医療介護業界で勤めている方であれば、一度は聞いたことがある資格のケアマネ(介護支援専門員・ケアマネジャー・ケアマネージャー)。

今回はケアマネを目指そうとしている方へ、介護支援専門員実務研修受講試験の概要や受験資格、受験方法はどうすればよいのか解説していきます。

ケアマネとは

ケアマネは2000年の介護保険法が施行され、介護保険制度を運用する要として生まれました。

試験の正式名称は「介護支援専門員実務研修受講試験」となっています。

ケアマネの業務は、相談援助業務やケアプラン作成、多職種との連絡調整、給付管理など専門性の高さから、試験合格後に研修を受けて証を受け取ることで、おこなうことができます。

試験に不合格した場合はもちろん、研修を修了しなければケアマネとして従事することはできません。

関連コラム:ケアマネとは?仕事内容や役割、働く場所について詳しく紹介!!

試験日程(願書~合格発表)

介護支援専門員実務研修受講試験のスケジュールは試験は年に1回、毎年10月頃に都道府県別で行われ、12月上旬ごろに合格発表があります。

時期スケジュール
6月初旬試験概要が発表・受付開始
7月初旬受験願書締め切り
10月中旬介護支援専門員実務研修受講試験
12月上旬合格発表

※都道府県によって時期がことなります。
 詳しくは各都道府県の担当窓口にお問い合わせください。

関連コラム:介護支援専門員(ケアマネ)試験の申し込み方法・スケジュールガイド

関連コラム:ケアマネ試験当日の必要な持ち物と持っていくと安心できる物を紹介

関連コラム:【47都道府県の受験料一覧!】ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の費用

介護支援専門員(ケアマネ)試験の試験科目

試験科目は以下となっています。

介護支援分野 ・介護保険制度の基礎知識
・要介護認定等の基礎知識
・居宅・施設サービス計画の基礎知識等
25問
保健医療福祉サービス分野 ・ 保健医療サービスの知識等
・ 福祉サービスの知識等
20問
15問
合計 60問

試験時間は120分です。

介護支援分野は主に介護保険法の内容について問われています。

看護師などの医療系資格の方は、ここが点数が取れずに悩む人が多いです。

保健医療福祉サービスでは疾病の予防や高齢者に多い疾患についての問いが入っています。

介護系資格の方はこちらでも頭を悩ませる人が多いです。

以前までは医療系資格保持者は保険医療サービス分野は免除でした。

看護師と介護福祉士を保持している人であれば、介護支援分野の25問で採点されますが、現在は免除制度はなく一律で60問です。

関連コラム:【ケアマネ試験】保険医療福祉サービス分野の基本情報・試験内容を解説

関連コラム:ケアマネ試験の介護支援分野とは?科目や合格点・合格基準を解説

出題形式

マークシート方式で出題は五肢複択方式になります。

また誤ったもの、正しいものを選択するような問題になりますので問題文はきちんと読みましょう。

ケアマネ試験の難易度

介護支援専門員実務研修受講試験はきちんと基本的な知識が理解できているかを問われる試験です。

合格率だけをみると難関に思えますが、きちんと要点を押さえて勉強すれば合格できます。

合格率も近年では20%前後となることが多く、難易度は高めです。

実際に介護福祉士で受験した方の7割近くが合格しています。

出題は五肢複択方式であるため、すべて正解で1点獲得となるので難易度が上がっています。

関連コラム:ケアマネ試験の難易度・合格率は?福祉系資格と徹底比較

ケアマネ試験の合格率

過去五年の合格率はこのようになっています。

年度受験者数合格率
第19回 H28年度124,585人13.1%
第20回 H29年度131,560人21.5%
第21回 H30年度49,332人10.1%
第22回 R元年度41,049人19.5%
第23回 R2年度46,415人17.7%
第24回 R3年度54,290人23.3%
第25回 R4年度54,406人19.0%
第26回 R5年度56,494人21.0%

介護支援専門員(ケアマネ)試験の受験資格

介護支援専門員実務研修受講試験を受けるには大まかに分けて2種類のルートがあります。

  1. 法廷資格
    (医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、 作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、 言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、 栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士)

  2. 相談援助業務
    (生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員)

    ①および②の通算実務経験が5年以上+当該業務に従事した日数が900日以上ある

というのが受験資格になります。

以前までは福祉事務所のケースワーカーや介護業務(ヘルパーなど)も受験資格がありましたが、受験資格からは除外されています。

関連コラム:【図解あり】介護支援専門員(ケアマネ)の受験資格一覧!カテゴリー別に解説

介護支援専門員(ケアマネ)試験の合格基準

介護支援専門員(ケアマネ)の合格率は福祉系の資格の中では低く、全国平均で20%前後ほどしかありません。

合格基準は、

  • 各分野で1点以上正解があること
  • 全分野合計で約70%以上の正解率で合格ライン

とされていますが、合格者数が多い年は少し点数補正がかかります。

年のよって合格点などが変わってくるので、模試などで80点ほどあれば心に余裕ができることでしょう。

関連コラム:ケアマネ試験の介護支援分野とは?科目や合格点・合格基準を解説

関連コラム:ケアマネ(介護支援専門員)試験合格後の手続き、流れを紹介

この記事の校正 コンテンツチーム


アガルートでは資格試験に関するコラムを日々投稿しています。

コンテンツチームは主に
①コラム題材の選定
②コラム構成案の作成
③専門家への執筆依頼
④文章の校正・公開

などの作業を担当。
10名程度のメンバーにより、専門家の文章をより分かりやすく適切に皆さんに送り届けています!

アガルートのコンテンツチームについて