弁理士バッジというものをご存じでしょうか。

弁理士バッジは弁理士であることを一目で証明出来るものであり、弁理士にとっては非常に大切なものです。

今回は弁理士バッジの意味やその役割等について現役弁理士が詳しく解説します。

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弁理士バッジとは?形・紋章の意味は?

弁理士登録をすると日本弁理士会から弁理士バッジが送られてきます

この弁理士バッジは昭和9年に制定されたものであり、赤いベルベット様の台座の上に金色の紋章が配置された、遠目からも良く目立つ豪華な記章となっています。

さらに、紋章は16 弁の菊花の中央に五三の桐花をあしらった形状となっており、以下のような由来があると言われています。

 「菊花の図形は「正義」を表し、桐花は「国家の繁栄」を表す。菊花が正義を表すのは、その形体が正しく、放射状をあらわしているか、太陽すなわち日輪を象徴するものとされ、至高・至尊とする印度及び仏教思想にある。次に、桐花は「韓史外伝」によると、聖主の出現をまって飛来する瑞鳥の集まる樹で、王者を 祝福すること、それはとりもなおさず国家、国民の繁栄を意味する。」

※「日本弁理士制度100年史」より、弁理士会 平成12年

この弁理士バッジには実は種類が2種類あります。

以下の章では、これら2種類のバッジについて解説します。

弁理士バッジの記章と略章について!つけなくても良い?

弁理士バッジには記章と略章がある

弁理士バッジには記章と略章とがあります。

弁理士登録をしたときに弁理士会から貰える弁理士バッジは記章と呼ばれるもので、直径が2cm程と大きめのものとなっています。

大きくて前述したように目立つ見た目であるため、普段は一回り小さめの略称を使用している方が多いとも。

略称も記章と同じく使用することができ、どちらも裏面には弁理士としての登録番号が刻印されています。

略章は、所定の手数料を添えて日本弁理士会に申請すれば造ってもらうことができます。

筆者の場合には、初めに貰った記章に特に不便は感じていないために略章は造っておらず。

弁理士バッジはつけなくても良い?

弁理士に限らず士業のバッジをつけることについて、「ダサい」「なんとなく恥ずかしい」という声が。

その一方、実は弁理士バッジはつける「義務」があります。

弁理士記章および略章規則(会令第10号) 

第2条 会員は、弁理士の業務を行う場合には、記章を着用しなければならない。ただし、その記 章は略章に代えることができる。(改正、昭 62・3・27 臨時、平 12・12・7 臨時、同 30・3・14 臨時) 

上記の規則にあるように、「弁理士の業務を行なう場合には、記章を着用しなければならない」とされています。

その一方、記章は略章に代えることができるとの但し書きがあるために、弁理士業務を行なう場合には、記章か略章のどちらかを付ける必要があるということになります。

弁理士バッジは裁判所や特許庁へ行く時に大活躍?

一般の方が特許庁や裁判所に入るには身分証明の手続きや、手荷物検査等が求められます。

一方で、弁理士は弁理士バッジをつけていれば、弁理士バッジによって身分証明ができるため、面倒な身分証明の手続きや持ち物検査等をせずに館内に入ることができます

弁理士は仕事柄、特許庁や裁判所に行く機会がしばしば。

その際に、前述したように普段から弁理士バッジを着用していれば、特許庁や裁判所への出入りもスムーズで快適に移動ができます。

弁理士バッジはいつもらえる?

弁理士バッジは、弁理士登録が認められた後に、郵送で日本弁理士会から送られてきます

筆者の場合、弁理士登録申請の手続きをしてから1ヶ月半~2ヶ月程で入手することができたと記憶しています。

他の資料等と共に、とても大きな段ボール箱で届くので、受け取った時は一体何が届いたんだろうとの驚きも。

大きな段ボール箱の中に桐の小箱が入っていて、その中に弁理士バッジが入っているのを見つけたときはとても嬉しかったのを覚えています。

大変だった弁理士試験と実務修習を経て、やっと手に入れた弁理士バッジは、今でも宝物の一つです。

実力者は銀色の弁理士バッジに昇格するって本当?素材は?

弁理士バッジは「全員」金色である

実力のある弁理士は弁理士バッジの色が違うという噂を聞いたことがある方もいるかもしれません。

しかしながら、弁理士バッジには階級等はなく、全員が同じ金色となっています。

ただ、長年弁理士バッジを使い続けているうちにだんだん金メッキがはがれて銀色になってしまうこと、。

そのため、「実力のある弁理士のバッジは銀色」と言われることもあるようです。

弁理士バッジの素材は?

弁理士バッジの素材については、正確なところは不明です。

一方、銀に金メッキがされているとも言われていることも納得のずっしりと重みのあるものとなっています。

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この記事の執筆者

Naoko


京都大学大学院農学研究科修了。


研究者を目指し大学に残ったものの、結婚出産を経てより子育てのしやすい環境を求めて知財業界へ。


特許事務所で特許事務(国内・海外)を3年程経験した後、第3子の出産を機にパラリーガルに転身。弁理士試験に挑戦し、一発合格。


現在、特許事務所で弁理士として活躍。

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