弁理士法人 井澤国際特許事務所の井澤 幹様にインタビューを行いました。

資格を取得しようと思ったきっかけや仕事のやりがい、弁理士の将来性についてなど詳しくお答えいただいています。

これから弁理士を目指す方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

なぜ弁理士の資格を取得しようと思ったのですか?

祖父・父と弁理士だったのがきっかけではありますが、父の仕事に対する姿勢や内容について単純に興味が湧いたからです。

今だと問題になりそうですが、小さい頃、父の職場で、世にまだ出ていないおもちゃや製品を見たことがあり、そのとき「弁理士は、日本の技術の最先端に接する仕事なんだ」と思ったからです。

主にどのような業務をされているのですか?

特許・商標・意匠の出願業務がメインです。

その他、クライアントの開発会議に出席しアドバイスを行うなどのコンサル業務を行ったり、知財のリテラシーをあげるための勉強会講師をしております。

1日の簡単なスケジュールを教えて下さい

10時出勤19時退社が平均的で、週2日出勤前にジムに行っています。

仕事内容は毎日変わります。

仕事の魅力ややりがいを感じる時を教えて下さい

比較するのは失礼ですが、弁護士さんやお医者さんは、起こってしまった事態の対応がが多いと思いますが、我々弁理士は、これから起こる事のサポート、つまり、「こんなことやりたい」「こんなものうりたい」など、将来に希望を持った笑顔のクライアントが多いので、クライアントからのご相談はいつも楽しみでやりがいをもちます。

特許や商標のサポートを行った製品が市場でみかける瞬間もやりがいを感じます。

印象に残っている仕事・案件のエピソードがあれば教えて下さい

「いきものがかり」や「純烈」、朝倉未来選手のアパレルブランドや「BreakingDown」の商標登録をしたとき、それぞれ障壁がありましたが、その障壁を乗り越え、クライアントから褒められたことが嬉しく印象的でした。

なぜ独立開業(または当事務所所属)をしようと考えたのですか?

私は結果的に、祖父・父と受け継いだ事務所に2002年に所属し、2014年に代表となりました。

代表弁理士になったとき、井澤国際特許事務所は、必ず、「弁理士が仕事をする事務所」を目指そうと思いました。

つまり、やりたい事をしたかったら、代表になる(独立開業する)しかないと思います。

開業後(または職務開始後)、最も苦労されたのはどのような部分ですか?

やはり、クライアントから信用を得る事でしょうか。

難関試験をパスし弁理士になっても、クライアントから信頼・信用を得られる訳じゃない、という事です。

今後の展望等がありましたら教えて下さい

知財のリテラシーについて、知ってるようで知らない経営者が多いので、啓蒙していきたいです。

弁理士に向いている、活躍できるのはどのような方だと思いますか?

業界的にコミュニケーション能力が高くないので、コミュニケーション力と、探求心がある方が向いていると思います。

弁理士の将来性についてはどう見ていますか?

弁理士が扱う発明は、今までに世の中にないものなので、生成AIであっても対応できないものが多いと思います。

なので、まだまだ可能性があると思います。

これから資格取得を目指している方へメッセージをお願いします

弁理士は産業の発展や国の経済途上に欠かせない職種だと思いますので、一緒に日本を盛り上げていきましょう。

この記事の執筆者:井澤国際特許事務所 代表弁理士 井澤幹

某テレビ局顧問弁理士。1930年創立の井澤国際特許事務所の代表。

高校ラグビー全国大会(花園)出場した唯一の弁理士。
日本大学法学部法律学科で知財のドン「後藤晴男」教授に指導を受け、2002年に弁理士試験合格。

■経歴
弁理士登録(No.12372) 2002年
特定侵害訴訟代理資格付記登録 2004年
日本弁理士会 副会長 2011年
日本弁理士会 執行理事 2017年
日本弁理士会 広報センター センター長 2018~2022年
弁理士試験 試験委員 2018~2020年
■実務分野
特許/商標/意匠/訴訟/鑑定
■モットー
親しみやすい弁理士を目指します。

弁理士法人 井澤国際特許事務所