ケアマネ試験の過去問の活用法
本ページにはプロモーションが
含まれていることがあります
ケアマネ(介護支援専門員・ケアマネジャー・ケアマネージャー)の資格を取るためには、毎年1回実施される実務研修受講試験に合格しなければなりません。
この記事では「介護支援専門員の仕事をしてみたい」「周りに聞ける人がいないので不安」といった方にむけて、過去問をうまく活用した学習方法を紹介します。
目次
過去問からわかること
1.合格に必要な知識がわかる
介護支援専門員の資格は国家資格ではなく任用資格ですので、試験に合格し登録をすると都道府県知事よりケアマネジメント業務を任されることになります。
ですから過去問を見ると試験内容は登録してすぐに業務に就けるよう実践的な内容になっているのが分かります。
介護支援専門員として利用者さんに介護保険制度の説明やケアプラン作成を行うための専門的な知識と実践力が合格には必要だといえます。
出題範囲から一部抜粋してお示しします。
介護支援分野 | 保健医療福祉サービス分野 | |
基本視点 | ・ケアマネジメント機能論 ・要介護設定等の基礎知識 | ・高齢者支援展開論 |
問題数 | 25問 | 35問 |
出題例 | ・介護保険でのサービス利用手続きの全体構造 ・居宅サービス計画作成のための課題分析 ・要介護認定の流れ | ・高齢者に起こりやすい疾病および障害の特徴 ・医療器具を装着している場合の留意点 ・在宅ホスピスとQOL |
参考:厚生労働省「介護支援専門員実務研修受講試験の実施について」の一部改正について
2.試験の難易度
過去問をみると、出題傾向はもちろん、難易度を把握することができます。
そもそもこの試験の受験対象者は、医療・福祉に関する国家資格の通算経験年数が5年以上あり、ある程度の知識に加えて実務経験者である、と想定されています。
ですから、日頃から介護保険制度に携わっている方やケアマネと連携することが多い方であれば、出題内容についてイメージしやすく学習も進みやすいでしょう。
一方、病棟勤務の医療従事者や介護職員などで、出題されている用語の意味すら分からない場合、苦手意識を感じてしまい学習がなかなか進まない人もあります。
まずは自身で過去問の出題用語が理解できるかを確認して、具体的な学習計画をたてていきましょう。
関連コラム:ケアマネジャー試験の難易度・合格率は?福祉系資格と徹底比較
3.1問あたりかけられる時間
試験時間は120分です。
60問出題されるので、単純計算で一問あたり2分程度かけられますが、見直しなどの時間を考えると、1分30秒ほどで解くほうがよいでしょう。
解答は選択マークシート方式が基本ですが、問題によっては事例を読んで考える内容もあります。
過去問に取り掛かる時には、自分の問題を解くスピードを把握しながら、模擬試験として過去問を活用することも試験対策として有効です。
過去問を活用した学習スケジュール
介護支援専門員の試験日は特定の日に定められていませんが、例年10月の第2~4の日曜日に実施されています。
計画的に試験勉強を行うためには、ご自身の家庭や仕事の都合はもちろん、理解度や集中力などあらゆる要素を踏まえて、スケジュールを立てる必要があります。
5月から申し込みが始まりますので、6月から勉強を始めても十分合格できます。
以下に6月から勉強を始めた場合のスケジュールをお示ししますので、参考にしてください。
学習テーマ | 使用教材 | |
6月 | 介護支援分野 | テキスト、暗記ノート作成 |
7・8月 | 保健医療福祉サービス分野 | テキスト、暗記ノート作成 |
9月上旬 | 問題集で6~8月の復習と暗記 | 問題集2冊 |
9月下旬 | 過去問で実力の確認 | 過去問、 暗記ノート見直し |
1週間前 | 弱点集中と体調管理 | 過去問、問題集、暗記ノート見直し |
試験日 | 体調を整え集中 | 暗記ノート見直し |
もちろんもっと早めに取り掛かりたいという方は、6月よりも前からはじめてもいいでしょう。
しかし、あまり学習期間が長くなると中だるみになり、8月あたりで息切れしてしまいます。
関連コラム:介護支援専門員(ケアマネ)試験の申し込み方法・スケジュールガイド
過去問は最新年のものを選ぶ
受験するには受験費用や参考書代、当日の宿泊や交通費など出費がかさみます。
そんな時はつい合格した人が使っていた参考書を譲ってもらい、出費を減らそうと思うかもしれません。
しかし、介護保険制度はほぼ毎年法律や制度の一部改正が行われるので、2~3年前に出版された過去問であっても、それだけで学習することは、古い知識を覚えることになってしまい大変危険です。
上手な過去問の選び方
介護支援専門員は受験者数も多く、いろいろな出版社から過去問題集が出版されています。
初めて受験するときは何を買えばいいのかわからず、値段や見やすさだけで選ぶ人も多いのではないでしょうか。
ここでは過去問題集を選ぶときのポイントを紹介しますので、参考にしてください。
過去問題集を選ぶポイント | おすすめ度 | 理 由 |
見やすさ | ★☆☆ | 参考者やテキストの場合は、重要な要素だが、過去問はそれほど重視しなくてもよい |
掲載過去問の多さ | ★★☆ | 過去問は前回分を完ぺきに抑えておくことが重要。数年分が大量に収録されていても、解く時間がない |
解説のボリューム | ★★★ | 解説が豊富ということは、正誤だけでなく最新の法改正情報など丁寧に取り上げている場合が多いので、最も重視すべき要素 |
関連コラム:【ケアマネ試験】過去問題集を選ぶポイント、使い方とおすすめ本5冊
過去問は何年分やればよい?
過去問は最低でも3年分実施しましょう。
介護保険制度は改正があり、制度の改正は5年に1回、報酬改定は3年に1回あります。
しかし、全体的な改定となることは少ないです。
また、ケアマネ試験の問題は制度に精通している問題ばかりではありません。
制度とは直接関係のない問題も出題されます。
また、何がどのように変更されているのかも学びのひとつです。
そのため、過去問は3年分実施することをおすすめします。
関連コラム:ケアマネの勉強法!勉強時間や独学についても詳しく解説
この記事の校正 コンテンツチーム
アガルートでは資格試験に関するコラムを日々投稿しています。
コンテンツチームは主に
①コラム題材の選定
②コラム構成案の作成
③専門家への執筆依頼
④文章の校正・公開
などの作業を担当。
10名程度のメンバーにより、専門家の文章をより分かりやすく適切に皆さんに送り届けています!