土地家屋調査士の補助者とは?仕事内容や権限、年収など解説
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表示に関する登記と測量の専門家である土地家屋調査士。この土地家屋調査士には「補助者」が存在します。
補助者とは一体何をするのか?土地家屋調査士それ自体との違いは何か?補助者になるにはどうすれば良いか?など疑問に思う人も多いと思います。
このコラムでは、土地家屋調査士の補助者について解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
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土地家屋調査士の補助者とは?仕事内容や権限など解説
法務省管轄の国家資格である土地家屋調査士は、表示に関する登記と測量の専門家。
土地の境界(筆界)を明らかにすることによって、国民の財産である不動産に関する権利を明確化することで、国民生活に貢献しています。
土地家屋調査士の業務においては、複数人で行わないと難しいものがあります。
例えば、測量においては、機械を操作する人と、測量箇所でミラーを設置する人が必要です(※最近ではワンマン測量もできるようになってきましたが、まだ多数派とはいえません)。
また、業務量が多くなれば、作業を分担して行うことも多々あります。
そうしたときに、土地家屋調査士は「補助者」を置くことができます。
土地家屋調査士法施行規則第23条には、以下のような規定があります。
土地家屋調査士法施行規則第23条
調査士は、その業務の補助をさせるため補助者を置くことができる。
補助者とはなんでしょうか。これは、読んで字のごとく、土地家屋調査士の業務の補助を行う者となります。
先ほどお伝えした測量の補助の他にも、役所で資料を取得したり、現場で境界杭を探したり…といった業務は、補助者でも行うことができます。
ただし、あくまで「補助」ですので、土地家屋調査士しか行うことができない業務を直接取り扱うことはできません。
土地家屋調査士しか行うことができない業務は、土地家屋調査士法第3条に定められている以下のものになります。
土地家屋調査士法第3条
一 不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査又は測量
二 不動産の表示に関する登記の申請手続又はこれに関する審査請求の手続についての代理
三 不動産の表示に関する登記の申請手続又はこれに関する審査請求の手続について法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第五号において同じ。)の作成
四 筆界特定の手続(不動産登記法第六章第二節の規定による筆界特定の手続又は筆界特定の申請の却下に関する審査請求の手続をいう。次号において同じ。)についての代理
五 筆界特定の手続について法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録の作成
六 前各号に掲げる事務についての相談
七 土地の筆界が現地において明らかでないことを原因とする民事に関する紛争に係る民間紛争解決手続(民間事業者が、紛争の当事者が和解をすることができる民事上の紛争について、紛争の当事者双方からの依頼を受け、当該紛争の当事者との間の契約に基づき、和解の仲介を行う裁判外紛争解決手続(訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする紛争の当事者のため、公正な第三者が関与して、その解決を図る手続をいう。)をいう。)であつて当該紛争の解決の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として法務大臣が指定するものが行うものについての代理
八 前号に掲げる事務についての相談
つまり、土地家屋調査士がこれらの業務を行うにあたって、サポートをするのが補助者ということ。
補助者は、直接これらの業務を行うことはできませんが、土地家屋調査士が行っているのを間近で見ることができますから、将来土地家屋調査士を目指す方にとっては非常に勉強になることでしょう。
「土地家屋調査士白書2022」によれば、令和3年11月現在、全国にいる補助者の数は約22,000名。
年齢は30代~60代まで幅広く、ボリュームゾーンは40代です。男女の比率は男性57.1%、女性42.9%となっており、女性も多く活躍されています。
補助者になるには登録が必要?登録したら補助者証が届く?
補助者になるには特に資格は必要なく、誰でもなることが可能。ただし、土地家屋調査士が、その所属している土地家屋調査士会に届出を行うことが必要となります。
届出に必要なものとしては、以下のようなものになります(東京土地家屋調査士会の例)。
- 補助者使用届
- 補助者証作成依頼書
- 住民票(届出提出前3か月以内発行のもの)
- 写真(縦4cm×横3cm)
- 手数料
(※詳細は、各土地家屋調査士会へお問い合わせください)
届出を行うと、補助者証が発行されます。
補助者として業務に従事するには、この補助者証を携帯する必要があります。法務局などで書類の提出・受け取りをするときは提示が求められます。
なお、補助者証には有効期限が定められているので、期限がきたら更新の手続きが必要となります。必要なものは、ほぼ同じです。
補助者としての求人は充実している?年収はどのくらい?
土地家屋調査士は、平均年齢が高い資格。そのため、資格保有者数は年々減少傾向にあります。
仕事が安定して存在する中で資格者が減るということは、1人あたりの土地家屋調査士が処理する業務量が増えている、ということです。
そのため、全国的に見て、人手不足の事務所が多くあります。補助者の求人は充実しているといえるでしょう。
地域差はあるものの、年収は300万円〜となっている募集が多いようです。
また、補助者は経験によって年収が変わってきます。実務経験が豊富であれば、500万円を超える条件で募集している事務所もあります。完全な実力主義の世界といえるでしょう。
補助者として働きながら土地家屋調査士を目指すなら予備校の利用も!
補助者に興味を持たれている方の中には、将来的にご自身も土地家屋調査士の資格を取得したいと思われている方が多いと思います。
土地家屋調査士の業務は法律上独占とされているものもあり、今後も将来性が見込めます。
先ほどもお伝えした通り、土地家屋調査士の数は減少しているため、人気がある事務所ほど忙しくされています。
必然的に、そうした事務所で業務をすることになると、残業が多く発生するでしょう。もちろん契約形態によりますが、業務時間は長いと考えた方がよいと思います。
その中で資格取得を目指すとなると、効率的に学習を進める必要があります。
土地家屋調査士試験の難易度は、決して低くありませんから、短期合格を目指すなら、予備校を活用した方がよいでしょう。
予備校の中には通学で学ぶところもありますが、時間が拘束されてしまいますし、また、何度も聴き直すことができないというデメリットがあります。
その点、オンラインであれば、いつでも都合のよい時に学習が進められますし、気になった部分は何度も繰り返して聴き直すことができるメリットがあります。
中でもアガルートは、令和3年度から連続して1位合格者を輩出しているという合格実績があるオンライン予備校です。
少しでも気になる方は、まずは無料の資料請求や受講相談をされてみてはいかがでしょうか。
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