土地家屋調査士と不動産鑑定士の違い!難易度やどっちから?等も
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土地家屋調査士と不動産鑑定士という二資格について、その違いを理解していますでしょうか?
本記事では土地家屋調査士と不動産鑑定士について、違いや難易度の比較、ダブルライセンスの有効性などを解説しています。
資格の取得を考えている方は、ぜひお役立てください。
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土地家屋調査士と不動産鑑定士の違いについて
土地家屋調査士とは?
土地家屋調査士を一言で説明すると「不動産登記の専門家」。
登記とは、住所や所有者といった不動産の詳しい情報を記したもの。
土地家屋調査士は登記の中でも、不動産が「どのような大きさか」「どのような形か」といった「表示に関する登記」を担当しています。
不動産鑑定士とは?
一方、不動産鑑定士とは「不動産の価値を評価する専門家」です。
この資格は不動産鑑定士法に基づき国が認定する国家資格であり、不動産の価値を公正に評価するための専門知識と技術を併せ持っていることが求められます。
不動産鑑定士は、不動産の公正な評価を行うための専門家として高く信頼されています。
そのため、不動産鑑定士が判定する評価は不動産取引における重要な基準となり、不動産市場の透明性と公正性を保つ役割を果たしています。
仕事内容の違いは?
土地家屋調査士の業務を端的にいうと「土地や建物を測量して、表示登記を行う職業」です。
一方、不動産鑑定士は「不動産の鑑定評価を行い、適正な価格を判断する職業」となっています。
土地家屋調査士と不動産鑑定士の仕事内容について、不動産を調査・鑑定するという点は同じです。
ただし、調査・鑑定を行う対象が調査士は主に「面積や高低、境界位置」であるのに対し、鑑定士は主に「価格」である点が異なっています。
土地家屋調査士はあくまで「現況」を把握して登記する職業であり、対象の不動産の価値について調べることはありません。
平均年収の違いは?
厚生労働省のjobtagによると、土地家屋調査士の平均年収は1121.7万円。
一方、不動産鑑定士の平均年収は551.4万円となっています。
以下で詳細について見ていきましょう。
土地家屋調査士 | 不動産鑑定士 | |
---|---|---|
年収 | 1121.7万円 | 551.4万円 |
就業者数 | 24,470人 | 309,100人 |
労働時間 | 155時間 | 162時間 |
年齢 | 51.2歳 | 41.6歳 |
求人賃金(月額) | 26.9万円 | 26万円 |
有効求人倍率 | 0.76 | 0.48 |
出典 不動産鑑定士 – 職業詳細 | job tag
土地家屋調査士 – 職業詳細 | job tag
両者の大きな違いとしては就業者数と有効求人倍率が挙げられるでしょう。
不動産鑑定士の就業者数は30万人以上となっており、土地家屋調査士の約2.5万人と比べて12倍以上の数字となっています。
また、そうした違いもあってか有効求人倍率は土地家屋調査士が0.76と高めに出ているのに対し、不動産鑑定士は0.48と低めになっています。
不動産鑑定士の有資格者は比較的多く存在するため、求人に対する求職者の数が多くなり、結果的にこのような有効求人倍率になっているのかもしれません。
一方、労働時間や年齢、月額の求人賃金で見るとそこまで大きな差は見受けられませんでした。
土地家屋調査士と不動産鑑定士の難易度比較
ここでは土地家屋調査士と不動産鑑定士について、合格率と一般的に必要とされる勉強時間の2軸から比較していきます。
合格率比較
土地家屋調査士の合格率は例年8~10%(最新令和5年は9.66%)となっています。
一方、不動産鑑定士の合格率は、短答式試験が例年32~37%(最新令和6年は36.2%)、論文式試験が例年14~18%(最新令和5年は16.5%)、短答と論文をどちらも一発合格する場合の合格率は、例年4〜7%です。
ただし、不動産鑑定士の場合は短答式試験に合格していれば2年間短答式試験が免除される制度があるため、合格率での土地家屋調査士との単純比較は難しいでしょう。
実際の難易度感については、以下のように勉強時間で見る方が実感と近いかもしれません。
関連コラム1: 土地家屋調査士試験の合格率と筆記試験(択一・記述)の突破率
関連コラム2:不動産鑑定士試験の難易度・合格率は?難しすぎる?
勉強時間比較
土地家屋調査士試験に合格するためには、一般的に1000時間程度の勉強時間が必要になるといわれています。
一方、不動産鑑定士試験に合格するために必要とされる時間は、2,000〜4,000時間です。
そのため、勉強時間の観点からは不動産鑑定士の方が難易度が高いと考えられます。
※関連コラム 土地家屋調査士試験に独学で合格できる勉強時間は?時間を無駄にしないための講師からのアドバイス
土地家屋調査士と不動産鑑定士はどっちを(から)取るべき?
合格に必要とされる勉強時間は土地家屋調査士が1,000時間、不動産鑑定士が2,000〜4,000時間です。
また、平均年収については土地家屋調査士が1121.7万円、不動産鑑定士が551.4万円となっています。
このように、土地家屋調査士の方が平均的には勉強時間が少なく済むと考えられます。その上、土地家屋調査士の方が高年収な傾向があるように見受けられます。
どちらの資格を取得するか強いこだわりがない場合は、まず土地家屋調査士を狙ってみるのも良いかもしれません。
また、ゆくゆくはどちらも取得する、いわゆる土地家屋調査士と不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す場合も、結論としては土地家屋調査士の取得を優先した方が良いと考えられます。
上記のように、必要な勉強時間が土地家屋調査士の方が1,000〜3,000時間も少ないため、より早く取得できる可能性が高いからです。
資格として取得すれば、そこから有資格者として実務に携われるようになります。そうした実務経験は転職のアピールにもなりますし、かつ独立開業の足がかりにもなり得るでしょう。
土地家屋調査士としての実務経験を積みながら、不動産鑑定士の取得を目指すことも可能です。
逆に不動産鑑定士として実務経験を積みながら調査士資格の取得を目指すこともできますが、上述の通り、その場合は「不動産鑑定士資格を取得するまで」に時間を要する可能性が高く、実務経験の期間が比較的短くなる可能性も高まるため、もったいないと考えられます。
土地家屋調査士と不動産鑑定士のダブルライセンスは?
結論、無駄とは言えないまでも高いシナジーがあるとまでは言い切れないでしょう。
上述の通り、調査・鑑定の対象について、調査士は主に「面積や高低、境界位置」であるのに対し、鑑定士は主に「価格」となっており、仕事範囲に関しても微妙に被っていません。
ダブルライセンスを活かす場合、土地家屋調査士であれば一般に行政書士や司法書士、宅建士の方が良いとされています。
また、土地家屋調査士には試験科目の免除制度があります。測量士補の資格を取得している場合は、午前の部が全て免除されるというものです。
実際、アガルートの土地家屋調査士講座では「ダブル合格カリキュラム」という、まず測量士補試験に合格して免除の適用を受けてから土地家屋調査士の合格を目指すコースが提供されています。
関連コラム 土地家屋調査士とのダブルライセンスにおすすめの6資格を紹介
より早く確実に合格したいなら予備校の検討も!
試験の合格に必要とされる勉強時間は土地家屋調査士が1,000時間、不動産鑑定士が2,000〜4,000時間です。また、一般的に独学の方が多くの勉強時間を要するとされています。
比較的少なく済むと考えられる土地家屋調査士であっても1,000時間という時間は長いように思えますよね。
1,000時間というと、365日毎日3時間勉強することで1年程度で達成可能と考えられます。
言葉にすれば簡単ですが、特に多くの人にとって仕事などのある平日に3時間捻出するのは難しいですよね。
しかし、予備校を活用すれば合格のために設計された合理的なカリキュラムによって、より早く確実に合格できるかもしれません。
なお、アガルートでは土地家屋調査士講座を提供しています。前述の通り、測量士補とのダブル合格を目指すカリキュラムもご用意しています。
無料の資料請求や受講相談・体験受講も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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