就活におすすめの資格を取得して、ほかの学生と差別化したいと考えていませんか?

就活に有利な資格って何があるのだろう」と考える学生は非常に多くいます。

とはいえ、資格を取ろうと思っても、どの資格が就活に活かせるのか判断が難しいですよね。

無計画に資格を取っても、就活に活かせるとは限りません。

そこで、就活におすすめの資格10選を難易度別に紹介します。

取得した資格を就活でアピールする方法も紹介しているため、今後の就活の参考にしてください。

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資格取得は有利なのか?

必ずしも、就活に資格が必要なわけではありません。

ただし、企業によっては、資格を持っていると有利に働くケースがあります。

資格が有利になるのは、下記のようなケースです。

  • 入社後に必要な資格
  • 入社後に必要なスキルを証明できる資格
  • 業界や職種への熱意を証明できる資格

仕事内容に合う資格を取得すると、即戦力として重宝されることがあります。

例えば、不動産会社が土地や建物の売買を行うには、従事者の5人に1人以上の宅地建物取引士を配置しなければなりません。

そこで、宅地建物取引士の資格を取得していると、ほかの就活生と差をつけられる可能性があるでしょう。

仕事に直接関係のない資格を取得していたとしても、業界や職種に興味関心が高いとアピールできます。

一方で、何も資格を持っていない場合でも、内定を勝ち取ることはできます。

実際に会社説明会などで「資格保有者を優遇することはありません」「資格の有無は選考結果に関係ありません」などと説明する企業も多くあります。

新卒採用は、基本的にポテンシャル採用となります。

スキルは入社後に身につければ良いと考える企業が多く、就活の時点ではそれほど重要視されません。

そうはいっても、就活までに取得すればESや面接でのアピール材料になるでしょう。

仕事に直結する資格ではない場合は、資格取得にあたって努力した過程をアピールすることができます。

難易度別おすすめ資格10選

就活におすすめの資格10個を難易度別に紹介します。

難易度資格の種類
MOSITパスポート秘書検定 ※準1級以上
ファイナンシャルプランナー(FP)※2級以上
TOEIC日商簿記 ※3級以上
日経TEST宅地建物取引士(宅建)
社会保険労務士(社労士)公認会計士
※資格の難易度は必要な平均勉強時間をもとに算出

資格を取得する時は、自分が志望する業界や企業に合った資格を選びましょう。

難易度(低)

MOS

MOSは「Microsoft Office Specialist」の略称で、Microsoft OfficeのWordやExcelなどの利用スキルを証明できる資格です。

MOS試験は、下記2つのレベルが設定されています。

  • 一般レベル(アソシエイト/スペシャリス)
  • 上級レベル(エキスパート)

アソシエイトやスペシャリストは、基本的な機能が中心の資格です。

一方で、エキスパートは、組織としての文書管理やデータ集計などのより高度なスキルが問われます。

事務や営業、製品開発など職種を問わず、基本的なパソコンスキルは必要不可欠です。

入社後の研修で教えてくれる企業もありますが、数時間習った程度では簡単に身につきません。

そこで、MOSの資格があると、基本的なパソコン操作を問題なく行えることを証明できます。

ITパスポート

ITパスポートはITや新しいテクノロジー、経営戦略、マーケティングなどの幅広い知識を証明できる国家試験です。

情報処理技術者試験の試験区分のうち、最も簡単な初級レベルです。

必要な勉強時間の目安は180時間程といわれており、国家資格の中でも比較的取得しやすいといえます。

IT化が進んだ社会で活躍するために必要な基礎的能力を問われる問題が、広い範囲から出題されます。

IT用語やビジネス用語も含まれますが、普段の生活から身につけている知識も含まれるため、一から学習する範囲はそれほど多くありません。

資格の勉強をすることでITを正しく理解して、業務で効果的にITを活用するスキルが身につくでしょう。

そのため、IT業界を志望している学生だけでなく、事務職や技術職、文系・理系問わず、これから社会に出るさまざまな学生におすすめです。

秘書検定 ※準1級以上

秘書検定は、秘書に求められる知識や技術が身についていることを証明できる資格です。

資格を取得することで、一般常識や敬語の使い方、電話対応、ビジネス文書の作成などの社会人に必要なスキルがあることも証明できます。

ただし、社会人のマナーは新入社員研修でも学ぶため、就活でアピールできるのは準1級以上です。

準1級になると、筆記試験と実技試験を受けなければなりません。

そのため、専門的な知識を身につけるだけではなく、話し方や動作・態度の練習も必要です。

3級や2級と比較すると難易度が高いですが、社会人としての正しいマナーが身についていることをアピールできます。

特にホテル業界やブライダル業界、事務職などの接客・電話対応をする機会が多い業界・職種を志望している学生におすすめです。

難易度(中)

ファイナンシャルプランナー(FP)※2級以上

ファイナンシャルプランナー(以下、FP)は、税金や不動産、住宅ローン、保険、教育などの幅広いお金の知識があることを証明する国家資格です。

FPの試験は、下記2つの機関が実施しています。

  • 日本FP協会
  • きんざい(金融財政情報研究会)

どちらのFP資格も3〜1級までありますが、就活でアピールする場合は2級以上が良いでしょう。

FP3級に合格するために必要な勉強時間の目安は80〜150時間程ですが、FP2級になると150〜300時間ほど必要といわれており、難易度が高くなります。

また、金融業界や不動産業界など企業では、入社後にFPの資格取得を目指すケースが多いため、学生時代に取得しておくと将来的にも役立ちます。

就活時には、業界への熱意や基礎的なスキルのアピールに効果的です。

TOEIC

TOEICは、社会や日常生活における英語でのコミュニケーション能力を測る資格です。

満点は990点で、平均スコアは600点程です。

TOEICスコアを100点伸ばすのに、200〜300時間必要といわれています。

就活のアピール材料にTOEICを活用する場合は、現時点の自分のレベルを把握して、目標までどのぐらいの時間が必要かを逆算してみてください。

企業によって求められるTOEICのスコアは異なりますが、就活でアピールするためには650点以上あった方が良いでしょう。

特に外資系企業や海外進出する企業での就活で、英語力があることをアピールするのに役立ちます。

ただし、スコアだけをアピールするのではなく、英語力を磨くために努力した過程や将来のビジョンなども併せて一貫性のある思いを伝えるとより効果的です。

日商簿記 ※3級以上

日商簿記とは、企業の規模や業績を問わず、お金や財産に関する営業取引を帳簿に記録するスキルを証明する資格です。

簿記には日商簿記と全商簿記がありますが、日商簿記は日本商工会議所が主催で、大学生や社会人向けの検定です。

日商簿記3級に合格するために必要な勉強時間の目安は120〜140時間と、比較的取得しやすいため興味のある方はチャレンジしてみると良いでしょう。

日商簿記の資格を取得するとビジネス書や経済新聞の内容を理解できるなど、社会人としての教養が身についていることをアピールできます。

入社後は、日々の帳簿付けだけでなく、財務諸表や決算書を読み解く際にも使えるスキルです。

そのため、金融業界や商社を目指す学生や事務職を目指す学生に役立つ資格です。

日経TEST

日経TESTは、日本経済新聞社と日本経済研究センターが主催する資格です。

資格を取得すると、経済知識や考える力があることを証明できます。

日経TESTの結果は合否ではなく、スコア判定です。

上限は1,000点で、平均は550〜600点程といわれています。

もし、日経TESTを受験する場合は、平均点以上を目指すと良いでしょう。

日経TESTの試験ではさまざまな経済に関する問題が問われるため、経済情報やニュースに触れられます。

就活の面接では時事問題に関する意見を求められることもあるため、資格取得は面接対策としても効果的です。

日経TESTの勉強によって身につけた知識により、ほかの学生と差をつけた回答ができるようになるでしょう。

宅地建物取引士(宅建)

宅地建物取引士(以下、宅建)は、宅地建物取引業法に基づいて定められた不動産取引の専門家(宅建士)であると示す国家資格です。

宅建士になるための試験が、宅建試験です。

宅建試験に合格後は、登録実務講習を受講して登録することで、実際に宅建士としての仕事ができるようになります。

不動産業界では、宅建業従事者5名につき1名以上の専任取引士を設置しなければなりません。

そこで、面接時に宅建資格を持っていると、入社後に即戦力になるとアピールできます。

また、入社後に宅建の取得を勧められる企業もあるため、学生時代に取得するとほかの同期社員に差をつけられるでしょう。

合格には200〜300時間ほどの勉強時間が必要といわれているため、初めて勉強する場合は3〜5ヶ月は勉強時間を確保することをおすすめします。

難易度(高)

社会保険労務士(社労士)

社会保険労務士(以下、社労士)は、社会保険や労働関連の法律の専門家として、行政機関に提出する書類や申請書などを依頼者に代わって作成できる国家資格です。

雇用や社会保険、労働問題、公的年金の分野で唯一の国家資格であり、多くの企業から重宝されます。

資格を取得すると、大手社労士事務所や経営コンサルティング会社、企業の人事総務部門への就職も選択のひとつとなります。

ただし、大学生が社労士の試験を受験するためには、大学で単位を一定以上修得する、もしくは行政書士試験に合格していなければなりません。

受験資格を考えると、大学生が社労士の資格試験を受験できるのは、3年生と4年生の2回のみ。

さらに、就活に活かそうとすると、3年生の時に合格する必要があります。

難易度が高い社労士試験に少ないチャンスで合格するためには、要点を抑えて効率よく勉強することが大切です。

公認会計士

公認会計士とは会計監査のスペシャリストで、医師や弁護士と並び、三代国家資格のひとつです。

会計分野の最高峰の資格で独占業務の財務諸表監査や財務・経理、会計コンサルティングなどさまざまな業務を担います。

主な就職先は監査法人ですが、ほかにも会計士事務所や税理士法人、コンサルティングファーム、一般企業などさまざまな業界への就職活動に活かせるでしょう。

また、公認会計士の資格は生涯有効なため、就活時だけでなく今後の人生において活かし続けられることも魅力のひとつです。

受験資格がないため誰でも受験可能ですが、難易度が高く合格には3,500時間程の勉強時間が必要といわれています。

公認会計士の資格を就活で活かしたい場合は、なるべく早めに対策を始めましょう。

資格取得の注意点

アピールしたい気持ちが先行した状態で資格を取得すると、就活でうまく活かせない可能性があります。

就活に向けて資格を取得しようと考えている方は、これから紹介する2点に注意しましょう。

むやみに資格をとりすぎない

手当たり次第に資格を取得しすぎるのはNGです。

志望する業界や職種に関連しない資格や難易度が低い資格などをいくつも取得して、一貫性がない印象を持たれるとかえってマイナス評価になる可能性があります。

資格取得のために使った時間や労力を無駄にしたくないですよね。

就活で資格を有効活用したい場合は、志望する業界や職に合う資格を厳選して取得しましょう。

志望企業にマッチしない資格の取得

志望企業に合わない資格は、効果的なアピールに繋がらない可能性があります。

資格取得までの過程をアピールできたとしても、仕事には直結しません。

そのため、志望企業に合わない資格を取得しても、アピールに繋がらず就活生の取り柄を十分に発揮できない状況になってしまいます。

もし資格を就活でアピールしたい場合は、企業が求める資格を調べた上で取得を目指してくださいね。

資格を取得するまでの流れ

資格を取得するまでの流れは、下記のとおりです。

  1. 取りたい資格を探す
  2. 取得が可能かを調べる
  3. 資格取得までのスケジュールを立てる

正しい手順で資格を取得しないと、時間や労力が無駄になるかもしれません。

資格取得までの流れを確認して、就活を成功させるためにすべきことを確認してくださいね。

1.取りたい資格を探す

まずは自分が興味のある資格を探してみましょう。

就活に有利だからといって興味のない資格を取得しようとしても、勉強が苦痛に感じるものです。

一方で、興味のある業界や資格なら勉強が捗るだけでなく、面接では資格を取得した動機も明確に伝えられて熱意をアピールできます。

資格は就活が本格化するまでに取得するのがベストですが、4年生になってからでも自分が進みたい業界への理解を深めるという意味で有効です。

2.取得が可能かを調べる

資格の種類が決まったら受験資格や難易度、必要な勉強時間、試験日などを確認しましょう。

就活でアピールするためには、ESや面接までに資格取得が間に合わなければなりません。

年1回しか試験を実施していない資格は、選考本番までに取得が難しい可能性があります。

就活に効果的だからという理由だけで資格取得を目指すのではなく、現実的に取得できる資格かどうかも確認することが大切です。

3.資格取得までのスケジュールを立てる

資格が取得可能とわかったあとは、申込日や試験日を確認して具体的なスケジュールを立てましょう。

資格の勉強を始める時は、必要な勉強時間の目安を確認して、試験日から逆算して日々の勉強時間を確保します。

大学生は資格の勉強のほかに、授業やゼミ、部活、アルバイトなどで忙しい場合もあります。

そのため、削っても問題のない時間を探して資格の勉強にあてる工夫も必要です。

就活で資格を効果的にアピールする方法

就活で資格をアピールしようと「〇〇の資格を持っています」と伝えただけでは、採用担当者の心に響きません。

ただ資格を持っている事実を伝えるだけでは、かえって「興味があるわけではないのかな」と思われてしまう可能性があります。

そこで、効果的にアピールするための3つの方法を見ていきましょう。

目的を明確にする

取得した資格を伝える時は、資格を取ろうとした目的を明確に伝えましょう。

面接では、採用担当者は就活生の価値観や目的意識を知ろうとしています。

ただ就職に活かすために取得したとしても、数ある種類の中からその資格を取得した理由があるはずです。

例えば「社会人になってからも活かせると思ったので、MOSの資格を取得しました」と伝えると、就活生が何をモチベーションに努力できる人なのかをアピールできるでしょう。

取得までの過程をアピールする

合格した結果だけでなく、資格を取得するまでの過程で工夫したことや苦労したことなども伝えることが大切です。

企業は就活生の経験から、入社後も同じような働き方をするのではないかと想像しています。

そのため、困難にぶつかった時の就活生の対応や姿勢を知りたいのです。

例えば、学業と部活、アルバイトがあって勉強する時間がないなか、どのように工夫をして勉強時間を確保したのかといった内容を伝えると良いでしょう。

入社してからどのように活かすのか

入社後に資格をどのように活かすのか、就活生の考えを伝えることも効果的です。

資格そのものを活かすことも良いですが、資格取得する過程で得た継続力や計画性などは就活生の強みとしてアピールできます。

面接では「資格取得を通して培った継続力と計画性を活かして、御社で営業として良い成績を挙げたいです」と伝えると良いでしょう。

そのほかにも、次に取得したい資格をアピールすると意欲を見せられます。

履歴書・ESに記載する際のポイント

資格をアピールしたい気持ちが先走ると、履歴書やESを書く際に大事なポイントを見落とす可能性があります。

履歴書やESで資格を正しくアピールするためにも、3つのポイントを意識しましょう。

有効期限に気を付ける

資格によっては、有効期限があるものがあります。

例えば、車の免許は期限が切れる前に講習を受けて更新しなければなりません。

履歴書やESに資格名を書く前に、自分が取得した資格に有効期限があるかどうかを確認して、期限が近い場合は更新手続きを行いましょう。

レベルが低すぎる資格は書かない

一定のレベルよりも低い資格は、書かないことをおすすめします。

例えば、TOEICの平均点は600点であるにもかかわらず「TOEIC450点」と記載すると、一定レベルに達していないことをアピールする結果となり、選考で悪目立ちする可能性があります。

どの資格を書いたらダメという明確な基準はありませんが、レベルが低すぎる資格は書かない方が無難です。

取得予定や勉強中の資格についても記載しておく

取得した資格だけでなく、取得予定の資格や勉強中の資格もアピール材料となります。

合否結果待ちの資格は「取得予定」と、まだ受験していない資格は「勉強中」と記載しましょう。

記入箇所は資格欄の最下部で、年月日は空欄で大丈夫です。

資格取得という目標を決めて努力しているため、その姿もしっかりとアピールしてくださいね。

まとめ

就活に活かせるおすすめの資格とアピール方法を紹介しました。

ほかの学生と差をつけて内定を獲得するために資格取得を考えている場合は、志望する業界や職種に関係のある資格を選びましょう。

また、就活でアピールするからには、それなりのレベルの資格であることもポイントです。

どの資格を取ろうか決まっていない場合は、難易度別におすすめの資格を紹介しているため参考にしてくださいね。

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新井綾世

この記事の著者(新井綾世)

新井綾世(あらい あやせ)

さまざまな企業のメディアで活動するフリーランスのライター。
大学在学中は法科大学院への進学を志して勉強するも途中で挫折し、卒業後は都内にあるメーカーに就職。
一般職勤務や地元企業への転職などを経て、ライターとして独立。
現在は主に住宅や教育などの記事の執筆やディレクション、ブログ・SNS運用などを行う。
プライベートでは3人の子供がいる母で「子育て中でも好きな仕事を諦めない!」を実践中。

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