ケアマネに向いている人って?資質・職場ごと、求められる能力を紹介
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ケアマネ(介護支援専門員・ケアマネジャー・ケアマネージャー)を目指そうと思っているけど、本当に自分に合っているのか気になる方もいらっしゃるかと思います。
今回は、
- どのような方がケアマネに向いているのか
- 居宅か施設のどちらでケアマネをするのが向いているのか
- ケアマネに必要な能力やスキル
などを解説していきます。
目次
ケアマネに向いている人
それではケアマネに向いている人の特徴について見ていきましょう。
ケアマネに向いている人の特徴としては次のような資質があります。
- 優先順位が決められる人
- さまざまな人とコミュニケーションが取れる人
- 行動力がある人
この3つが大切な資質になりますので、ひとつずつ見ていきましょう。
1 正しく優先順位が決められる人
きちんとした優先順位が決められる人は仕事のミスが少なく、信頼を得ることができます。
ケアマネの仕事は主に「問題を解決すること」です。
問題を解決していき、利用者が望む生活が継続できるようにするのが使命です。
さまざまな問題がある中で全ての問題を一度に解決することはできませんし、優先的に解決しなければならないものもあります。
そんなときに優先順位を決めて、複数のタスクを要領よくこなしていく必要があります。
手当たり次第に物事を進めていては必ずミスが起こったり、手遅れになることや多職種に迷惑をかけてしまうことになります。
まず自分の仕事で優先すべきものはどれなのか、利用者が問題を抱えている中で最優先に解決しなければならないものは何なのかなど、優先順位をつけることが日常茶飯事です。
優先順位をしっかり決めて問題やタスクをこなしていくことで、利用者や多職種から信頼を得られて、円滑にケアマネジメントができるようになります。
きちんと優先順位を決めて仕事に取り組めるようにしましょう。
2 さまざまな人とコミュニケーションが取れる人
ケアマネはたくさんの人とコミュニケーションを取り合いながら問題解決していきます。
ケアマネは他の専門職はもちろん、利用者の家族や地域の住民とも連携を図っていかなければなりません。
さまざまな人と連携を取るためにはコミュニケーションを怠っていては仕事になりません。
ただおしゃべりが好きということではなく、円滑なコミュニケーションが必要ということです。
世間話であれば親しくなれば誰でも行えます。
しかし世間話ではなく「自分が必要としている情報を取る」ことがコミュニケーションを行う目的です。
そのため質問力や傾聴力が必要となります。
いろんな専門職とコミュニケーションを取り、家族や地域の方ともコミュニケーションが取れるケアマネは情報量が多く、問題解決もスムーズに行いやすくなります。
しっかりさまざまな人とコミュニケーションがとれるようになっておきましょう。
3 行動力がある人
ケアマネはケアプランを作るときにはデスクワークですが、利用者の状態を見に行くことも市区町村の役場へ申請をしに行くこともあり、一日の行動範囲がとても広いです。
自分で実際に足を運ばないと利用者の現状を把握することは不可能です。
多職種からの報告書や電話連絡だけで状態を把握していると、利用者の要望を把握することはおろか、問題が悪化する可能性もあります。
また多職種からもしっかり動いているケアマネとそうでないケアマネはプラン内容を見ると一目瞭然です。
しっかり足を運んで利用者のところへ出向いたり、近隣の方の話を聞いているケアマネのプランは、本人を主にしっかり考えられています。
安易にサービスを組み合わせて書かれているプランでは、依頼された介護サービス事業所もモチベーションが上がりません。
しっかり行動して信頼を得られるケアマネになりましょう。
関連コラム:介護支援専門員(ケアマネ)の役割と今後より求められるスキル
職場別 施設ケアマネに向いているのは?
ケアマネの仕事に対して向いている方について前項で説明しました。
今度は施設でのケアマネについて向いているのはどのような方なのか見ていきましょう。
施設で働くケアマネを「施設ケアマネ」と呼ぶこともあります。
下記のような方は施設ケアマネに向いている方といえるでしょう。
- プライベートと仕事をはっきり分けたい人
- 現場が好きな人
- 収入を増やしたい人
施設でのケアマネの業務は「計画作成担当者」という名称で仕事をしていることが多く、特別養護老人ホームやグループホーム、小規模多機能型居宅介護などに配置されています。
では一つずつ見てみましょう。
1 プライベートと仕事をはっきり分けたい人
施設ケアマネの良いところは拘束時間が決まっているところです。
ケアマネの仕事と聞くと、電話が昼夜問わずかかってくるイメージがある人もいるのではないでしょうか。
事業所によっては休日でも携帯を手放せないというところも少数ですがあります。
休日も仕事が頭から離れないとリフレッシュできません。
施設ケアマネの担当利用者は入所されている利用者になります。
特別養護老人ホームだと数十名の利用者を担当しているといっても、入所施設なので職員一人になることはありません。
特養やグループホームなどは必ず職員がいますので、なにかあればすぐ対応してもらえるからです。
そのため、よほどのことが起こらない限りは夜間に呼び出されたりすることはありません。
また家族が一緒に住んでいることはほとんどないため、クレームも日中に訴えられることが多いです。
所定の時間外に仕事をすることはよほどの緊急事態以外はないので、プライベートと仕事をはっきりしたい方にはよいでしょう。
2 現場が好きな人
介護現場が好きな方が施設ケアマネになることもあります。
組織の中で働いているため、現場が続けたくてもケアマネ業務をしてほしいと言われる方も少なくありません。
居宅のケアマネであれば基本的に施設内で介護を提供することはなくなってしまいますが、施設ケアマネの場合は時々助っ人として現場に入ることもできます。
自分が担当する部署が元々出ていた現場であれば、なおさら介護業務を手伝いやすくなります。
しかし、あくまでも施設ケアマネの業務はケアプラン作成ですのでおろそかにしないようにしましょう。
3 収入を増やしたい人
前項でも触れましたが、施設でのケアマネであれば現場に出ることも可能です。
そのため夜勤や早出・遅出などで手当がもらえる場合もあります。
世間一般的には介護福祉士とケアマネでは給料があまり変わらないこともあります。
現場を離れてしまうと以前よりも収入が減少してしまう方も少なくありません。
そのため夜勤などに入ることでこれまでの収入を維持したり、施設ケアマネになって夜勤をすることで居宅でのケアマネよりも収入を増やす人もいます。
また施設ケアマネであれば、一定の時間をクリアしていればパートもできますので副職として収入を増やす方もいます。
職場別 居宅ケアマネに向いているのは?
では次に居宅支援事業所でのケアマネについて、向いている方を見ていきましょう。
施設ケアマネは社会資源をふんだんに使ったり、サービスの調整ということが少ないです。
しかし居宅介護支援事業所のケアマネは一からケアマネジメントを行い、自宅の状態や経済状況、社会資源の提案、サービス事業所との調整などさまざまな業務を担っています。
そんな居宅ケアマネジャー(居宅ケアマネ)に向いているのは下記のような方でしょう。
- 利用者にコミットして担当したい人
- 自由度の高いケアマネジメントをしたい人
- 医療系資格を持っている人
居宅ケアマネはとにかく忙しく慣れるまでは大変ですが、その分結果も目に見えてやりがいも感じやすいです。
では一つずつ見ていきましょう。
1 利用者にコミットして担当したい人
施設ケアマネでも責任や十分な関りはあります。
しかし居宅ケアマネになると施設以上に頼られたり、自分のケアプランで生活が左右されやすくなってきます。
初対面のときから入院・入所、または逝去するまでの間、ずっと関わることもあります。
ヘルパーや訪問看護師などのほうが顔を合わせる頻度は多くても、ケアマネほど深くは関わることができません。
サービスを調整している窓口はケアマネですので、接しやすい関係になります。
利用者と親密な関係になることができ、人生に寄り添って支えたいという方はとてもやりがいが持てます。
しかしトラブルになることもあり、精神的に辛くなることもありますので距離を保つことは必要です。
2 自由度の高いケアマネジメントをしたい人
居宅でのケアマネジメントは社会資源を利用して行います。
利用者にあった必要なサービスを、保険の限度額内で作ります。
利用者自身が介護サービス事業所の情報を豊富に持っていることは稀ですので、ケアマネの提案したものの中から選ぶ方が多いです。
しかし訪問看護事業所やデイサービス、ヘルパー事業所は一つではなく、それぞれ特色を持っており、その中から利用者にあったサービスを選んでいきます。
ケアマネが情報を集めて、利用者に合ったものを選んで提案していくことができるので、上手くはまった時にはやりがいを感じることができます。
苦労して練った計画で利用者の要望を満たせたときには自信に繋がります。
自分で利用者にあったケアプランを作成したい方には居宅ケアマネが向いています。
3 医療系資格を持っている人
医療系資格を持っているとアセスメント時にとても役に立ち重宝されます。
ケアマネを取得している人は医療・福祉系の国家資格を基礎資格として持っています。
現在、医療依存度が高い在宅利用者の数が年々増加傾向にあります。
インスリン注射やガン末期、人工呼吸器管理が必要な利用者など、高度な医療知識を必要とする人も増えてきています。
基礎知識としてある程度は試験勉強時に身についていますが、実際にアセスメントするときに知識があるのとないのとでは雲泥の差が付きます。
看護師や理学療法士などであれば、医学的な知識が豊富なため、的確なアセスメントができます。
医療依存度が高い利用者のケアプラン作成時に医療系資格を保有していると有利でしょう。
よいケアマネになるために必要な能力・スキル
では最後によいケアマネになるために必要なスキルや能力を見ていきましょう。
ケアマネの質を向上するスキルは下記のものになります。
- 質問力
- タイムマネジメント力
- 情報収集力
では一つずつ見ていきましょう。
1 質問力
ケアマネは利用者の考え方や要望、困っていることを聞いてケアプランを立てます。
世間話の中で見つかることもありますが、的確な質問をしてきちんと利用者の考えていることを聞き出さなければいけません。
むやみやたらに質問しても利用者や家族を疲弊させるだけですので、的を得た質問ができるように質問力を磨きましょう。
2 タイムマネジメント力
ケアマネは自分で時間を見つけて、
- 利用者のところへ訪問する
- 介護サービス事業所を回る
- 会議を開催する
といった業務を進めていきます。
施設のように決まった時間に決まった業務を行うわけではありません。
時間は有限ですので効率よく業務をこなせるタイムマネジメント力が必要となります。
受け持ちを目いっぱい持っていると難しいとは思いますが、効率よくこなしていけるようにしましょう。
3 情報収集力
ケアマネは情報が武器になります。
介護保険法は3年ごとに改訂され、次々とサービス内容が変わっていきます。
また担当地区に新しい介護サービス事業所ができたり、休止・廃業したりとめまぐるしく社会資源も変わっていきます。
社会資源も介護サービスだけではありません。
地域のコミュニティや近所の関わりも入ってきます。
このような情報はじっとしていても入ってくることはありません。
自分から情報を収集していく必要がありますので、しっかり情報収集力は養っていきましょう。
関連コラム:ケアマネとは?仕事内容や役割、働く場所について詳しく紹介!
まとめ
ケアマネに向いている人
- 正しく優先順位が決められる人
- さまざまな人とコミュニケーションが取れる人
- 行動力がある人
職場別 施設ケアマネに向いているのは?
- プライベートと仕事をはっきり分けたい人
- 現場が好きな人
- 収入を増やしたい人
職場別 居宅ケアマネに向いているのは?
- 利用者にコミットして担当したい人
- 自由度の高いケアマネジメントをしたい人
- 医療系資格を持っている人
よいケアマネになるために必要な能力・スキル
- 質問力
- タイムマネジメント力
- 情報収集力