IELTSの目標別スコアの目安と必要な勉強時間
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留学や海外移住の際に英語力の証明として使えるIELTS。受験を検討している人が気になるのは、「どのくらいのスコアが必要か」「どれくらい難しいか」ですよね。
この記事では、IELTSのスコアの仕組みや日本人の平均値、そして目標別スコアの目安について紹介します。
目次
IELTSのスコアの仕組み、採点方法
IELTSのスコアには、「バンドスコア」と「オーバーオールスコア(OA)」があります。
バンドスコアとは、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能それぞれの点数を意味し、その平均値を算出した総合点がオーバーオールスコアです。成績証明書には下のように表示されます。
Listening | Reading | Writing | Speaking | Overall |
6.0 | 6.5 | 6.0 | 6.5 | 6.5 |
バンドスコアを知ることで自分の英語力の強みと弱みを知ることができるのが、IELTSの大きな特徴です。
バンドスコア・オーバーオールスコア共に9.0を最高点とし、0.5点刻みで採点されます。
ここでは、各項目のスコアの具体的な採点方法と、オーバーオールスコアの出し方を解説します。
バンドスコアの出し方と採点基準
バンドスコアの出し方を、各技能ごとに紹介します。
リスニング
リスニングテストは、再生される音声を聞いて設問に回答します。
選択式や記述式などさまざまな種類の問題がありますが、全て正誤問題なので、正解するごとに1点加算される仕組みです。
全部で40問あり、正解数の合計でバンドスコアが決まります。
バンドスコアに必要な正解数は下の通りです。
正解数 | リスニングバンドスコア |
39−40 | 9.0 |
37−38 | 8.5 |
35−36 | 8.0 |
32−34 | 7.5 |
30−31 | 7.0 |
26−29 | 6.5 |
23−25 | 6.0 |
18−22 | 5.5 |
16−17 | 5.0 |
リスニングに関しては、アカデミックとジェネラルとも同等の問題が出されるため、バンドスコアの出し方も共通しています。
どちらを受験しても、この表通りに採点されます。
リーディング
リーディング試験もリスニング同様に正誤問題なので、正解数に応じてバンドスコアが決まります。
リスニングと大きく異なる点は、アカデミックとジェネラルで特定のバンドスコアを達成するために必要な正解数が異なる点です。
正解数(アカデミック) | 正解数(ジェネラル) | リーディングバンドスコア |
39−40 | 40 | 9.0 |
37−38 | 39 | 8.5 |
35−36 | 37−38 | 8.0 |
33−34 | 36 | 7.5 |
30−32 | 34−35 | 7.0 |
27−29 | 32−33 | 6.5 |
23−26 | 30−31 | 6.0 |
19−22 | 27−29 | 5.5 |
15−18 | 23−26 | 5.0 |
アカデミックがより学術的な内容なのに比べ、ジェネラルの場合は広告や商品説明などを読み取る問題といった、より日常的な設問が多いです。
そのため一定のバンドスコアを取得するためにより多くの設問に正解する必要があります。
難易度が低いとはいえ、1つの凡ミスでバンドスコアが下がってしまう可能性が高く、より慎重に回答を選ばないといけません。
ライティング
ライティングには2つのタスクがあります。
それぞれのタスクを下の4つの項目で評価し、その4つの項目の平均点がそれぞれのタスクのスコアとなります。
タスク1の点数配分はタスク2のわずか半分なので、よりタスク2に重点を置いてライティングに取り組むとハイスコアを狙うことができます。
タスク1とタスク2のライティングは、下の評価基準に基づいて資格のあるIELTS試験官が採点します。
ライティングの勉強をする際には、下の評価基準を意識して練習すると良いでしょう。
タスク1の評価基準
タスク2の評価基準
スピーキング
スピーキングテストは面接官と1対1で行われます。
ライティングと同様にIELTSの資格を持った試験官が下の評価基準に基づいて採点します。
評価基準には「流暢さと一貫性」、「語彙力」、「発音」、「文法力」、「正確さ」など、多くの基準が定められています。
スピーキングテストというと発音を気にしてしまう受験者が多いですが、発音はあくまで4つのうちの1つの評価基準なので、正しい文法で流暢に話せば発音に自信がなくてもハイスコアを取得することは決して不可能ではありません。
評価基準を参考に、バンドスコアを上げるにはどのように回答をすれば良いのか意識して練習をしましょう。
オーバーオールスコアの計算方法
オーバーオールスコアは、上で紹介した4つの技能によるバンドスコアの平均値を算出した点数です。
4技能の点数を足して4で割った数字ですが、気をつけたいポイントは、0.25単位で切り上げ、切り下げを行うという点です。
例えば4技能のバンドスコアの平均が6.25だった場合、オーバーオールは6.5に引き上げられます。
他の例は下の通りです。
リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | 合計 |
5.0 | 6.0 | 6.0 | 5.5 | 22.5 |
合計点22.5÷4=5.625 →近い方に切り下げられオーバーオール5.5
リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | 合計 |
6.0 | 7.0 | 8.0 | 6.0 | 27 |
合計点27÷4=6.75 →近い方に切り上げられオーバーオール7
バンドスコアに必要な英語力レベル
バンドスコアに必要な英語力レベルについて解説します。
IELTSのスコアに関する英語力は、以下のように定められています。
引用:IDP IELTS
この図だけでは正直分かりづらいと感じる受験者も多いと思うので、ここではIELTSのスコアを英検やTOEFL®に換算した例も含めて解説します。
文部科学省が出している「各資格・検定試験とCEFRとの対照表情報」を参考にしていますが、英語試験はそれぞれ異なる特徴があります。
そのため、点数換算はあくまで参考までにしてください。
これらを参考に、目標のスコアを決めて受験に向けて準備してみてください。
関連コラム:IELTSのスコア換算表!TOEFL®/TOEIC®/英検との違いは?
IELTSスコア ~3.5
IELTS0〜3.5は、非常に限られた中でも簡単な英単語を聞いたり伝えたりできるレベルです。
ネイティブの会話になると聞き取れなかったり、会話を続けるのは困難だとされます。
IELTSのオーバーオールスコア3.5は、英検3級やTOEFL iBT®の30以下に相当します。
IELTSスコア 4.0~4.5
IELTSスコア4.0〜4.5のレベルは、簡単な話題の会話や文章なら理解ができ、ある程度の意思を伝えることができます。
専門用語や複雑な文法が混ざると理解できないこともあります。
英検準2級から2級、TOEFL iBT®の40〜60程度の英語力とされています。
IELTSスコア 5.0~5.5
バンドスコア5.0〜5.5を取得できるレベルになると、完全ではないものの英語を不自由なく使えるようになります。
専門用語や複雑な文法が出てくると間違えてしまうことがあるものの、自身の専門分野ではしっかりとコミュニケーションが取れるレベルです。
英検2級から準1級、TOEFL iBT®の70前後の英語力があることを示します。
IELTSスコア 6.0~6.5
バンドスコア6.0〜6.5は、おおむね英語を使いこなすことができるレベルを示します。
慣れ親しんだ内容の会話であれば、難易度の高い単語や文法を使いこなすことができます。
バンドスコア6.0〜6.5は、英検に換算すると準1級から1級程度の英語力が必要となり、海外の大学が最低基準とすることも多いレベルです。
IELTSスコア 7.0~7.5
オーバーオールスコア7.0〜7.5は、非常に優秀かつバランスの取れた英語力があると言えるレベルです。
状況によってはエラーが発生することがありますが、ほとんどのシーンでネイティブと会話ができ、複雑な言い回しにも対応が可能です。
英検では1級以上のレベルで、TOEFL iBT®95以上に相当します。海外の大学院への入学には7.0〜7.5程度の英語力が求められます。
IELTSスコア 8.0~8.5
8.0以上のスコアを取得した受験者は優秀でネイティブスピーカーに限りなく近い英語力を持ちます。
特に正誤問題でないライティングやスピーキングで8.0以上取得できた場合、英語を自由自在に使いこなせていると言えるでしょう。
英検では図ることができない英語力とされ、TOEFL iBT®のスコア100以上に相当します。
IELTSスコア 9.0
IELTSスコア9.0を達成できた受験者は、ネイティブスピーカー同等の英語力を持ち、かつ試験中にスペルミスなどの凡ミスをしない集中力を持っていると言えるでしょう。
ネイティブスピーカーでも取得が難しいと言われる9.0をライティングやスピーキングで取得できた場合、英語力だけでなくIELTSで審査されるタスク達成など、試験の採点基準もしっかりと理解し意識的に書く・話す内容を選択できる能力があります。
また、日常会話だけでなく、ビジネスシーンでの議論や学術的な内容も問題なく理解ができるレベルです。
TOEFL iBT®のスコア満点に相当します。
IELTSの日本人の平均スコアについて
TOEIC®や英検は周りで受験している人も多く、なんとなくどれくらいの点数が平均なのか分かりやすいです。
一方で、留学や移住など具体的な目的で受験をする傾向にあるIELTSは、周りに受けている人が少なく、どれくらいが平均スコアなのか分かりづらいと思います。
そこでこの章では、日本人のIELTSスコアの平均値について紹介します。
日本人の平均スコア (アカデミック・ジェネラル)
IELTSは毎年世界中で開催されている試験で、毎年300万人もの受験者が試験を受けています。
2019年の受験者の割合はアカデミックが77%、ジェネラルが23%でアカデミックを受験する割合が多くなっています。
そんなIELTSの公式サイトによると、2019年の日本のIELTS受験者のオーバーオール平均スコアは以下の通りです。
- アカデミック→5.8
- ジェネラル→5.8
アカデミックとジェネラル両者とも同じ5.8が平均スコアとして発表されています。
さらに詳細を見ていくと、多くの日本人受験生が5.0〜6.5を取得しており、7.0を超える受験者の割合は一桁だと分かります。スコアの分布の詳細は下の通りです。
4以下 | 4 | 4.5 | 5 | 5.5 | 6 | 6.5 | 7 | 7.5 | 8 | 8.5 | 9 |
0% | 2% | 6% | 17% | 25% | 23% | 15% | 8% | 3% | 1% | 0% | 0% |
4以下 | 4 | 4.5 | 5 | 5.5 | 6 | 6.5 | 7 | 7.5 | 8 | 8.5 | 9 |
2% | 3% | 8% | 15% | 23% | 23% | 13% | 7% | 5% | 2% | 0% | 0% |
他の国の平均スコアを見ると、やはりヨーロッパ圏やアフリカなど英語を公用語としている国の平均値は6.5以上と比較的高いスコアを出している国が多いことが分かります。
一方で日本を含むアジア圏の国の平均値は6.0を下回る傾向にあります。
セクション別平均スコア
4技能のうち、日本人が平均的に高いスコアを取得しているのはリスニングとリーディングで、ライティングとスピーキングはスコアが下がる傾向にあります。
この理由には、日本の元々の英語教育がリスニングやリーディングに特化しているため、ライティングやスピーキングには慣れていない受験者が多いことが挙げられます。
セクション別平均スコアは下の通りです。
リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | オーバーオール |
5.9 | 6.1 | 5.5 | 5.5 | 5.8 |
リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | オーバーオール |
6.0 | 5.6 | 5.6 | 5.8 | 5.8 |
日本人にとって難しい科目は?
日本人にとって難しい科目は、やはりライティングとスピーキングではないでしょうか。
日本の英語教育を受けてきた受験者なら、リスニングとリーディングはある程度対応が可能でしょう。
しかし、日本で生活する中で英語で論文を書いたり実際に英語で会話をする機会は少なく、アウトプットが苦手な傾向にある受験者は多いです。
IELTSに対応している英語塾や通信講座は少なく、自分で添削が難しいライティングやスピーキングは勉強方法がそもそも分からずつまづいてしまう受験者も少なくないでしょう。
その点リスニングやライティングは自分で答え合わせができるので勉強を進めやすいです。
しかしリスニングに関しても、日本の大学受験などに使われる試験の多くはアメリカ英語が用いられます。
IELTSではイギリス英語が出てくるため、発音に慣れていないと聞き取れないといった場合も発生するでしょう。
音声は一度しか流れないので、しっかりと集中して聞き取る必要があります。
日本人でもIELTSで満点は狙える?どのくらい難しいのか
上で紹介した日本人のIELTSスコアの分布を見て分かるように、満点の9.0を取得する受験者の割合は0%です。
8.5を取得する受験者の割合も0%なので、満点を達成するのは非常に難しいと言って良いでしょう。
しかし、これは決して日本人の英語力が悪いというわけではなく、同データのイギリス人の分布を見ても、9.0を達成している受験者の割合はわずか1%です。
IELTSで満点を取るのはネイティブスピーカーでも難しいということです。
これには、ライティングやスピーキングなど、英語力だけでは満点を取れない部分があるからという点が挙げられます。
例えばライティングの採点基準に「Task Achievement(タスク達成)」があります。
このタスク達成とは、聞かれたことにきちんと回答できているかを評価する項目です。
もし難易度の高い文法や単語を駆使して高度な英文を書いたとしても、質問の本質を理解し適切な回答ができていなければ点数を落としてしまいます。
このように、IELTSは英語力だけでなく高度な理解力や論理性がなければ満点を取れない試験なのです。
関連コラム:IELTSのスコア別難易度と目標スコアをとるためには?
初めての受験でどのくらいのIELTSのスコアが出せる?
IELTSを受験したことがない人は、受けてみたらどのくらいのスコアが出るんだろう?と疑問に感じるかもしれません。
受験者の英語力にもよりますが、高校を卒業していてある程度の期間勉強をした受験者なら、少しの勉強で4.0〜5.5程度は目指せるでしょう。
それ以上になると、IELTS独特の問題形式や採点方法を知って戦略的にスコアを伸ばす必要があるので、何回か受験をすることでより高いスコアを目指すことが可能になります。
留学の目標スコアのために何回くらいIELTSの受験するもの?
何回くらい受験をするかは、受験者の元々の英語力や提出先の教育機関が定めるスコアによって異なります。
5.0〜5.5あたりを目指す場合1回目のテストで留学に必要なスコアが取得できる場合もありますし、何度も受けてやっとスコアを達成できる場合もあります。
IELTSスコア7.0以上を目指す場合は、何度も受験してみて試験のコツなどを掴むことで達成できる場合がほとんどです。
IELTSの試験は1度受験するのに25,000円ほどかかり、決して安い試験ではありません。
何度も受験することで出費が多くなってしまうため、きちんと準備をした上で試験の申し込みをするのがベストです。
関連コラム:留学するために必要なIELTSのスコアは?
帰国子女はIELTSのスコア何点取れたら良い?
帰国子女といっても人によって育ってきた環境が異なるので「帰国子女はこれくらいの英語力があるべき」と定めることは難しいです。
海外で生まれ育っても、日本人学校に通っていた場合もありますし、海外在住歴が短い場合もあります。
あくまで参考ですが、東大早慶帰国子女入試などに定められている基準としては、滞在歴が3年ほどの人はスコア6.5、5年以上の人は、 7.0以上を目指すと良いとされています。
IELTS受験の経験がある筆者の実体験からすると、これは帰国子女に限らず、英語圏に3年住んだ場合は6.5、5年住めば7.0を目指せると思います。
関連コラム:帰国子女の大学入試で必要なIELTSのスコアは?
目的別!必要なIELTSスコアの目安
日本人の平均スコアが分かったところで、あなたに必要なIELTSのスコアは何でしょうか。
必要なIELTSのスコアは、目的によって異なります。
アカデミックを受験する場合は教育機関への提出、ジェネラルを受ける場合は就職や移住を目的としていると思います。そのため、基本的には提出先が定めるスコアを確認し、達成を目指しましょう。
関連コラム:高校生の大学受験にIELTSは必要?国内・海外の出願資格に必要なスコアや優遇制度
関連コラム:大学院進学に必要なIELTSのスコアはどのくらい?
海外の大学・大学院への進学、留学
海外大学や大学院が入学基準として定めるIELTSスコアは、アカデミック6.0〜7.0くらいが平均的です。学校や学部のレベルによっても異なりますが、2019年時点のイギリスの大学が定める入学基準は以下の通りです。
大学名 | 大学 | 大学院 |
ロンドン大学 | 6.5 | 6.5 |
オックスフォード大学 | 7.0 | 7.5 |
ケンブリッジ大学 | 7.0 | 7.0 |
また、大学によってはオーバーオールスコアだけでなく、各バンドスコアの最低基準を定めている場合もあります。下はオーストラリアの大学が定めるIELTSのオーバーオールスコアとバンドスコアです。
引用:IELTS IDP
もし入学までにIELTSスコアが足りない場合、語学学校や大学に付属する準備コースで勉強することで大学に編入できる場合もあります。
英語圏の国への移民(永住権取得)や市民権申請
イギリスやカナダ、オーストラリアへの永住権取得や市民権申請をする場合にIELTSを英語力証明として提出することがあります。
多くの場合はジェネラルのスコアが求められるので、間違えないように注意しましょう。
2022年に各政府が定めている永住権取得に必要なIELTSのレベルは以下の通りです。
ビザの種類にもよるのであくまで参考までにしてください。
また、基準となるスコアは変更になる可能性があるので、必ず申請前に政府のサイトで確認しましょう。
ビザの申請に必要な英語力は、あくまで英語を使って生活ができると証明するためのものなので、大学や大学院への入学の基準と比較して低い傾向にあります。
一方で、高いスコアを所持する方が移住ビザがおりやすいといった情報もあるので、できるだけ高いスコアを目指しましょう。
日本の大学、大学院への進学で英語試験への換算、免除等に必要な点数
国内の大学や大学院では、IELTSの資格を提示することで英語試験へ換算してくれる場合があります。
英語試験の免除になることもあるので、帰国子女や英語が得意な人にとっては大きなメリットになります。
必要な英語資格やスコアは各教育機関によって異なりますが、例には下のような物があります。
- 青山学院大学では、海外就学経験者入学者選抜に出願する際にIELTS 6.0以上が必要
- 筑波大学大学院では、IELTS7.0以上で推薦入学試験の英語試験に換算
ここで紹介した全ての目的で用いるIELTSは、受験日から2年間のみ有効です。
期限の切れてしまったIELTSは提出することができないので気をつけましょう。
バンドスコアを0.5上げるのにどのくらいの勉強時間が必要?
IELTS受験を検討している人は、それぞれ目標のスコアがあると思います。
そのスコアを目指すときに、どのくらいの勉強時間が必要なのか知っておくと受験までの時間を逆算して1日の勉強時間を把握することができます。
一般的に、オーバーオール0.5上げるのに必要な勉強時間は100時間〜300時間ほどと言われています。
しかし、英語力は短期間で急に上がる物ではありません。
1日10時間の勉強x10日するより、1日5時間の勉強x20日したほうが英語力は向上します。
実例で見るOverall0.5上げるのにかかった月数
過去に5回以上IELTSを受験している筆者のスコアは下の通りです。
最初の3回は高校生の時に受験しているので、学校の勉強と両立しながら1日1時間ほどIELTSの勉強に費やしていました。
- 高校2年生の春 OA5.0
- 高校2年生の冬 OA6.0
- 高校3年生の冬 OA6.0
- 大学2年生の秋 OA7.0
- 2021年に再受験 OA8.0
2回目と3回目の間でスコアが伸びていないように見えますが、高校当時の目標のスコアが6.0だったので、IELTSの勉強は一回ストップしていました。
1回目と2回目の間はほぼ毎日1時間ほどIELTSの勉強をしていましたが、半年で1.0伸ばすことができました。IELTS専門の単語帳や問題集を使っていました。
大学は海外で過ごしていたのでその後は自然と英語力が伸び、結果的にIELTSのスコアも伸びました。
2021年にIELTSを再受験する機会があったので受験しましたが、IELTSのために机に向かって勉強をした期間は3ヶ月ほどでした。
すでに置かれている環境が英語環境だったので、この結果に繋がったと感じます。
5.0〜6.0までは勉強量でスコアUPが可能
これはIELTSだけでなく全ての試験で言えることですが、試験のコツを掴むことである程度スコアを上げることは可能です。
IELTSを何度も受けた筆者からすると、IELTSの過去問をたくさん解いて「IELTSに慣れる」ことで、6.0くらいまでは努力次第で取れると感じています。
ただそれ以上はやはり本当の英語力が試されるところなので、勉強量だけではカバーできなくなってきます。
上で紹介したように、筆者も英語環境にいたことで自然とIELTSのスコアが伸びたように、置かれている環境に大きく影響されるのも事実です。
IELTS7.0以上を目指す場合、実際に海外で暮らしてみたり、洋画や洋楽に触れて英語に触れる機会を増やし、英語の総合力を上げていく必要があるでしょう。
この記事の著者
橋本志保
高校卒業後、オーストラリアのGriffith大学に進学。国際観光学とホスピタリティを学び学位を取得し、卒業。
大学卒業後は外資系旅行会社に勤め、海外からのクライアントとの会話など、ビジネス英語を使う経験をする。
2021年にIELTS8.0を達成。
現在はカナダに移住し、英語学習のコーチング、翻訳や執筆業にも従事。
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