土地家屋調査士の平均年齢は?試験合格者の年齢層や年代別年収も解説!
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土地家屋調査士への転職を検討する際に、年齢について気になっている方は多いのではないでしょうか。
「土地家屋調査士の平均年齢はいくつだろう」「土地家屋調査士への転職や独立に年齢制限はあるのか」など、さまざまな疑問があるでしょう。
本コラムでは、土地家屋調査士の平均年齢について詳しく解説します。
また、試験合格者の年齢構成や開業や転職ができる年齢まで幅広く触れるため、転職やキャリアチェンジをお考えの方はぜひ参考にしてください。
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土地家屋調査士の平均年齢とは
土地家屋調査士の平均年齢は、50代後半です。
土地家屋調査士白書2022によると、土地家屋調査士の中で一番多い年齢は60代となっています。
次に70代・50代・40代と続き、現在活躍している土地家屋調査士は年齢層が高い状況になっています。
以下、土地家屋調査士の年代構成を表す円グラフです。
円グラフの年代構成から、土地家屋調査士の約95%が40代以上だとわかります。
20代、30代の土地家屋調査士は、全体の約4.9%しかいません。
年代構成の状況から、30代でも土地家屋調査士の中では若手です。
また、60代以上が約50%以上を占めており、土地家屋調査士として登録している方の2人に1人がシルバー世代以上となっています。
年齢層が高くなっている主な理由は、土地家屋調査士が独立開業できる士業である点と独立開業の場合に定年退職制度がない点です。
元気であれば、年齢関係なくいつまでも仕事が継続できます。
土地家屋調査士の新規登録者の年齢構成
土地家屋調査士の新規登録は、40代が最も多い傾向があります。
土地家屋調査士白書2022によると、40代の新規登録者は37.8%です。
次に30代が多く、34.7%となっています。
土地家屋調査士の新規登録者数に注目すると、30代・40代のみで新規登録者数の7割を超えています。
以下、土地家屋調査士新規登録者の年齢構成を表した円グラフです。
また、新規登録者の中で最も少ない年代は、1.1%の70代です。
次に少ない年代は、3.9%の60代となっています。
3番目に少ない年代は20代で、20代の新規登録者は全体の6.2%でした。
70代や60代の新規登録者が少ない傾向は、土地家屋調査士以外の職業や資格でも起こり得る状況です。
しかし、20代の新規登録者が少ない点は、土地家屋調査士の特徴だといえるでしょう。
円グラフの結果から、20代で土地家屋調査士を目指している方は少ないと考えられます。
20代から社会人としてある程度経験を積んでから、「土地家屋調査士に転職したい」と考える方が多い傾向があるでしょう。
土地家屋調査士試験の合格者の年齢構成
令和5年〜令和元年の5年間における土地家屋調査士試験合格者の平均年齢は、約39.5歳です。
以下、令和5年〜令和元年の土地家屋調査士試験の年齢に関するデータです。
年 | 平均合格者年齢 | 最低合格者年齢 | 最高合格者年齢 |
令和5年 | 38.52歳 | 21歳 | 67歳 |
令和4年 | 39.41歳 | 20歳 | 67歳 |
令和3年 | 39.74歳 | 21歳 | 66歳 |
令和2年 | 40.02歳 | 20歳 | 66歳 |
令和元年 | 39.63歳 | 21歳 | 70歳 |
※出典:法務省 土地家屋調査士試験
過去5年の土地家屋調査士試験の合格者の平均年齢は、ほとんどが30代後半から40歳となっています。
新規登録者においても30代・40代が7割以上を占めているため、例年の試験の合格者も30代〜40代が多いと考えられるでしょう。
また、過去5年の土地家屋調査士における最低合格者年齢は、20歳もしくは21歳です。
過去には、最低合格者年齢が19歳だった年もありました。
合格者は少ないですが、土地家屋調査士は20代でもきちんと対策を行えば合格できる試験だといえます。
対して、最高合格者年齢は過去5年間で、66歳〜70歳で推移しています。
土地家屋調査士は独立開業が可能な職業であり、独立すれば定年退職はありません。
仕事ができる体力と気力があれば、60代・70代であっても試験に合格して活躍することが可能です。
土地家屋調査士試験合格者の年齢構成比【アガルート調べ】
次に、アガルートが独自に実施した、土地家屋調査士試験講座の受講生アンケートに関する結果を紹介します。
アガルートのアンケートによると、令和5年度の土地家屋調査士試験の合格者の年齢構成比は以下のようになりました。
※令和5年度土地家屋調査士試験合格者向けアンケート結果のアンケート回答者の年代から引用
円グラフによると、30代の合格者が最も多く、45.1%となっています。
次に多い年代は40代であり、全体の27.4%です。
アガルートの受講生に行ったアンケートでも、土地家屋調査士白書2022による新規登録者数の年齢構成と似た結果となりました。
土地家屋調査士は、20代よりもある程度社会経験を積んだ30代〜40代で試験を受ける方が多い傾向があると考えられます。
何歳までに土地家屋調査士の資格を得るべき?
土地家屋調査士試験は、年齢制限が設けられていません。
ただし、土地家屋調査士の資格取得に最適な年齢は、一般的に30代といわれています。
30代での資格取得がおすすめな理由は、以下の3つです。
- 土地家屋調査士業界で30代は働き盛り
- 30代なら未経験でも採用されやすい
- 体力のあるうちに取得するべき
土地家屋調査士業界で30代は働き盛り
土地家屋調査士業界では、30代の土地家屋調査士は若手の位置づけになります。
土地家屋調査士白書2022によると、土地家屋調査士は50代〜60代の登録者が多く、全体の約50%を占めています。
さらに土地家屋調査士の平均年齢は50代半ばとなっている状況により、業界内で30代は若手の印象です。
そのため、30代で土地家屋調査士の資格をもつ人材は貴重であり、今後の成長が期待できる存在として重宝されるケースが多いです。
30代前半で資格を取得できれば、業界内での市場価値が高くなり、就職・転職がしやすくなるでしょう。
30代なら未経験でも採用されやすい
土地家屋調査士の業界であれば、30代で未経験でも採用されやすい傾向があります。
土地家屋調査士の現在の登録者は50代〜60代が多いため、現場では30代だと経験が浅いことがほとんどです。
一般的な転職市場の場合、30代になると経験者を求められるケースが多いですが、土地家屋調査士の世界であれば未経験でも歓迎されます。
むしろ、未経験をデメリットと捉えずに育成の余地がある人材として採用される可能性が高いでしょう。
体力のあるうちに取得するべき
土地家屋調査士は、現場に行って作業を行うフィールドワークが多い職業です。
体力が必要な場面があるため、体力に余裕がある30代で資格を取得しておけば長く活躍できるでしょう。
体力が必要な作業の例として、土地の調査や測量があります。
調査や測量は長時間屋外で実施される作業であり、気温が暑い夏や寒い冬でも作業を行わなければなりません。
年齢を重ねると体力が衰えて仕事の継続が難しいと感じる可能性もあるため、若手と位置づけられる30代のうちに資格を取得すると良いでしょう。
なお、40代〜50代で就職・転職する場合は、実務経験を問われることがあります。
もしくは、活かせる経験やスキルがあると、採用に繋がりやすいでしょう。
40代以上で土地家屋調査士を目指す場合は、資格を取得する前から土地家屋調査士の補助者として現場での経験を積んでおくことをおすすめします。
土地家屋調査士として開業できる年齢は何歳まで?
土地家屋調査士として独立開業するのに年齢制限はありません。
しっかりと段階を踏めば、土地家屋調査士は年齢に関係なく独立することが可能です。
ただし、独立する場合は、一般的に数年経験を積んでからスタートするケースがほとんどです。
しかし、中には試験に合格後、登録して未経験のまま独立する方も少数ですがいます。
なお、土地家屋調査士は、以下の3つのステップを踏めば何歳であっても開業が可能です。
- 試験に合格する
- 日本土地家屋調査士会連合会に登録および土地家屋調査士会に入会
- 開業届を提出する
つまり、60代・70代かつ未経験であっても土地家屋調査士として独立開業することは可能となります。
ただし、開業する場合は、以下のような機材などを準備しなければなりません。
必要なもの | 相場価格 |
CADソフト | 約100万円 |
トータルステーション | 約150万円 |
プリンター複合機 | 約30万円 |
作業用具一式 | 約30万円 |
現場用の車両 | 約50万〜100万円 |
そのほか、土地家屋調査士として働くには、日本土地家屋調査士会連合会への入会金と毎月かかる会費が必要です。
また、事務所を設ける場合は、賃貸料や管理費などが毎月発生するでしょう。
土地家屋調査士の独立開業には、約300万〜400万円のまとまった資金が必要となります。
数年の実務経験を積んで、開業資金が貯まった段階で開業するとスムーズにスタートできるでしょう。
土地家屋調査士の年代別の平均年収
土地家屋調査士の平均年収は、600万前後といわれています。
ただし、独立開業している場合だと、1,000万以上の年収を得ているケースもあり、頑張り次第では年収2,000万円以上を目指すことも可能です。
以下、土地家屋調査士の年代別の平均収入一覧です。
年代 | 年収(目安) |
20代 | 500万円前後 |
30代 | 600万円前後 |
40代 | 750万円前後 |
50代 | 850万円前後 |
60代以上 | 600万円前後 |
※参考:土地家屋調査士の平均年収は?1000万?金持ちになれる?儲かる?
20代〜30代は若手として経験を積んでいく期間となり、平均収入は約500万円〜600万円です。
40代では平均収入が約750万円、50代では約850万円と年収が徐々に高くなっていきます。
土地家屋調査士の業界では、50代が業務のノウハウや人脈が確立してくる時期になるため、年収のピークになります。
60代をすぎると体力面の問題から担当できる仕事量が少なくなり、年収は下がる傾向です。
働き方や年代によって年収に差はありますが、土地家屋調査士になると約500万円〜約850万円の年収が得られると考えられるでしょう。
まとめ
本コラムでは、土地家屋調査士の平均年齢について解説しました。
コラムの要点は、以下のとおりです。
- 土地家屋調査士の平均年齢は50代後半
- 土地家屋調査士の新規登録者は40代が最も多い
- 土地家屋調査士試験の合格者の平均年齢は約39.5歳
- アガルート独自のアンケートでも30代の合格者が最も多い
- 資格取得は何歳であってもできるが、30代での取得が最適
- 土地家屋調査士として独立するのに年齢制限はない
- 正しく段階を踏めば何歳でも独立は可能だが、約300万〜400万円のまとまった開業資金が必要
- 土地家屋調査士の平均収入は600万円前後だが、独立開業すれば年収1,000万円以上も目指せる
土地家屋調査士は、資格を取得できれば何歳でも活躍できる職業です。
しかし、土地家屋調査士試験は難易度が高いため、しっかり勉強しなければ合格は難しいでしょう。
働きながら合格を目指したい、効率的に学習したい方は、通信講座での試験対策がおすすめです。
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アンケート概要 | 土地家屋調査士試験合格者のアンケート |
調査期間 | 2024年2月16日~2024年3月10日 |
調査機関 | 自社調査 |
調査方法 | アガルートアカデミー内でのアンケート調査 |
調査対象 | アガルートの講座を利用して令和5年度土地家屋調査士試験に合格したユーザー |
有効回答数(※) | 185 |
調査対象地域 | 日本国内 |
※アンケート回答に許諾いただいた一部の方のみ実施
アンケート回答者の属性
年代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代以上 |
割合 | 19.6% | 45.1% | 27.4% | 6.9% | 1.0% |
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