土地家屋調査士試験は「択一式基準点」を越えた受験生のみ、記述式の採点がされます。

さらに、その記述式にも「記述式基準点」があり、両方を突破した受験生だけが、総合点で勝負します。

つまり、「択一式基準点」「記述式基準点」「合格点」という3つの基準となる点数があり、すべてを突破しなければなりません。

3つの基準となる点数を分析し総合点をアップさせる方法を解説します。

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「択一式基準点」「記述式基準点」「合格点」の分析

土地家屋調査士試験は、択一式と記述式の「同じ法律」だが「異なるアプローチ」の2つの柱からなっています。

択一式で、「択一式基準点」を越えた受験生は、記述式の採点がされます。

さらに、その記述式にも「記述式基準点」があり、択一式基準点と記述式基準点の両方を突破した受験生だけが、総合点で勝負します。

つまり、土地家屋調査士試験には、「択一式基準点」「記述式基準点」「合格点」という3つの基準となる点数があり、そのすべてを突破しなければなりません。

では、過去の結果から、3つの基準となる点数を分析してみましょう。

結果は以下のとおりです。

  H29 H30 R01 R02 R03 R04 R05
基本 出願者数 5,837 5,411 5,270 4,646 4,733 5,400 5,417
受験者数 4,600 4,380 4,198 3,785 3,859 4,404 4,429
点数 択一式基準点
(問数)
37.5
(15問)
35.0
(14問)
32.5
(13問)
32.5
(13問)
32.5
(13問)
37.5
(15問)
35.0
(14問)
記述式基準点 36.0 33.5 33.0 30.0 30.5 34.0 29.0
合格点 81.0 81.0 76.5 71.0 73.5 79.5 72.0
平均点 択一式平均点 32.7 32.5 29.8 29.4 30.3 33.2 31.8
記述式平均点 30.1 27.8 27.5 24.8 25.7 28.1 23.7
択一式基準点
突破率
43.7% 51.5% 49.8% 49.9% 52.4% 49.6% 48.0%
記述式基準点
突破率
31.8% 32.1% 35.2% 30.8% 33.6% 25.03% 28.6%
総合点突破率 62.4% 57.3% 58.4% 67.0% 56.0% 76.71% 69.59%
合格率 8.7% 9.5% 10.3% 10.4% 10.4% 9.7% 9.7%
択一式を突破した数 2,012 2,256 2,090 1,890 2,023 2,186 2,126
記述式を突破した数 1161 1024 991 580 696 545 606

筆記合格点に達した人

400 418 431 395 401 425 428

 

まず、「択一式基準点」ですが、これは記述式の採点のマンパワーから、例年上位2000人ほどが突破できるようラインが設定されています。

この「択一式基準点」を突破できるのは、受験生の40~50%ほどとなっています。

次に、「記述式基準点」ですが、基準点30を基礎として、記述式の平均点が高い場合に、基準点を上げることで、難易度が調整されています。

つまり、最低でも60%は得点しなければならないことになります。

択一式の突破者の35%程度、およそ700人が記述式基準点を突破します。

その後、最終的に「合格点」合格者が400人になるよう調整されます。

そのため、「択一式基準点」と「記述式基準点」の両方の基準点を満たしていても、例年300名以上が涙を呑む結果となっています。

総合点をアップさせるには択一式の学習が重要

近年では、択一式が難化傾向、記述式が易化傾向にあります。

そのため、「択一式基準点」と「記述式基準点」の合計から、「合格点」までの「上乗せ点」は択一式で得るのが定石となるでしょう。

易化した記述式では差が出づらくなっています。

また、記述式では知識面での得点幅が大きくなったことから、択一式で高得点が取れるような学習をしていれば、記述式でも高得点を取ることができるため、総合点を高くすることができます。

関連コラム:土地家屋調査士試験「択一式」の勉強法と学習計画の立て方

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この記事の著者 中山 祐介 講師

中山 祐介 講師

独学で土地家屋調査士試験全国総合1位合格の同試験を知り尽くした講師。

「すべての受験生は独学である」の考えのもと、講義外での学習の効率を上げ、サポートするための指導をモットーに、高度な知識だけでなく、自身の代名詞でもある複素数による測量計算([中山式]複素数計算)など、最新テクニックもカバーする講義が特徴。日々、学問と指導の研鑽を積む。

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