弁理士試験は試験期間が半年以上にわたる長丁場の試験であるために、長期間にわたって勉強のモチベーションを維持できるかどうかも、短期合格のカギになります。

ですが、試験の手ごたえが良くなかった場合や、受からない・・という場合には、どうしても勉強のモチベーション維持が難しくなってしまいますよね。

今回は、弁理士試験を受けたけれど残念な結果になってしまう場合にありがちな原因と、モチベーションを維持して合格するためのポイントについて解説します。

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弁理士試験は難しい

過去の弁理士試験統計によれば、弁理士試験の例年の合格率はおよそ6~10%となっています。

また、合格者の平均受験回数はおよそ4回となっています。

東大や京大を初めとする有名国公私立大学を卒業した受験者がおよそ65%以上を占めるにもかかわらずです。

このデータからも分かるように、弁理士試験に一発で合格することは、簡単なことではないのです。

誰でも簡単に取得できるような資格ではないからこそ価値がある!と考えて、焦ることなく取り組みましょう。

参考:特許庁HP過去の試験統計

弁理士試験で残念な結果に終わってしまう場合のありがちな原因

弁理士試験に合格するまでに時間がかかってしまう原因はいろいろあると思いますが、最も大きな原因としては勉強の方法が挙げられます。

以下に、合格までに時間がかかってしまう場合にありがちな勉強方法をいくつか挙げますので、ご自分の勉強方法がこれらに該当しないかどうかチェックしてみて下さい。

①毎日勉強できていない

あなたは毎日勉強できていますか?

合格までに時間がかかる人は、毎日勉強ができていない傾向にあります。

弁理士試験で求められる知識量は非常に多く、また内容も多くの人にとっては馴染みのないものです。

そのため、一回の勉強で10インプットしても定着する知識はせいぜい2~3程度です。

できるだけ勉強の回数を増やしてインプットをし続けない限り、いつまでたっても知識量が増えません。

その結果、成長している感覚が味わえず、勉強が楽しくなくなってしまいます。

②全体像が把握できていない

弁理士試験の勉強は、大きな一枚の絵を描くようなものだとイメージして下さい。

多くの人は絵を描くとき、まずは全体の構図を考えて、大枠から描き始めるのではないでしょうか。

小さなパーツから描き始めるのはバランスをとることが難しく非効率ですよね。

弁理士試験の勉強も同じです。

まず「この法律はなんのために、どのような思想で作られているのか」という全体像を理解せずに、1つ1つのパーツから勉強を初めてしまうと、法律を構成する各パーツの位置づけが分からず、理解に時間がかかってしまいます。

また、全体像が見えないと、いつまでもゴールが見えなくて勉強が辛くなっちゃいますよね。

③余計な勉強をしてしまう

弁理士試験は試験範囲が非常に広いために、とにかく効率的に勉強を進める必要があります。

しかしながら、多くの受験生が余計な勉強に時間をとられている傾向にあると感じます。

例えば、誰かが自分が手を付けていない学習をしているのを聞いて焦ってしまい、むやみに他の人と同じ学習に手を広げてしまっていませんか?

他の人に惑わされて余計なことにまで手を出すのではなく、今の自分に必要な内容に取り組むように心がけましょう。

次の弁理士試験で合格するためにやるべき3個のこと

もしも、今回不合格だった方は、来年合格するために楽しく勉強してください。

楽しく勉強できれば、勉強に対するモチベーションを常に高く維持できるはずです。

では、どのようにすれば楽しく勉強できるのか。そのコツを以下にまとめました。

是非実践してみて下さい。

①毎日勉強できる工夫をする

合格のためには、ズバリ「毎日勉強する」ことがとても重要です。

毎日勉強すれば、いくら理解が難しい弁理士試験の勉強であっても、確実に知識が増えていくことを実感できます。

早期に自分で過去問を解けるステージに進むことができれば、勉強が楽しくなってきます。

また、毎日勉強を続けているという自負が、大きな自信にもつながります。

次で合格したい方は、より意識してみて下さい!

仕事や子育て、家事等で忙しくて・・・、という方も多いと思います。

そこで、今回は毎日勉強を続ける必殺技を伝授したいと思います。

その名も「トイレで1問だけ勉強」です!

どんなに忙しくても、トイレには毎日必ず行きますよね。

そこで、トイレに入ったら口述過去問を一問読むというのはいかがでしょうか。

フルタイムで働きながら、三人の育児と家事をいわゆるワンオペでこなしていた筆者も、この必殺技で仕事の繁忙期を乗り切ることができました。

②勉強のやり方を見直し具体的な計画を立てる

すでに弁理士試験を経験している方は、勉強方法を変えることに抵抗があるのではないでしょうか。

ですが、試験後又は結果発表後は、勉強方法を見直す良いチャンスです。

短期合格に向けて、勉強の順番はこれで正しいのか、無駄な勉強をしてしまっていないか自分のこれまでの勉強のやり方をまずは振り返ってみましょう。

そして、次の試験までの日数と勉強すべき内容とを把握して、勉強の計画を具体的に立てましょう。

「〇月〇日は特許法の短答過去問を20問勉強する」等、毎日の具体的な計画を立ててしまえば、あとはその計画をこなしていくだけです。

試験までの道のりが見えてしまえば、今自分がどの地点にいるのかが見えてやる気も出てくるはず。

ゲーム感覚で楽しんでしまいましょう。

そして計画よりもさらに大事なのが、計画どおりに進まなくても落ち込まないこと!

計画を守れなかったら、何度でも気づいたときに微調整すればいいんです。

少なくとも一か月に一回は計画を立て直す日を設けて、勉強の進捗や方向性を確かめてくださいね。

③できるだけ早く勉強を再開する

試験を受験した直後や結果発表後はどうしても勉強のモチベーションが下がってしまいがちです。

少しだけ休憩してから始めようと思っていると、あっという間に数週間、気づけば数か月経っているなんてこともあるかもしれません。

そうすると、せっかく習得してきた知識量が減ってしまい、次に勉強を始めるときのハードルが高くなって、勉強が楽しくなくなってしまうこともあります。

そこで、試験が終わったり結果発表があったら、すぐに勉強方法の見直しや次の試験までの計画を始めて、できるだけ早く勉強する生活に戻しましょう。

勉強を始めてしまえば、モチベーションも徐々に上がってくると思います。

まとめ

弁理士試験は難しい試験ではありますが、正しい方向性で根気よく勉強を続けることができれば短期間で合格することも十分に可能な試験です。

弁理士試験は長い勉強期間が求められるハードな試験ですが、だからこそ合格した時の喜びやリターンは大きいです。

過去の試験分析から出題傾向を熟知している予備校のオンライン講座等をうまく活用して、効率よく、また楽しく勉強して、合格を目指しましょう!

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この記事の執筆者

Naoko


京都大学大学院農学研究科修了。


研究者を目指し大学に残ったものの、結婚出産を経てより子育てのしやすい環境を求めて知財業界へ。


特許事務所で特許事務(国内・海外)を3年程経験した後、第3子の出産を機にパラリーガルに転身。弁理士試験に挑戦し、一発合格。


現在、特許事務所で弁理士として活躍。

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