば、それは「所有権の登記名義人」と呼びます。

使い分ける必要があるということです。

また、一般的に「宅地」といえば、住宅が建っている土地のことをいいますよね。

しかし不動産登記の世界では、工場の敷地や、ガスタンクが置いてある土地も「宅地」となります。

さらに、「建物」と「建造物」は別モノですし、「1個の建物」と「1棟の建物」も別モノです。

普通の人が聞いたら、「えっ、なにそれ」というような内容が山ほどあるのです。

このような知識を一つ一つ重ねて、初めて条文などの意味も理解できるようになるのです。

これらを全て独学で身につけるのは、かなり難しいといえるでしょう。

理由2 学習教材が少ない

土地家屋調査士は他資格に比べてマイナーな資格のため、参考書や問題集がとても少ないです。

オンラインショップであればまだ見つけられますが、町の書店などで探すのはかなり厳しいでしょう。

さらに、その多くはほとんどが分厚くて難解です。

「マンガで一から分かりやすく」なんて教材はほぼないので、初学者にとっては厳しい道のりとなります。

なお、市販の教材の中には、法改正前のものも混ざっていることがあります。

これらで勉強してしまうと、逆に誤った知識を得てしまうことにもなりますので、注意が必要です。

理由3 記述式の学習が難しい

土地家屋調査士試験には記述式と呼ばれる問題があり、そこでは計算や作図を行うことになります。

数学の知識が必要ですし、いかに早く正確に電卓を操作するかといったスキルも必要です。

これは独学で身につけるのは非常に非効率です。多くの時間がかかってしまうでしょう。

また、仮に独学でそれらを身につけたとしても、自分で解いた記述式の解答を採点してくれる人がいません。

記述式には文章で解答するものもありますから、その正誤は自分で分からないと思います。

図面の精度も、どこまでがセーフでどこからがアウトか判定できないでしょう。

自分で「これならOKだ」と思ったものが、本試験では大きく減点される可能性もあるのです。

理由4 質問、相談できる環境がない

先にも述べたように、不動産登記には特有の用語や概念がたくさんあります。

勉強していく過程では多くの疑問点が出てくるでしょう。

しかし、独学ではそれをすぐに解消することができません。

今はネットの質問コーナーで質問することもできますが、確実に回答されるか分かりませんし、回答されてもそれが正しいかどうか分かりません。

適当な答えが書きこまれることも多々ありますので、信頼性は乏しいといえます。

また、試験勉強とは孤独なものです。

時には勉強が行き詰ったり、モチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。

そんな時に相談できる講師がいないのは、意外と苦しいものです。

本当の「独学」で合格している人はほとんどいない

独学での合格が難しいことをずっとお伝えしてきましたが、もちろん独学で合格している人も一定数います。

ただ、それは他の人よりもアドバンテージがあることがほとんどだと思います。

例えば他資格で勉強済みの人であれば、最初からスタート位置が違うわけですから、独学でも合格しやすいといえます。

特に司法書士試験に合格している人、あるいは司法書士試験から土地家屋調査士試験に方向転換した人などは、不動産登記についてすでに知識がありますので、一番独学合格に近いパターンでしょう。

また、行政書士試験やマンション管理士なども一部科目が被っていて、得点しやすいといえます。

そもそも他資格取得者は「勉強慣れ」していることもあり、自分に合った学習の仕方が分かっているわけです。

だからこそ独学でも合格の目があるわけですね。

なお、他資格を受けたわけでもないのに独学で合格している人もいます。

その場合の多くは、もう何年も勉強しているというケースが多いでしょう。

中には、前年度まで予備校などで学んでいて、その後に独学に転向した人もいます。(独学で合格したといえるのかは疑問がありますが・・)

もともと、難関資格であればあるほど、真の意味での「独学」はないはずです。

自分一人の力で学べる内容に限界があるからです。

独学を謳っている人でも、各予備校が公開している無料の講義動画を見ていたり、講師のブログやTwitterで知識を得たりしているはずです。

つまり、ちゃっかり「専門家の教えを受けている」のですよね。

結局は、誰もが皆、「教えを受けることが効率的な勉強法だ」ということを知っています。

本当に「独学」をしたいわけでなく、お金をかけないで合格したい、というのが本音のところですよね。

全くの初学者であれば独学は避けてほしい

ただ、もしあなたが全くの初学者なら、この選択は私はお勧めしません。

独学すればお金は減らないかもしれませんが、多大な時間を失うことにはなるかもしれないからです。

効率的に勉強できれば1年で合格できたところを、何年もかかってしまう・・場合によっては合格できないということもありえます。

それは、節約したお金以上の損失ですよね。

1年早く合格できていたら、その1年で得られたものは多かったはずです。

昇給したかもしれませんし、転職できたかもしれません。

独立して起業していたかもしれません。

それを逃してしまうのはとても勿体ないですよね。

私としては、そういったことになって欲しくないな・・と思います。

できる限り早く合格して、ご自身がやりたかったことに使う時間に充ててもらいたいです。

大切な時間を何年も失わないために

穴の開いたバケツにちょこちょこ水を注ぐような勉強ではなく、効率的に水を注いで一気にバケツを一杯にしたくはありませんか?

早く合格レベルの知識と技術を身につけたいと思いませんか?

プロの教えの中には、穴を小さくする工夫もありますし、注ぐ水の量やスピードを速くする工夫もあります。

だからこそ合格者のほとんどは予備校で学んだ人たちなのです。

土地家屋調査士試験は相対評価の試験です。

上位約400名しか合格できません。

ですから、できる限り他者に遅れを取らないことが大切です。

もし本気で合格したいと思っているのでしたら、まずは試しに一度受講相談をしてみてください。

そこでプロが蓄積したノウハウに触れてみてください。

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※返金には一定の条件があります。詳細は上記の合格特典ページをご確認ください。

学習を継続するために講師からアドバイス

学習を毎日継続して勉強していくにはコツがあります。

それは、記録をつけることです。

日々学習した時間と内容を、日記やSNSなどに記録していくと、自分自身の成長が実感できます。

成長が実感できるとやる気が継続し、好循環が生まれます。

また、自らの進み具合を客観視することもできるので、学習スケジュールも立てやすくなります。

加えて、SNSで記録を投稿していると、同じ志を持った仲間が見つかることもあります。

仲間の存在は、勉強のモチベーション維持にも繋がりますので、ぜひ皆さんも勉強の記録をつけながら、一緒に勉強する仲間を見つけてみてください。

関連記事:土地家屋調査士試験に独学で合格するための勉強法と知っておくべきリスク

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この記事の監修者 中里ユタカ講師

中里 ユタカ講師

宅建士試験・行政書士試験・測量士補、土地家屋調査士試験にすべてストレートで合格。

まったくの初学者から、中山講師の講義を受けて8ヶ月で土地家屋調査士試験に合格。(択一13位、総合29位)

自らの受験経験で培った短期合格のためのテクニックを提供している。

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