受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

土地家屋調査士試験を目指した理由・契機

学校を卒業して30年余、司法書士や土地家屋調査士事務所で補助者として勤務してきましたが、今般のコロナ禍によるワクチンの接種で体調を崩し、退職を余儀なくされました。回復後に再就職と思いましたが、約25年前に土地家屋調査士試験に挑んだものの本試験を受験することなく挫折した経験があり、時間のある今なら再チャレンジできると考え、アガルートアカデミーでの受講を決めました。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

約25年前に受講した某予備校のテキストで勉強を再開しましたが、三角関数よる土地の座標計算が私にとって鬼門でした。そこで何か良い参考書はないものかとネットで探したところ、偶然にもアマゾンキンドルで中山先生の「複素数で解く!関数電卓による測量計算」に出会いました。

その計算方法と理解しやすい解説に感激して著者を検索したところ、アガルートアカデミーという予備校で土地家屋調査士試験の講師をされているとのこと。恥ずかしながらその時までアガルートアカデミーを知りませんでしたが、中山先生が講師をされている講座でしたので、即断で申し込みました。

合格体験記・学習上の工夫

一度は挫折した調査士試験ですので、学習方法については我流を封印し、中山先生や中里先生のアドバイスどおりに進めようと考えました。そこで講座のホームルームやネット配信の合格道場、フェイスブックの質問制度などを利用し学習方法を学びました。私は運良く1回目の受験で合格することができたのですが、それは講師の言葉を素直に信じ、学習方法を決めることができたのが最大の要因だったと確信しています。

学習方法としては、アガルートの受講生であればスタンダードな内容ですが、まずは講義動画を一通り視聴し、それから過去問を年別で解き周回を重ねる、2度3度と間違える問題の肢はテキストに付箋し、その論点の周辺知識を読み込む、並行して書式50題を覚える、過去問を3周、4周と繰り返したら、記述式の測量計算や作図の練習を始める、試験日が近づいてきたら年別の過去問を通して150分で解く、アガルートの答練3回分は過去問と同様に何度も繰り返す、試験直前期に総合講義の動画を再視聴する、などでした。

また中山先生が、学習が進むと答練の講座を受講したくなるが過去問の周回に時間を使うべきだ、とのことでしたので、その言葉を信じひたすら過去問を繰り返しました。最終的には択一式は12周、記述式も6周ほど繰り返すことができました。もちろん周回を重ねるごとに解答時間は早くなり、記述式の作図も精度が上がりました。

【土地家屋調査士】総合講義のご感想・ご利用方法

総合講義の動画は、学習開始時に1回、本試験直前期に1回それぞれ通して視聴しました。私は3月からの受講で時間の余裕が無く焦っていたのですが、ホームルームで中山先生が「まずは1回通り視聴しましょう」とのことでしたので、その言葉どおりに視聴を始めました。すると中山先生のテンポの良い軽快な語り口と理解しやすい解説に引き込まれ、焦った気持ちもどこヘやら、知識が次々と蓄積されていく感覚を肌で感じることができました。気が付けば20日間で総合講義の民法、不動産登記法、土地家屋調査士法を視聴することができました。講義動画の視聴(=インプット)が苦痛でなかったことは自分でも新鮮な驚きでした。

講義動画のチャプターは項目ごとに細かく区切ってあり、視聴後の整理もその都度できたので、思考を切り替えながらテンポよく学習することができました。理解が充分でない論点を再視聴する時も検索しやすく、大変重宝しました。

テキストはA5サイズで予想よりも小ぶりでした。老眼が進んだ私にとって文字が小さいと苦痛ですが、このテキストの文字は老眼鏡無しでも読めるサイズで本当に助かりました。また学習には図書館を利用したので、持ち運びにも重宝するサイズでした。印刷はカラーで読みやすく、挿絵や表も視認性がよく、直感的に理解できる内容でした。

択一式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

択一式過去問のテキストは本試験終了までほぼ毎日開き読み込んだ学習の友でした。本試験まで12周しましたが、学習初期は一問解いては次ページの解説を読み、理解が充分でない肢の論点をテキストで確認し、それでも足らない場合は講義動画を再視聴するなど、全肢を通して理解を深めました。過去問の択一式は20問で5肢あるため、合計100肢を◯✕だけでなくその理由と論点を考えながら解答しました。初期の段階では1年分に1時間以上かかることが常でしたが、繰り返すことで肢の論点がひらめくようになり、直前期には1年分を25分以内で解答できるまでになりました。

択一式過去問の解説動画は、全ての年の過去問の全肢につき理解が深まってから視聴しました。鼻歌交じりに聞き流せると思ったら中山先生の解説で自分の論点の勘違いをいくつも発見でき、完成度を高める上で大変有意義な時間となりました。

記述式過去問解説講座のご感想・ご利用方法

択一式過去問とは異なり、記述式の過去問解説動画は、学習当初から土地を1問解いては解説動画を視聴し、建物を解いては動画で確認することの繰り返しでした。複素数を用いた土地の計算や作図の方法は、電卓の入力から作図の線の引き方まで中山先生を完全にコピーすべく繰り返しました。「習うより慣れろ」とよく言われますが、今回ばかりは「学ぶとは真似ること」のごとく、完コピを目標としました。

また解説動画では中山先生が答案構成用紙を使用していたので、私も学習当初からA4用紙を利用して必要な事項を書き込んでいました。実はこれが令和5年の複雑な内容の記述式の問題に何とか対応できた理由ではないかと考えております。

新・定規の使い方講座のご感想・ご利用方法

約25年前に挫折したときは作図の練習まで辿り着きませんでしたが、過去に勤めた司法書士兼土地家屋調査士事務所はCADの導入が遅かったので、地積測量図や建物図面・各階平面図を三角定規とスケール、ロットリング(ペン)で作成していた経験があり、全くの初心者ではありませんでした。

とはいえ限られた時間で作図しなければならない試験ですので、スピードアップのためにはやはり真似るのが一番と、講座の動画を視聴し、テキストの土地と建物の作図を完コピで毎日繰り返しました。そのおかげで記述式の問題では作図に苦手意識がなくなり、座標計算が終わればスムーズに作図に移れました。

ある調査士の「調査士試験の作図はスポーツだ」との記事を目にしたことがありますが、実際に取り組んでその意味が分かりました。スポーツの上達と同じで、基礎練習の反復以外に上達の王道なし、なのでしょう。中山先生をお手本とし、繰り返し練習したことで本試験に対応できるスピードと精度が得られたのだと思います。

[中山式]複素数計算のご感想・ご利用方法

先にも記しましたが、私がアガルートアカデミーを受講するきっかけは、中山先生が著した複素数による測量計算の教本でしたので、私にとって最短ルートで合格するための道程のスタートがこの複素数の計算方法だったと言っても過言ではありません。三角関数を使って基準点の計算や座標計算も何とかできましたが、とにかく電卓を叩く回数が多く時間がかかりすぎました。

複素数計算を覚えた後は、大げさでなく、三角関数で計算する時間の3分の1程度で終えることができました。令和5年の本試験では座標計算がずいぶん簡単で拍子抜けでしたが、複素数のテキストにある基本問題を毎日繰り返し、電卓を叩かなかった日は本試験まで一日たりともないほど準備したので、そう思えたのかもしれません。

実践答練のご感想・ご利用方法

実践答練は講座に3回分ありました。中里先生がホームルームで、アガルートの答練は重要な論点が詰まっているので過去問と同様に繰り返してくださいと言われましたが、本試験直前の実力判定の模試として利用したかったので、9月に入ってから週末に1回ずつ3週に分けて解答しました。

結果は合格には程遠い出来で打ちのめされましたが、過去問のみでは得られない新しい論点や見方を変えた論点の出題のオンパレードでしたので、知らない論点や改めて気付かされた論点の知識を得ることができたのだと気を取り直しつつ、直前期に繰り返し周回しました。

法改正対策過去問解説講座のご感想・ご利用方法

法改正直後は論点が本試験に出ないという意見がある一方、改正後の本試験だから出題されてもおかしくないという意見もあり、どこまで踏み込んだ学習が必要か迷うところでしたが、講座の動画は中山先生の改正前後の横断的な解説で大変分かりやすく理解が進みました。

また総合講義や択一式過去問のテキストの法改正された箇所に貼るプリントが配信され、カラーコピーして切り抜き該当箇所に貼り付ければ、改正後の内容に生まれ変わるという親切な対応もありました。文章に貼り付ける方法ですのでテキストに違和感がなく、改正前後を比較することも容易にできました。これが正誤表のみ配信され各自で書き換える方法では文面が読みづらくなったことでしょう。

講座のご感想、講師へのメッセージ等

中山先生の著書に出会い、アガルートアカデミーにお世話になったおかげで見事に合格を勝ち取り、25年間心に刺さっていたトゲを抜くことができました。その上、50代半ばで新たな人生の門出に胸を躍らせることができるとは!中山先生、中里先生はじめ講師の方々、そしてアガルートアカデミーには「感謝」の二文字しか思い付きません。本当にありがとうございました。