ケアマネ(介護支援専門員・ケアマネジャー・ケアマネージャー)になるためには試験に合格する必要があります。

ケアマネ試験の学習を進めていくうちに保健医療福祉サービス分野に苦手意識を持つ方も少なくありません。

今回は保健医療福祉サービス分野の出題内容や問題数の内訳、合格点などを紹介していきます。

保険医療福祉サービス分野とは

では保健医療福祉サービス分野ではどのような内容のものが出題されるか見ていきましょう。

ケアマネの試験は、

  • 介護支援分野
  • 保健医療福祉サービス分野

2分野に分けて構成されています。

関連コラム:ケアマネ試験の介護支援分野とは?科目や合格点・合格基準を解説

その中でも保健医療福祉サービス分野では、医学的な内容や介護福祉に関する内容の問題構成になっています。

保健・医療、福祉と細分化することができるので一つずつ見ていきましょう。

保健・医療サービス

「保健・医療サービス」は主に高齢者などの人口動態や身体の構造、薬物、疾患などのことについて触れる分野になります。

医師や看護師、セラピストが基礎資格になる方はあまり苦手意識を持たずに学習を進めることができます。

しかし介護福祉士など医療業界で経験がない方は聞きなれない疾患や人体の構造、治療薬などで苦手意識を持たれる方もいます。

ケアマネになると、生活に何かしらの問題を持っている方を対象にケアプランを作成していくことになります。

高齢の方が主なため、疾患や高齢に伴う身体の変化、内服している薬などが無知の状態だと正確なアセスメントができません。

そのため保健・医療の分野の知識も試験に取り入れられて知識の習熟度を確認されます。

福祉サービス

「福祉サービスの分野」では主にヘルパーやデイサービスなどの介護サービスについてや、介護技術、障がい者の支援などについて問われています。

ケアプランを作成する対象者の生活上の問題をアセスメントしたり、自宅で生活するために必要な介護方法を指導することもあります。

介護福祉のサービス内容が理解できているかどうかの習熟度を確認されます。

介護福祉士や社会福祉士などの福祉系の基礎資格を持っている方であれば復習程度で点数を取ることは可能でしょう。

医師や看護師の方は、見慣れない単語やサービスが出てくるので最初は大変かもしれません。

保険医療福祉サービス分野の内容

では、問題数の内訳や問題の出題形式、時間配分など試験の概要について見ていきましょう。

問題数

保健医療福祉サービス分野 問題数
基本問題  30問 保健医療 15問
福祉サービス 15問
総合問題  5問

介護支援分野が25問に対して保健医療福祉サービス分野は35問となっています。

さらに保健医療福祉サービス分野では、5肢複択式の問題基礎問題30問と総合問題が5問となっています。

基礎問題は保健・医療分野の問題と福祉サービス分野の問題がはっきり分かれて出題されています。

保健医療分野の基礎問題が15問、福祉サービス分野の基礎問題が15問と半々になっています。

以前までは基礎資格によってこの問題が免除になっていましたが、現在は免除科目がありませんので注意してください。

受験者全員が60問を解くことになっています。

総合問題は、医療と福祉の内容が混ざった問題が作られており、より実践的な問題内容となっています。

出題形式・問題文

問題文では「正しいものを答えよ」「誤っているものを答えよ」と2通りの設問があります。

また5肢一択のものもあれば複択(2つか3つ答える)の場合もあります。

問題文を必ず確認して解答するようにしましょう。

試験時間

試験時間は120分間となっています。

試験当日の試験前にはオリエンテーションがありますので、15分前までには入室しておき、受験できる体制にしておきましょう。

また途中退室ができる時間とできない時間が試験開始後と終了前にありますので注意してください。

時間配分

前項で120分の解答時間があると記しました。

単純計算で1問にかけられる時間は2分です。

しかし解答した問題の見直しは必ず必要ですし、2分では解けないものも出てくるかもしれません。

30分は見直しに使うことができるよう、計算して解いていきましょう。

90分で全問解き終える場合には、1問1.5分(90秒)です。

可能であれば1問1分程度で解けると余裕が出てきます。

総合問題などの問題の分量が多い問題では、読むだけで時間を消費してしまいますので、自分のペースを模試などで把握しておきましょう。

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保険医療福祉サービス分野の合格点・合格基準

それでは過去の合格点や合格基準を見ていきましょう。

実施年度介護支援分野
(正答率)
保健医療福祉サービス分野
(正答率)
合格点
第26回(2023年)17点(68%)24点(69%)41点
第25回(2022年)18点(72%)26点(74%)44点
第24回(2021年)14点(56%)25点(71%)39点
第23回(2020年)13点(52%)22点(63%)35点
第22回(2019年)16点(60%)25点(71%)39点
第21回(2018年)13点(52%)22点(63%)35点
第20回(2017年)15点(60%)23点(66%)38点
第19回(2016年)13点(52%)22点(63%)35点
第18回(2015年)13点(52%)25点(71%)38点
第17回(2014年)14点(56%)25点(71%)39点

例年の合格基準点は、介護支援分野は13~18点、保健医療福祉サービス分野は22~26点、合格点は35~44点の間となっています。

そして保健医療福祉サービス分野の正答率は、60~70%台を推移しています。

保健医療福祉サービス分野は問題数が多く、介護支援分野よりも簡単な問題なので取りこぼしがないように勉強をする必要があります。

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まとめ

保険医療福祉サービス分野とは

  • 保健・医療サービス:主に高齢者などの人口動態や身体の構造、薬物、疾患など
  • 福祉サービス:主にヘルパーやデイサービスなどの介護サービスについてや、介護技術、障がい者の支援など

保険医療福祉サービス分野の内容

  • 問題数:35問
  • 出題形式・問題文:「正しいものを答えよ」「誤っているものを答えよ」と2通りの設問や、5肢一択のものもあれば複択(2つか3つ答える)など
  • 試験時間:120分
  • 時間配分:単純計算で1問2分

保険医療福祉サービス分野の合格点・合格基準

  • 例年の合格基準点は、介護支援分野は13~18点、保健医療福祉サービス分野は22~26点、合格点は35~44点の間となっている
  • 保健医療福祉サービス分野の正答率は、60~70%台