【土地家屋調査士】複数回受験のリベンジ組が最初にやるべき「自己分析」
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土地家屋調査士試験に再挑戦される方へ向けて、アガルートアカデミーの講座を受講し、試験に合格した「某有資格者」さんがリベンジ組が「まずやるべきこと」をお伝えします。
自身も複数回の受験を経験したリベンジ組だった「某有資格者」さんが合格できた理由とは?
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筆記試験の合格発表後、勉強期間の9ヶ月をどう過ごすか
令和3年度の土地家屋調査士筆記試験の合格発表が1月12日にありました。
合格者にとっては待望の結果であり、これまでの努力が実った瞬間ですね。
本当におめでとうございます。
そして残念な結果だった方、合格を目指す者にとっては改めて今年の試験に挑む毎日が続きます。
今年度もおそらく試験日は10月でしょうから、勉強期間はあと9ヶ月です。
今回は受験が複数回にわたる「リベンジ組」の勉強方法について少し述べてみます。
「リベンジ組」が最初にやるべきは、実力の自己分析
調査士試験にあたり完全な独学だけで受験する方はおそらく少なく、一般的には何らかの形で資格予備校を利用することが多いのではないでしょうか。
最も標準的と思われるのは、
- 1年目→初学者コースを受講
- 2年目→中・上級者コースを受講
- 3年目以降→答練や模試などをオプションで利用
というパターンでしょうか。
劇的な法改正さえなければ手持ちのテキストや教材を使用し、答練や模試を受ける方が多いようです。
受験回数が増えるにつれ「マンネリ打破」や「合格のためにより良い講義を受けたい」などの理由から、他校の受講に切り替えることもあるかもしれません。
かくいう私も複数回の受験の末にやっと合格できましたが、痛切に感じることがあります。
法律・計算・申請書・作図など求められる要素が多岐にわたるこの試験は、各要素に対する自分の得意・不得意を正確に把握して、『バランス良く』そして『正しい方向』に勉強しなければ合格できない、ということです。
私が予備校に通っていた頃、記述式の問題演習をバリバリこなす先輩がいました。
「あんなに記述ができて羨ましいな」と思っていましたが、その先輩の本試験の結果が「択一で足切りだった」と聞いた時は絶句しました。
その年の試験に向けての勉強期間が明らかに不足していて、「本試験のレベルや雰囲気を確かめたい」といった「完全なお試し受験」ならば話は別ですが、合格を目指して受験する以上「択一で足切り」は受験していないのと同じだからです。
大事なことは、不合格だった理由を詳細に分析して自分の現状を正確に把握することです。
自分の現状とは、
- 「試験合格を山の頂上に例えた場合、今自分は何合目にいるのか」
- 「自分の得意・不得意は何か、合格に向けて不足している項目は何なのか」
の2点です。
1.は現在地と目的地の「位置確認」で、自分の総合的な実力が目標に対してどのレベルなのかを確かめること。
2.は個人の「戦力の分析」で、自分の実力の内訳、得意・不得意を確認することです。
どちらも他人と比較する必要は全くありませんが、3度4度と受験回数ばかりが増える人はおそらくこの2点を正確に分析・把握できておらず、『バランス良く』『正しい方向』に勉強できていません。
1. 現在地と目的地の位置関係を正確に把握しなければルートは決められない
簡単な話です。
現在地がわからない人間が目的地に行けますか?
今している勉強は試験合格のための弱点克服に必要な内容ですか?
1.では登山に例えたので、「ゴールが頂上ならひたすら上に向かえばいいだろう」と思われるかもしれません。
- では頂上まで何日かかりますか?
- そこまでの食糧や水や寝泊りの手段・装備は確保してありますか?
- それはどれくらいの量ですか?
- それらを全て持って登れますか?
- 現在地も目的地も山でなかったらどうしますか?
ゴールを「東京ディズニーランドのシンデレラ城の真下」にしましょう。
あなたは今どこにいますか?
あなたがいるのが日本とは限りませんよね。
前澤友作氏は昨年宇宙に行っていましたから、場合によっては地球上ですらない可能性もあります。
いずれにせよ、自分が今いる位置と目的地の位置関係を正確に把握することで初めてゴールまでの距離がわかり、ゴールに向けてのルートを検討できるのです。
それぞれのルートに必要な手段・時間・費用・装備などを計算・比較・検討し、進むルートを決め、そのために必要なものを準備しなければなりません。
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2. 実力チャート表で自分の習熟度・到達度を自己分析
2.の「戦力分析」は、上記の「ゴールに向けてのルート」を考慮する際に必要となります。
前述したようにこの試験には求められる要素が複数あります。
「民法」「不登法」「調査士法」「土地申請書」「座標計算」「土地作図」「建物申請書」「建物作図」と、ざっと挙げただけで8項目にもなりますし、人によっては全く異なる項目を挙げる方もいるでしょう。
どんな項目でも何項目あっても結構です。
自分が試験合格に必要だと考えるそれらの項目をチャートにして、自分の理想とするレベル=合格に必要なレベルに対する現在の自分の習熟度・到達度を確認しましょう。
チャートにする目的は、自分の学力の現在地と目的地を把握するためです。
「戦力分析」により自分の弱点を把握したら、その弱点こそが「伸び代」であることが分かります。
つらい作業ですが、弱点や不得意・苦手を克服してチャートの形をより大きくしていきましょう。
既に理解できていること・得意なことを繰り返していても、それほど実力は伸びません。
「ゴールに向けてのルート」とは、「何を」「どのような順番で」「どれだけ」勉強すれば良いのかを把握するということです。
複数回の受験者ともあろう者がゴールまでの距離や自分に必要なものがわからないまま、やみくもに択一の過去問を解いても、記述の問題演習を繰り返しても、答練や模試に参加しても、それは合格のための効率が良い勉強とはいえません。
もちろん自分で分析した結果が正しいのかわからない方や不安な方も多いと思います。
講師に直接相談できる機会がある方は、ぜひ講師に相談してみて下さい。定期的に講師に相談できるとなお良いです。
社会的状況的から対面は難しいと思いますので、電話やオンラインで十分です。
通学できない方や独学などの場合は資格予備校が実施している「講師による受講相談」などを利用することをおすすめします。
自分の実力を講師に客観的に判断してもらい、自分にとって「合格のために必要な勉強」をアドバイスしてもらうことで、合格に向けて効率良く勉強を進められるはずです。
「合格のために必要な勉強」を『バランス良く』『正しい方向』に続けてください。
この記事の著者 某有資格者
2019年の12月からアガルート講座の2期生として中山先生の薫陶を受け、2020年の土地家屋調査士試験に合格しました。
現在、関東某所の調査士事務所に所属中で、主に建物の登記を担当しております。
某有資格者さんによる業務忘備録はこちら
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