ケアマネ試験の介護支援分野の基本情報・試験内容を解説
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ケアマネ(介護支援専門員・ケアマネジャー・ケアマネージャー)試験(介護支援専門員実務研修受講試験)は毎年10月に実施されています。
ケアマネの試験を受けたいと考えている人は「どんな試験内容で、合格基準はどのくらいなのか」「効果的な勉強方法を知りたい」と思っているのではないでしょうか。
この記事ではケアマネ試験の科目の中から介護支援分野の詳しい内容をはじめとして、学習のポイント、各分野の問題数、合格基準までを詳しく解説します。
目次
ケアマネ試験の介護支援分野とは
護支援分野の内容と問われる知識、学習のポイントについて説明します。
介護支援分野は、得点しづらいうえに配点も少ないため、多くの受験生が難しいと感じる科目です。
介護支援分野の出題内容
介護支援分野の出題内容は次の通りです。
- 介護保険法とその他法令に関する科目
- 介護保険制度論
- 居宅サービス計画、施設サービス計画及び介護予防サービス計画に関する科目
試験で問われる知識
試験で問われる知識は、大きく分けて次の3つです。
- 介護保険法、介護保険制度と関係する法律の基礎知識
- 要支援、要介護認定に関する基礎知識
- 居宅介護支援を中心としたケアマネジメントについての基礎知識
介護支援分野の内容は、ケアマネとして実務についたときに必要な基礎的な知識です。
ケアマネになると、介護保険を利用するご本人やご家族に対し、制度の仕組みや流れなどを説明する立場となります。
ここでしっかりと知識を習得できれば、将来必ず役に立つので、あきらめずに学習を続けましょう。
科目ごとの学習のポイント
科目ごとの学習のポイントとしては、
1 介護保険法とその他法令に関する科目
専門的で難しい内容のため、テキストを読んだだけでは簡単に問題は解けません。
知識を定着させるためには、インプットとアウトプットを繰り返していくことがポイントです。
また3年に1度の法改正の内容は、改正年度とセットで押さえましょう。
2 介護保険制度論
確実な解答をするには、専門用語を暗記して、制度の特徴や仕組みを理解しておく必要があります。
特に要支援、要介護認定に関する知識は、申請から認定までの流れをしっかりと把握しておきましょう。
3 居宅サービス計画、施設サービス計画及び介護予防サービス計画に関する科目
居宅、施設、介護予防の各サービス内容は、それぞれの特徴や違いを比較して学習すると、全体を整理できるので分かりやすいでしょう。
自分が住んでいる地域で配布されている「介護保険のしおり」を取り寄せて見てみるのも効果的な学習です。
また試験では、ケアマネジメントに関する事例問題も出題されますので、ケアマネの役割や業務の内容、介護保険の仕組みを関連づけながら学習していくと、さらに理解が深まります。
介護支援分野の問題数
この章では、試験の問題数と試験での時間配分の目安などを説明します。
問題数と試験時間
問題数は全部で60問(1問1点)、試験時間は120分間です。
内訳は次の通り。
- 介護支援分野 25問
- 保健医療福祉サービス分野 35問
関連コラム:【ケアマネ試験】保険医療福祉サービス分野の基本情報・試験内容を解説
出題方式
マークシートによる五肢複択方式です。
1つの設問に5つの選択肢があり、その中から適切な答えを2つもしくは3つ選ぶという解答方法です。
1つでも選択を間違うと不正解となるため、しっかりと勉強をして正確に解答する必要があります。
時間配分と注意点
試験では120分間で60問解答します。
解答時間は1問につき2分以内を目安にするといいでしょう。
1問1問をじっくり考えていると、最後に見直しをする時間がなくなってしまいます。
設問と選択肢を見てもわからないときには、すぐに飛ばして次の問題へいきましょう。
分かる問題から解いていくことがポイントです。
最終的に解けない問題があったとしても、他の問題で確実に得点できていれば合格の可能性は高くなります。
ケアマネ試験では、高い集中力と読解力、問題を解いていくスピードが求められます。
関連コラム:ケアマネ試験の基本情報をわかりやすく解説!
介護支援分野の合格点・合格基準
ケアマネ試験は、「何点以上取れば合格」という試験ではありません。
「介護支援分野」の25問(25点)と「保健医療福祉サービス分野」の35問(35点)の両分野で、70%程度の正答率が「合格基準点」となります。
例えば、介護支援分野で合格基準点に達していても、保健医療福祉サービス分野で得点できていなければ不合格ということです。
ただし、合格基準点は試験の難易度によって補正されるため、毎年変動します。
合格点の推移
実施年度 | 介護支援分野 (正答率) | 保健医療福祉サービス分野 (正答率) | 合格点 |
第23回 (2020年) | 13点 (52%) | 22点 (63%) | 35点 |
第22回 (2019年) | 15点 (60%) | 24点 (69%) | 39点 |
第21回 (2018年) | 13点 (52%) | 22点 (63%) | 35点 |
第20回 (2017年) | 15点 (60%) | 23点 (66%) | 38点 |
第19回 (2016年) | 13点 (52%) | 22点 (63%) | 35点 |
第18回 (2015年) | 13点 (52%) | 25点 (71%) | 38点 |
第17回 (2014年) | 14点 (56%) | 25点 (71%) | 39点 |
例年の合格基準点は、介護支援分野は13~15点、保健医療福祉サービス分野は22~25点、合格点は35~39点の間のことが多いです。
正答率は、介護支援分野は50~60%程度、保健医療福祉サービス分野は60~70%程度となっています。
介護支援分野の難易度が高いことがわかります。
2つの分野で合格基準点を超える必要があるので、正答率が低いからといって諦めるのではなく時間をかけて繰り返して勉強し、知識を定着させるような学習をしましょう。
関連コラム:ケアマネ試験の難易度・合格率は?福祉系資格と徹底比較
まとめ
ケアマネ試験は2つの分野で合格基準点を超えることが必要です。
特に介護支援分野は、得点しづらく難易度の高い科目です。
学習のポイントは時間をかけて繰り返して勉強し、知識を定着させること。
ケアマネとして実務についたときには必ず役立つ科目です。
あきらめずに学習を続けて、試験合格を目指しましょう。